スタープレイヤー (単行本)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.62
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本棚登録 : 966
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041019245

感想・レビュー・書評

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  • 読み始めてすぐにゲームの世界に入った様な感覚になった。
    後半ちょっと違った感じになってきちゃったけど、色んな人が増えてくると、争いが起こるのはしょうがないことなのかな。
    個人的には平和な前半戦の方が面白かった。

    石松がなぜか江戸時代的設定なとこも好き。

  • 恒川光太郎さんの作品の中では、明るい雰囲気ですね。イメージ的には、光が広がる感じで爽やかだった。(いつもは光より闇な感じですからね)
    恒川さんは、闇でも光でもやっぱりおもしろい。楽しかった♡

  • これまて読んだ恒川作品とはがらっと違う世界。ファンタジーなんだが、ある意味SFっぽくもあり、ゲームシナリオを読んでいる気にもなる。ある程度の制約はあるものの、10個の願いを叶えることができるスタープレイヤー。現実世界では(ある程度の自業自得はあるものの)運に見放された斉藤夕月(バツ1の34歳・無職)が最初に配置された場所がマキオと隣接していたなんてガチャ運最高だよなぁ。自分なら何を願うかを考えるのも楽しかった。

  • 冒頭、前半部分のワクワク感がたまらない。中盤以降は、やや説明的なところがあったり、淡々と戦争の展開が続く。
    『金色機械』と同程度のボリューム、ファンタジー。

  • いつも読んでいる本とは雰囲気の違うファンタジー。
    でも恒川光太郎さんなので、
    いつ人間の恐ろしい部分が出てくるのかとビクビクしながら読み進む。
    ファンタジーなのだけど、一方で現実世界としっかり繋がっているのは変わらない形。
    作中の人物が持っているであろう知識と想像力と、願いをかなえる技術の部分。
    このへんの現実とリンクさせるさじ加減が、恒川さんはギリギリで絶妙なのだ。
    一歩間違ったら都合がよすぎると興ざめしてしまうところを、
    この細かさのどこが後の展開につながるのか、つながらないのか、と
    想像しながら読むのが面白かった。
    エンディングにはびっくりするような現実とのシンクロが。
    続編はまた、時間を置いて楽しみに取っておこう。

  • 恒川光太郎『スタープレイヤー』
    10の願いを叶える力を与えられた主人公が異世界で活躍するというなろう系のような著者らしくない物語。
    最初は私欲のために願うも、主人公は他スタープレイヤーを巻きこんだ国家の争いに巻き込まれ──。
    世界観や設定が非常に緻密に作られており、ファンタジー作家としての恒川光太郎が確立された作品である。
    続編(ヘブンメイカー)が楽しみだ。

  • 予想と違って本当のファンタジーだった。こんなものも書くんだなあ、すごいなあ。ほんのりライトノベルっぽくて、サクッと面白い。でもなんだか訳の分からない不気味さ、はちゃんとある。
    子供じゃなくなった大人が妄想する、強くてニューゲーム、のひとつの形。こんな家ほしいなあ、こんな街があったら…。でもご都合主義すぎず、いや何でもアリと言える能力なのだけど、葛藤や責任はある。面白かったです。

  • もし、自分がスタープレイヤーだったら、始めのころの主人公のようにプライベートなことに使いきっていたかもしれないと思った。それこそ愚王のように。サクッと読めるテンポのいい物語だった。物語に登場する豪華な庭園、実際にあったらすごく素敵だろうなと思った。

  • 普通に暮らしていた主人公がある日異世界に飛ばされ、10の願いが叶えられる権利を得るという設定。読む前はピンときていなかったが、読み始めたらこの世界に没入するまであっという間だった。
    もし体が不自由だったら、やり直せる世界はかなり救いになる。
    願いが叶うなんて夢のようなお話だけど、しがらみがなければ自分は何を求めるのか、どう生きるのか、究極のところが分かる。続編もぜひ読みたい。

  • 設定はありがちだと思う。のに、まったく飽きないし、続きが気になってしまう。それはこの作者だからなのかな。読みやすい文章だからという理由だけではないような気がするのだけれど。
    10個願いが叶うなら、どのように願えばより得をするだろうか。幼い頃に一度は考えることを、大人になって真剣に考えた結果の物語のような気もする。面倒だから真剣に考えたことはなかったけれど、それを代わりに考えてくれているから面白いのかもしれない。あと、まったく異なる世界の中に、ほんの少しリアルが混じっているのも読んでいて安心する。
    前半では主人公が救われない感(精神的な満たされなさ)が半端なかったけど、最後の方は希望に満ち溢れていて本当によかった。読後感が良い。
    そして国の名前には驚いた。

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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