僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385160

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに自分の中で大当たりした書籍。つい最近自分がなんとなく考えていた内容が、系統立てて論じられていたので、するすると落ちてきた。
    幸せであろうとするのであれば、自分がどのように働くべきなのか、ということについてが明快に書かれている。

    文章も読みやすく、ページ数もそれほどない為、騙されたと思って是非読んでほしい一冊。

  • <内容>
    この社会において「働く」ということを、テーマにしている。ただ視点がユニークである。「働く」ことでなく、「働き方」について、書かれている。今までにない内容なので、読んでてとても面白い。

  • 【搾取論】
    サラリーマンの給料は必要経費で決まるということです。サラリーマンが来月も同じように働くことができる金額だけがもらえるのです。それが給料です。会社が儲ける利益は関係ないのです。例えば利益を2倍上げたから、給料も2倍になる利益連動ではないのです。

    この手の本は結構好きです。
    これは雇われる側の宿命で、資本主義の原理になります。雇う側と雇われる側の差であり、この差は非常に大きなものです。労働力もコストという材料としてみることが資本主義であり、それを搾取とみるか、あたり前とみるかの違いになります。
    サラリーマンとして搾取されるのが嫌だということであれば、雇う側あるいはフリーランスになればいいことです。サラリーマンの給料が多い少ないなどの範囲は、経営者やフリーランスからすれば、たかだかしれているのです。

    最近思うことですが、資本主義も少し変化が現れているようです。物質的な資本主義、安い労働力を使ってコストを減らし、利益を増やす方法が限界にきています。物質的飽和を迎えています。ものを安く作ることが資本主義の原理ですが、ものが売れなくなっているのです。ものより精神の時代がやっとみえてきました。

  • 給料は結局次の日も元気に仕事できる分しか払われませんよ、というため息をついてしまうような前半の話から一転して、

    後半部はこんな働き方(=労働力を消費するような働き方)はやめて、労働力を投資して自分の資産となるような働き方をしましょうよという前向きな内容であった。

    要は、消費するような働き方(=クタクタになるけどほとんど何も身につかない働き方)をしている人は、仕事のレベルが上がればあがるだけドンドンしんどくなって、しまいには壊れてしまうけど、コツコツ積みあげてきたものがある人は少しの労力でもレベルの高い仕事ができるので、そこを目指しましょうよということ。

    僕にとっては明日からの仕事に取り組み方に影響を与えるような内容で、おもしろかった。

  • 目からうろこ。ということもけっこう書いてあり、非常に面白かった。

  • とても勉強になりました。
    ものすごくわかりやすく、子供にも読ませたいと思いました。

    タイトルからすると「精いっぱい働いても仕方がないよ」みたいなネガティブな内容かなと思いがちですが、まったくそんなことはありませんでした。
    といって精神論先行のポジティブなだけの内容でもありません。

    ★ 「価値」と「使用価値」の違い

    ★ 日本のほとんどの企業の給料が「必要経費形式」であること。

    ★ 上記のことを理解したうえでの「自己内利益」の増やし方
         (ストレスの少ない仕事を選べ・労働力を投資しろ)

    などということは、私、いい年して「知らなかった」「理解していなかった」ことばかりでした。
    もっと若いころに本書を読んでいたら違う働き方をしてきたと思います。
    年金制度も崩壊しつつあり、おそらくは終生働いていかなければならないであろうこれから。
    私の場合だいぶ手遅れ感もありますが、これからでも労働力を「投資」して仕事をしていかなければと思いました。

  • 資本主義の給料の決まり方から、給料が少ないと思うのはなぜか、自分はどうすべきかを説いている。たんに転職•起業しても問題は解決しない。自分の価値を上げましょうね、と。

  • 転職、独立を進める本じゃないって、何度も確認している。
    著者は転職も独立もしてるけど。

    給料の仕組み、高給になっても同じ苦しみ、自己内利益の増やし方・・・・
    ストレスを感じず、土台を作れる職場と選べとな。

    特に前半部分(使用価値・価値、必要経費)は軽くでも読むとイイネ!

  • メモ
    •熱帯雨林を俯瞰して太陽を目指す植物
    •イノベーションはコモディティ化する
    •囚人のジレンマ 利己主義
    •価値はあるが使用価値のない商品
    •顧客の利便性=使用価値
    •ヒトは幸福に慣れてしまう生き物
    •労働力を消費ではなく投資しよう

  • マルクスの資本論と、ロバートキヨサキの金持ち父さんで共通している事。それは資本主義の中での「労働者」という存在は、競争の中で搾取される存在であるという事。そこから抜け出さない限り、豊かな生活は訪れない。

    その前提にたって、自分の「土台」になる知識・ストックを積み上げられる仕事をする、というのが良い働き方であると述べている。

    高い成果=給料を目指すには、「高くジャンプする」行為が必要で、毎回土台なしで精一杯ジャンプするよりも、土台の上から楽に届くようにジャンプできる体制を作っておいた方が無理がかからない、という発想。

    裏を返せば「精一杯のジャンプ」の繰り返しは体力的にも精神的にも負担が大きいのだ、ということ。
    給料アップを狙うならば、土台作りに邁進する事が負担を少なくして実現できる方法である、ということ。

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著者プロフィール

1977年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士フイルム、サイバーエージェント、リクルートを経て独立。学生時代から複雑な物事を言語化し、シンプルに表現することに異常な執着を持ち、大学在学中に『資本論』の解説書を自作し学内で大ヒットさせる。リアルな現場と経済学の両面から、個人が幸せに生きるための働き方を分析し提言している。コミュニケーション、投資、個人ビジネスの立ち上げ手法を構造化・言語化し累計5万人以上に指導。また出版コンテンツへのコンサルティングも行い、延べ1000冊以上プロデュース。著書には、『人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点』(講談社+α文庫)、『カイジ「勝つべくして勝つ! 」働き方の話』(サンマーク文庫)ほかがある。趣味はハワイ。


「2022年 『その働き方、あと何年できますか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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