サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫 こ 1-1-1)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 997
感想 : 116
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044743017

感想・レビュー・書評

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  • ☆4.3
    1巻を読んでの感想。
    久々に一気に読んだ小説でした。
    ‥‥これはもっと面白くなる!
    元々タイムリープ(リセット)等という単語に弱いのもありますが、ラノベにありがちな無理矢理な超展開、お色気シーンは無く、読了後も爽やかになれる良質な小説だと思います。
    タイムリープ系が好きな人には勿論、特殊能力が出てきても戦ったりはないので激しいバトルものに飽きた人にも是非読んでもらいたい。
    極端な萌え表現(お色気シーン?)が苦手な人にもオススメ。

    文は堅苦しくなく、かといって軽すぎず、ストーリーのアクも強くないので一般の方でも読めるのではないでしょうか。

  • ここ暫くは「青春」とか「日常」を扱った作品中心に読んでいたが、久々にスニーカー文庫から「異能もの」の作品を読んでみた。
    超能力者の集められた町、という舞台設定から想像していたほどSFっぽさもあまりなく、独特なまったり感が全体に流れている。主人公コンビのやりとりが少し風変わり(と言うよりキャラが風変わり?)で、その妙な「間」が余計そういう印象を与えるのかもしれない。その一方で、世界を「リセット」するという大胆な設定とのギャップが魅力、なのか?
    「ジョジョ第4部みたい」と書いてた方を見かけたが、あくまで「街」の中での話、というあたりや、能力の読み合いなどは近いものが。
    様々な要素が詰め合わされていながら、余りそれを感じさせないゆったりしたテンポが印象に残った。

  • つい先日最終巻を読んで、やっぱりいいシリーズだったなぁと思い、2周目に入りました。


    初見では当然目につかなかった伏線が2周目では見えてきて、そういうところが2周目の面白さだと思います。

  • 特殊能力者が住む街に生きる、記憶を保持し続けられる少年と、
    世界を三日分だけ巻き戻すことができる少女の物語。
    こう書くと少女の能力は万能そうに感じられるかもしれませんが、
    時間は巻き戻せるが記憶を失う、指示されなければ使えないなど、
    能力に様々な制約があることがポイントになっています。
    主人公は時間が巻き戻っても記憶が保持されるため、
    能力を補い合うことで真価を発揮するわけです。
    このアイデアがとても面白いと思いました。
    能力同士の駆け引きという見所もあり、謎を追う物語と相まって
    ミステリ的な楽しさも感じられる小説ですね。
    続編も発売されていますが、今回の事件においての謎は明らかになります。
    主人公の過去については曖昧なので、そこは続編でということでしょうか。

    また、主人公とある少女との「言葉のやり取り」についての話や、
    「生きているということは、いつでも死ぬということだ」
    という言葉は読み終わっても印象強いですね。
    淡々とした文体から伝わるどこか儚げな世界観とも相性が良いように思います。

    ただ、一方では主人公たちの心情がいまいち掴めず、
    終盤に至っても平坦で冷めていて感情移入することができませんでした。
    そして最も気になったのは、リセット(時間の巻き戻し)が軽すぎるということ。
    確かに、リセットをすることによる弊害は物語にも書かれてはいました。
    主人公はリセットをしたせいで失った人がいます。
    それを知っていながら、リセットを行使し続けているのは腑に落ちません。
    リセットをしたら、世界のどこかで死ななくてよかったはずの人が
    死んでしまうかもしれない。
    過去を変える危険性というのは主人公自身が一番思い知っているはずです。
    今回の物語の中でも同じようなケースが繰り返されたりもしましたが、
    リセットに対してもっと向き合ってほしかったですね。

    個人的な好みとは外れた部分もありましたが、発想は面白い小説だと思います。
    主人公の過去には興味があるので、機会があれば続編も読んでみたいですね。

  • 大好きなサクラダリセットのはじまり。サクラダリセットはすごく、すごくキレイな作品です。

  • 設定はループものだけれど、SFというより謎解き中心のミステリー。途中まで1回読んで、もう一回読み直すとその前の部分の辻褄が合う感じで、やや読みにくい印象あり。主人公浅井ケイの過去とか、浅井と春埼美空(はるきみそら)の関係とか、マクガフィンの正体とか、謎がいくつか残ったまま。そこは後のお楽しみということなのだろうが、ちょっと引っ張りすぎのような気がした。

  • 不思議な雰囲気。タイムリープモノの鉄板であるやり直しが良い感じに絡まって面白い。

  • 「リセット」

  • 同じ時刻を繰り返すタイプのタイムリープは、パズルピースをはめていくような爽快感があるからとても好みです。
    とくにクライマックスのまとめかたはお見事。目を見張る描写はありませんでしたが構成はドストライクでした。面白かった。

  • 住民のおよそ半数が超能力を持つ街、咲良田。高校の「奉仕クラブ」に所属する少年・浅井ケイは、ある日、死んだ猫の捜索依頼を受ける――。うん、読んで良かった。登場キャラは「世界を三日分、元に戻せる」「指定した時間に対象に声を届ける」など、一人ひとり違った能力を持っているのだけど、その使い所が素晴らしく、何度もなるほどと唸らせられた。全体的に淡々とした雰囲気で、柔らかに交わされる会話が心地いい。/あとがきに書かれている、「夢」という言葉に関する疑問。自分もずっと気になっていたことなので、著者に親近感が湧いた。

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著者プロフィール

徳島県出身。2009年に『サクラダリセット CAT,GHOST and REVOLUTION SUNDAY』で、角川スニーカー文庫よりデビュー。若者を中心に人気を博し、シリーズは7冊を数える。他著作に「つれづれ、北野坂探偵舎」シリーズ(角川文庫)、『いなくなれ、群青』(新潮文庫)に始まる「階段島」シリーズなどがある。

「2023年 『昨日星を探した言い訳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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