夢のカルテ (角川文庫)

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感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041000786

感想・レビュー・書評

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  • 他人の夢に入り込める能力を持つカウンセラーが、刑事との出会いと恋を経て、自分の過去や内面を見つめ直していく。ミステリよりも恋愛の度合いが強く、事件の内容にはそれほど意外性はない。

  • 謎を夢で解決するのは、ミステリーのルール違反だと思っていた。
    が、それもありかなと思えるラストだった。

    やっぱり小説の善し悪しって、ラストが大きく影響するのかも。

  • 他人の夢の中に入っていけるという特殊能力を持つ心理カウンセラー夢衣、そして、患者として夢衣の元を訪れた神奈川県警の刑事、健介。二人はすぐに惹かれ合うが、夢衣はある事件をきっかけとしてお互いの恋愛感情が本物かどうかに疑念を持ってしまい…。事件に巻き込まれながら二人の恋愛心理を読み解いていく、サスペンスタッチの恋愛小説。

    果たして、二人の恋愛は「恋愛転移」(カウンセリングの中で生じた勘違い)に過ぎないのか。幼少期の体験まで遡ってお互いの心理を読み解く展開が結構面白かった。

  • 面白すぎて寝不足になること間違いなし。
    ミステリー要素だけでなく、恋愛要素も兼ね備えたハラハラドキドキものです。ただ、考え過ぎると自身のトラウマと再度向き合うハメになるので要注意…。

  • 主人公の夢衣は他人の夢の中に入る事が出来るカウンセラー!
    全編にわたり心理学の話が散りばめられている。なんとなく松岡圭祐の千里眼を思い出した。

    本作の中に出てくる心理学用語で恋愛転移なるものがあるらしく、患者と医者が治療時に心を寄せ会う事で勘違いから相手に好意を抱いてしまう現象らしいです。
    主人公は終始、自分の恋愛についてこの転移を疑い、相手の気持ちにも何らかのトラウマが潜んでいる事を疑っています。
    しかし、私は人の好き好みは経験の積み重ねにより形成されるものでその経験に良いものもあれば悪いものもあるのが一般的ではないかと考えます。だから心理学的に言えば人を好きになるメカニズムに人工的なものが混ざっていても排除しなければいけないような事ではないと思います。
    『何も無い中で人を好きになるほうが不自然では無いか?』と主人公に問いたくなりました。



    続編がありそうな物語です。

  • ジェノサイドのインパクトがあり過ぎて、
    この作品を読んで、こういうのも書けるのかとビックリです。
    夢を題材にしたとても純粋な恋愛小説ですが、
    後味もスッキリとして読みやすいと思います。
    ただ上手くまとめ過ぎかな。主人公の夢衣にあまり感情移入できなかったおさーんでした。

  • カウンセラーのお話。
    ドキドキハラハラして最後は読んだ。

  • 明晰夢を見ることができるカウンセラーが主人公の話。

    明晰夢というものを知らなかったのだが、非常に面白く読むことができた。

    他人の夢に入り、自分でも気づいていない深層心理の問題を解決する。それだけでもおもしろそうなのだが、そこに恋愛の要素と、犯罪捜査に関わっていくサスペンスの要素が加わり、飽きることなく最後まで一気に読み通せる。

    シリーズ化して欲しいくらい主要な登場人物が魅力的である。

  • 心の奥底にあるものを見つめ寄り添うカウンセラーの夢衣。クライエントとの関わり、夢衣自身の恋、穏やかな気持ちで読めた。高野和明らしい人のやさしさや善良さを感じる話。とてもよかった。

  • ジェノサイドでハードルを上げすぎてしまった自分のせいだとも思います。
    序盤は中学生の恋愛見てるみたいで正直いらいらしました。
    ユングのばか。

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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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