終業式 (角川文庫 ひ 8-11)

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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041835111

感想・レビュー・書評

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  • ストーリー自体は面白かったし、手紙など書かれたもののみで話が進んでいったのでそれによって見えてくる事実とかがあって面白かった。
    ただその分、イメージをしにくかったのと、感情移入がしにくかった。
    一つ一つの手紙を切り取ればとてもいい言葉はたくさんあったが全体的に長くて結局何が印象に残ったかわからないといった印象。

  • 小説的な地の文が一切無く、全てが手紙やFAXなどで構成されている小説はとても斬新だと思った。その人がどう行動したか、何があったのかは細かく見ることができない分、投函されず、本人だけの想いが綴られた手紙などもあり、神の視点で登場人物それぞれの人生が見れた。登場人物がたどり着いた結末までの軌跡がとても切なく、興味深かった。

  • 登場人物たちの手紙で物語が進んでいく、今まで読んだことのない恋愛小説でした。
    悦子は頼りない女の子かなと思いきや、登場人物の中で一番強くて芯のある印象だったのが意外。
    結果としてみんなが落ち着くところに落ち着いて幸せになった、と思いたい。

  • すべて手紙やFAXなど、文字でかかれた物を通して語る、というのが面白いと思って手にとった。

    年代はちょっと古め。

    そうそう、授業中に友達に手紙書いてたよね。
    確かにあんな感じの文章だったかも。
    でもそれを外側から見たときに、(外側の)人に見せるもんじゃないな、と思った。

  • メールや
    LINEじゃない
    手紙ってのが
    いい!

    書いたけど
    出すか
    出さないか
    迷うとか!

    手紙って
    大事☆


    2015.7.27

  • 手紙のみで構成された話。

    手紙でもわざとぼかして書いたり、遠回っていたり、

    手紙を書く習慣は中学くらいでなくなってしまったので、自分の考えを伝わるように長々と伝える事自体に共感をとりづらかった。
    手紙ってなんであぁも支離滅裂になるのかしら?(笑)

    しかし、懐かしさ、がさっぱりわからなさすぎて、乗れんわ

  • 2度ほど読むのに挫折し、3度目で読了しました。
    年代的にはドンピシャの物語です。
    感想はと言うと、自分には合わなかった。
    ただケンカ腰に『さっさと判を押しとけ!』と言う怒り任せのプロポーズは面白いですね。

  • 手紙、葉書、FAX、メモ。何気なく、考えに考えて、感情のままに、書いたことばから伝わるのは、隠しきれない本音。

    最初は面食らった。20年の間に交換された(実は送らずに破ったものなども含めて)手紙、葉書、FAX、メモだけで構成された物語とは、裏の内容紹介を読んでわかっていたけれど、実際に読み始めてみると、色々とわからないことだらけで、だからどんどん引き込まれた。

    決して書けない気持ちもあっただろうし、書いているうちに筆が走って変な方向に引っ張られた気持ちもあっただろう。でも、文字に残った記録だけが記憶されるのならば、これが「そのときの気持ち」になってしまう。遠藤優子は、本当は文字になっていない気持ちがいっぱいあるのだろう。八木悦子は書いているうちに気持ちが引きずられて自分に酔ってしまうタイプではないだろうか。都築宏は夢や理想に捕らわれて現実から遠ざかる感じがあり、島木紳助は即物的かもしれないが現実世界で生き抜くことには強そうだ。

    自分の文章もいつか読んでみたら、そのときの気持ちをリアルに表しているようで、全然ずれていて、でも不思議とそれが本当だったように感じるのだろう。

  • 文字になっていない行動や心の動きを
    行間から読み解いていく快感。
    愛は後悔しないことと謳いながら、
    みんな愛で後悔している。
    優子から都築くんへの思いと、それを隠し続ける行動に共感する。
    一方で悦子や都築くんは思うがままに動いていてあまり良いと思えないけど、きっとこんな行動の方が当然であるように思う。
    離婚前と離婚後で悦子と都築くんに向けて書いた元夫、妻が書いた手紙(出されなかったもの)の違いが面白かったし切なかった。

  • 色んな人の手紙の文章のみで進みます。
    はじめは読みにくいのかと思いましたが、気づけばサラサラとページをめくってしまいました。
    色んな人の感情が詰め込まれて、それが手紙として表れていることが素敵だと思いました。

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著者プロフィール

作家

「2016年 『純喫茶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

姫野カオルコの作品

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