- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061819016
感想・レビュー・書評
-
15年以上も前の本だが、今読んでも衝撃と新鮮さを受ける。四季の魅力。その犯行手口。どれをとっても一級品で、読み終えた後、凄い体験をしたと感じた。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
天才による事件を天才が解いた様子を描いている。細部まで理解がついていけず。
-
なんなんだこの本は。一応ミステリっていうスタイルだけど、トリックがどうとか、好きとか嫌いだとか、もうそういう事じゃない。この本自体の存在感がヤバい。登場人物の思考もストーリーもすさまじくクールなのに、この哀感はなんなんだろう。 -
いい奈さんの人生を変えてくれた作品です。
「右に倣えでなくて良い」ということを教えてくれました。とても気持ちが楽になりました。 -
天才プログラマー真賀田四季博士は
両親殺害容疑で逮捕された後
心神喪失のため無罪、研究施設のある島で死亡。
それに関わるのは、助教授犀川と学生の西之園。
外界との通信が遮断される中での謎解き。
頭のいい人たちの不思議な感覚が小気味よく
結末も含めてとても楽しめる作品。 -
悲しげなトリック。研究所の暮らしをもっと魅力的に描いて欲しかった。閉鎖空間での暮らしに憧れない訳でもないから。閉鎖空間で狂気に到る物語は、到る過程を詳細に描いて欲しい。いや、そもそも狂気として描いてないのか。天才には共感出来ないという物語は、カタルシスが足りないと感じてしまう今日この頃。
-
既読
文庫版 -
冗長だ。
探偵役が喋りすぎる。
舞台や用語が非現実的だ。
語り口調や情景が冷えきってる。
本筋に関係ない目眩ましが多すぎる。
こんな作品、ミステリ失格だ。
なあんて、言ってみたりして‥‥。
<a href=http://www001.upp.so-net.ne.jp/mori/>森博嗣さん</a>のdebut作です。
もう、10年近く、前になるんですよねぇ‥‥。
あのときの衝撃、今でも忘れられません。
同じ衝撃は味わえないけれど、読むたびに、何かしらの衝撃を与えてくれます。
ひと言でいえば、奇跡。ま、一般的なnuanceとは異なりますが。
本当に素晴らしい作家さんだなぁ、と。
語られる台詞が、もう何とも言えず、完璧に綺麗で深遠。
冒頭の、西之園萌絵と真賀田四季との会話。そこから既に鳥肌ものです。
これが俗に言う、「つかみはOK」。古いな。しかも場違いだな。
この作品と出会えた事で、確実に僕の方向は変わっています。
それが幸であるのか、はたまた不幸であるのかは、まあ、追々。
少なくとも、僕の精神は、大喜びで喝采をあげております。
ミステリ失格?
そう、それは当たり前の評価。
だってこの作品は、「ミステリィ」なのですからね。<blockquote> 「死を恐れている人はいません。死に至る生を恐れているのよ」四季は言う。「苦しまないで死ねるなら、誰も死を恐れないでしょう?」
「おっしゃるとおりです」犀川は頷く。それは自分も同感だった。
「そもそも、生きていることの方が異常なんです」四季は微笑んだ。「死んでいることが本来で、生きているというのは、そうですね‥‥、機械が故障しているような状態。生命なんてバグですものね」
「バグ? コンピュータのバグですか?」犀川は一瞬にして彼女の思想を理解した。
プログラムに潜んでいるミス‥‥、そう、バグかもしれない。神の作ったプログラムのミスこそ、人類と言える。</blockquote>