- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061385160
感想・レビュー・書評
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かなり仕事観に影響を受けた良著でした。
今の仕事に対する不満は、昇給しても、転職しても解決しない。自分自身の考え方を変え、働き方を見直さなければいけない。
結論としては当たり前だと感じることも、その結論に至るまでのロジックが見えてスッキリして良かった。
「企業として」ではなく、あくまで「個人(サラリーマン)」の幸せのについて突き詰めた内容。
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使用価値=それがどれだけ役に立つか
価値=それを作るのにどれだけ手間がかかってるか
モノの値段も給料も価値で決められる。
それに対して、使用価値=市場原理で調整される。
※マルクス『資本論』より
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①満足感ー②必要経費=自己内利益
①をそのまま、②を減らす方法
P226 「楽しい仕事」というのは、「興味を持てる仕事」のこと
②をそのまま、①を増やす方法
P241 目先のキャッシュ(=残業)ではなく、将来の土台作りに投資する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「怖い話の本」よりも怖いと感じました((((;゚Д゚))))))) 今の働き方って、つまりは「パケ放題」じゃんかーー‼!って。
資本主義社会の中にいるってことは、「経済的な囚人のジレンマ」なんだって気づきました!
高収入が欲しいのは、人間の欲求が底なしだからってだけじゃない!!
【A書評】
自己資産を増やす為の行動とは、可能性として何があるかを考える
→今週中にまずその行動を取る!
転職でお悩み中の方にはこの本を勧める☆ -
<僕たちの「給料」は、なぜその金額なのか?>
キャリアコンサルティングをしていると、仕事が出来ない先輩が、自分より
高い給料をもらっている事が我慢ならないと言う話を良く聞きます。
私も給料は自分の能力に対して金額が決まっていると思ってました。
本書ではマルクスの『資本論』でいう労働価値説を用いて給料がどのように
決まっているが解りやすく説明されてます。
完全成果主義以外は必要経費方式と言って、生活に必要なお金しかもらえず、
給料はそもそも努力や成果をベースに決まっている訳ではないようです。
実は「同じように働く為に必要な経費のみ」しか支払われていないようです。
マルクスの経済学では「労働の再生産コスト」と呼ぶようで
「再生産コスト」とは「もう一度同じことをするのに必要なお金」の事です。
つまり、明日も同じように働いてくれるだけのお金が「給料」だと言う事です。
高卒と大卒でなぜ給料が違うのか?中途で入ってきたマネージャーが
自社の事も知らないのになぜ高給で雇われているのか?数々の疑問も
資本論的に考えると整理が出来る気がしました。
<残業代では豊かになれない>
経済構造的「囚人のジレンマ」を例に目先の利益に惑わされるず、俯瞰して
みると、どれが正しいのかを判断できるとあります。
営業マンが目標を達成するために毎日遅くまで残業をする、週末も
会社にでて仕事をする。毎月毎月必死になって会社の為に頑張る。
しかし、頑張る事を辞めた途端に成績は下がり、会社の評価は下がる
その時になって、会社の為に頑張ったのに認めてくれないと
嘆く人が多い気がします。
実は目先の利益に惑わされて、長期的な視点で自分の能力を積み上げて
いなかった為に、ゼロリセットで働き、体力、気力で頑張っただけのようです。
体力、気力がなくなった途端にゼロになってしまいます。
残業代で給料を上げると言う考え方はまさしく、労働力として時間を
切り売りしているだけなので、長期的な視点で考えると豊かにはなれないと
と思います。
はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり・・・ですね。
<労働力を「消費」せずに「投資」する>
本書では残業代やインセンティブのような目先のキャッシュに
惑わされずに、長期的な視点で労働力を投資しようと提案しています。
私なりの解釈では「労働力の価値」を高める為の時間の使い方が
もっとな重要な気がしました。
具体的には9時-18時定時の会社で目標達成する為に営業マンが
終電前の24時まで働いているとします。
6時間を残業して目標達成の為に頑張っているのですが、
1件でも多く客先を回る、DMを出す、電話をするという働き方ではなく、
長期的な視点で、プレゼン能力を高める為に勉強会に参加したり、
関連書籍を読む時間につかったり、知識を付けることで「労働力の価値」を
高める時間をつくりましょうと言う事だと思います。
アンソニー・ロビンス「ひとは、1年でできることを過大評価し、
10年でできることを過小評価する」とあります。
目の前の仕事をこなすだけの働き方ではなく、10年後を見据えて
「労働力の価値」を高める為の時間確保する事が、ラットレースから
抜け出すための方法なのかもしれません。
私自身も<労働時間>を「消費」せずに「投資」の時間にしようと思います。
<最後に>
文章として分かりやすいのでさらっと読めるのですが、一章ごとに
考えさせられるので、読むのに時間がかかりました。
入社して3年目、与えられた仕事はこなせるようななった社会人が
立ち止まって、次の方向を探している時に読んで頂きたいと思います。
本書から気づきを得て、行動した結果10年後には豊かな暮らしを
している事を願います。
最後に本書にも引用のあった作家の中谷彰宏氏の言葉も心に響きました。
「したいひと10000人、始める人100人、続ける人、1人」 -
前半は、仕事に対するそれぞれの悩みを根本から解決するために知っておくべき、資本主義経済の構造・仕組みと、労働者の置かれている状況について解説。
後半はその中で働く労働者がどのような働き方、そして生き方を目指していくべきかについて解説されている。
働き方に疑問を持つ人は、転職などを考える前に読むべき一冊。今の仕事の仕方を見直すキッカケになるだろう。 -
これは面白かった!
瀧本哲史『僕は君たちに武器を配りたい』より面白かった。
前半の資本論の説明だけでも面白いのに、後半の資本主義社会における賢い生き方のアイデアは凄まじい示唆に富んでいた。
レヴィナスは論文を書く前に頭の回転を増すべくマルクスの文章を読むと言ったらしいが、今までマルクスの文章にそんな刺激を感じたことはあまり無かった。
しかし、この本の前半に説明されたマルクスのアイデアは、機知に富み脳を強く刺激した。
後半は『僕は君たちに武器を配りたい』で提案されていた生き方よりも少し抽象的ではあったが、実践しやすく、何より「経済学的な学問のすすめ」のような印象を受けた。
自己啓発本の類と解釈することも可能だが、一般のそれより非常に本質的だったと感じた。
ビジネスマン向けに書かれているようだったが、学生(特に就活前の人)が読んでも非常に面白いと思う。 -
日本の会社員の給料の根拠は貢献度ではなく「この年齢なら家族がいてこのくらい必要でしょ?」に基づいている…!謎の「給与テーブル」に昇給阻まれがちな意味がわかりました。頑張ったら上げるよ!じゃなくて、このくらいあれば最低限生活できるよね?としてお給料決まってたんや。。。だから冠婚葬祭の時に会社からお金出るのね、、、「お香典出すのにいるでしょ?」ていう。
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発刊から10年以上経っていますが、面白い。