夏美のホタル (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 4068
感想 : 308
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041016879

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めてすぐに今まで読んだ事のある作者さんの作品とはちょっと違う感じかな、どうかなと思いましたが。
    読み進めていくうちにやっぱり読んで良かった。
    もっと話が続いてほしい、終わらないで欲しいになりました。
    忘れていた気持ちを思い出し、迷っていた気持ちを整えてくれる作品です。
    自分が本当にしたいこと、大事にしたいことは何なのかを、何に惑わされているのかを見つめ直させてくれます。
    星1つ少ないのは本の題名の登場人物だけではなく、他の登場人も素敵だったので。
    読み終えたら、読んだ人それぞれ違う題名になるのではないかと思う作品なのがまた良かったです。

    • アールグレイさん
      初めましてm(._.)m
      アールグレイと申します!
      フォローバックありがとう!
      私は、レビューを必ず書くようにしています。ブクログに入った当...
      初めましてm(._.)m
      アールグレイと申します!
      フォローバックありがとう!
      私は、レビューを必ず書くようにしています。ブクログに入った当初、既読でレビューを書くには内容が飛んでいても登録した本は、残念ながら★のみです。
      夏美のホタルは、やはり夏に今年こそ読みたいと思っています。
      今、凪良ゆうさんの神さまのビオトープ、を読んでいます。星シリーズも良いですよ。
      今後どうぞよろしく
      (^-^)/~~
      2024/02/20
  • 幼稚園教諭の夏美、写真家を目指す慎吾。千葉にある田舎に立ち寄った家に入るところから奇跡が始まる。その家には愛称の地蔵さんとその母親(ヤス婆ちゃん)が住む。夏休みの間、その家の離れを写真撮影のために貸してしてもらえることになった。夜に蛍が奇麗に飛ぶ姿とは対称的に、過去に起きた地蔵さんの事故と離婚。地蔵さんの死と家族の和解。蛍の儚い命のようにヤス婆ちゃんも息子を追うようになくなる。森沢さんの泣かせるほっこりする話しに慣れてきたのだろうか?今回、奇跡の話しが予定調和と思えてしまい、独特の重厚感を感じなかった。

  • 出てくる皆が温かく、ヤスばあちゃん地蔵さんと夏美、慎吾のやりとりにほっこりしたり笑ったり、後半は涙が止まりませんでした。ホタルの飛び交う風景や川の音が聞こえる自然の中に行ってみたいです。

  • ただひたすらに、温かくて優しい人たちとの小さな奇跡や喜びを丁寧に掬い上げて言葉にしてくれたハートフルな物語でした。

    「読んだら、誰かと手を繋ぎたくなります」

    単行本の帯にそう書いてあったらしい。

    自分を取り巻く、愛すべき人たちすべてに
    「ありがとう」を言いたくなる、そんな素敵な本でした。

  • 日本の夏休みって最高なのです。
    自然と遊んで、そこには温かい人たちがいて。
    親子愛や隣人愛が心を揺さぶってきて、苦しいのに矛盾して幸福感もじわじわと感じる。

  •  あとがきまで、じっくり読むことをお勧めしたい一冊。作者の物語に込めた思いが愛おしい程伝わってくる。

     初の森沢明夫作品。涙腺が崩壊しそうなくらい大泣きした。読後は心が整い、すっきりした。「少しずつ前に向かって進んでいこう」そんな気持ちになった。

     苦しい道のりを歩んできた地蔵さん。彼はあまりにも優しく朗らかで、人々を心の底から安堵させた。彼の言葉には強さと優しさが溢れ、心に強く刻まれた。

     彼が大好きなたんぽぽを見つける度に、この物語を思い出すだろう。

     森沢明夫先生へ
    この作品を誕生させてくださって、ありがとう(ございます)。こんなメッセージを送りたいと思った。

  • とても優しい人で溢れ、
    とても優しい言葉に満ちた作品。
    とても、じわーっと泣ける作品。

  • 偶然立ち寄った「たけ屋」での素敵な出会いと温かい話。
    田舎のおばあちゃんの家の近くにあったお店を思い出した。いとこの子供達で海の帰りにぞろぞろとアイス買って公会堂の前で食べたりしたのと重なり、とても懐かしく感じた。そういうお店もだんだん少なくなっていくと思うと寂しさを感じる。

  • 何度も途中で本を閉じた。
    電車の中で、涙が滲んだところでストップ!
    押し上げられた気持ちを一旦鎮めてからまた読み始める、を繰り返した。

    親子の絆、命のバトンを繋ぐということがテーマ。
    山里の自然の風景が風鈴の音と一緒に浮かんでくるようだった。

    あとがきを読み、よろず屋「たけ屋」と母子のモデルが実在するとは驚きだ! 

    読めば、人に優しくなれる、そんな一冊。

  • ほっこりあったかくなる物語。
    一夏の青春と、家族と、自然の温もりが凝縮されている。
    一人一人がとても良いキャラクターで、交わることのなかった人たちが縁で結びついていく。

    思わずほろっと泣ける場面も幾つかあって、こうして命は繋がれていくんだなぁ、と。
    こんな自然な暮らしの中に一度訪れてみたい!

    蛍を最後に見た日はいつだったかな…あの時の感動の光景が少し思い出された気がする。


    「どんなに器用な人間でもな、成し遂げる前にあきらめちまったら、そいつには才能がなかったってことになる。でもな、最初に本気で肚をくくって、命をかける覚悟を決めて、成し遂げるまで死に物狂いでやり抜いた奴だけが、後々になって天才って呼ばれるんだぜ」

    「お前、そういう覚悟はあんのか」


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著者プロフィール

1969年千葉県生まれ、早稲田大学卒業。2007年『海を抱いたビー玉』で小説家デビュー。『虹の岬の喫茶店』『夏美のホタル』『癒し屋キリコの約束』『きらきら眼鏡』『大事なことほど小声でささやく』等、映像化された作品多数。他の著書に『ヒカルの卵』『エミリの小さな包丁』『おいしくて泣くとき』『ぷくぷく』『本が紡いだ五つの奇跡』等がある。

「2023年 『ロールキャベツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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