からくさ図書館来客簿 ~冥官・小野篁と優しい道なしたち~ (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 926
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048917049

感想・レビュー・書評

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  • Tさんのおすすめ。

    京都にある私立の図書館、
    その館長とバイトらしき少女は、
    死後さまよっている魂を導く冥官だった。
    桜を守る鎧武者だったり、食べ物に執着している美食家といった、
    変事に悩む人のそばにひそむ魂、「道なし」をめぐるお話。

    2時間あたり三百円で紅茶かコーヒーが出る、
    こじんまりとした感じの良い図書館はぜひ近所にほしいところだが、
    なんだが物足りない感じ。
    今の自分のすべてが書かれた「本」が出現して、
    道なしに関係している人間を助ける、
    それがちょっとありきたりというか、安直というか。
    謎解きの要素が少ないせいか。

  • 1~4

  • 最初はなかなか話に入り込めなかったけど入ったらどんどん読み進めてしまった
    面白いのはもちろん、小野篁のこととか京都のこととか読みながら勉強になる

    小野篁は実在してたけど時子も本当にいた人なのかな…?
    あとがきでは篁のパートナーって書いてあったけど。

  • 副題にもあるとおりに優しい世界。
    ほんに、おかゆの様な。

    ラノベなのでしょうがないのだろうがなんで篁は若作り?
    若い見た目でいるの?
    それは次巻以降に明かされるのだろうか?

  • 篁と時子についてもっと知りたくなった

  • 最初はあまり入り込めなかったけど、だんだんと二人の関係性が見えてくるにつれ、おもしろくなった。会話が楽しい

  •  小野篁。以前テレビで見たことがある。平安時代の初期のころ、篁は朝廷の役人であった。そして夜は冥界の閻魔大王に仕えていたという人物だ。とても興味を覚えたことを記憶しているが、ここで出会えるとは。篁はこの作品では私設図書館の館長だ。そして伝説通り井戸を通ってこの世とあの世を行き来している。図書館を訪れるお客さんに憑いている「道なし」をあの世に送るために。「道なし」は善い行いを積んでいて、本来ならば天道へ行けるはずだが、何らかの理由でこの世をさまよっている霊だ。その霊たちのこの世でとどまっている理由が明かされていくのだが、それが少し悲しい。

  • 初めての作者で初めてのライブラリーファンタジー。凄く勉強にもなったし、面白かったです。主人公の篁と時子が実在する人物。別の作品で小野篁を見たことがあったので、書き手によって変わるんだなと興味深かったです。また、彼らが解決する不可解な謎と結末は、最終的に心が温かくなる気がします。
    図書館と言うより…有料の場所を提供して本がかりれる場所って感じです。コーヒーや紅茶が1杯付く設定だったので、図書館…?ってちょっと考えてしまいました。

  • 仲町六絵の小説は,古い時代と幽界とが合わさる,独特の雰囲気.それでいて必要以上にドキドキしないのが良い.京都の雰囲気も少し味わえる.平安時代の小野篁と皇女時子が,現代で主役を務めるオムニバス.

  •  現代の京都を舞台とした歴史ファンタジー小説。
     平安時代の公卿・小野篁が冥府で閻魔大王に仕えたという説話(『今昔物語集』等)を元に、死後も冥官として現世の彷徨える魂を導く挿話をまとめた、連作短編集シリーズ。
     彼は、小さな私設図書館を構え、館長として、来館者が抱える悩みや、彼らに憑いた霊魂の未練を解きほぐしてゆく。
     傍らに伴うは、生前の教え子でもあり、第2代賀茂の斎院であった時子内親王。
     夭折した薄幸の皇女との淡い交流が、サイドストーリーとして展開する。
     古都特有のゆったりとした雰囲気の中、終始穏やかに、ほのぼのとしたタッチで内容は進行する。
     時代を超えた人々の愛惜の情が結び付く、ハートフルな優しい物語を楽しめる。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大2010年に『典医の女房』で、短編ながら第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞。受賞作を大幅加筆した『霧こそ闇の』でデビュー。既刊は『からくさ図書館来客簿』シリーズ他。

「2022年 『あなたと式神、お育てします。第二集 ~京都西陣かんざし六花~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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