すべてがFになる (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3239
感想 : 508
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819016

感想・レビュー・書評

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  • 15年以上も前の本だが、今読んでも衝撃と新鮮さを受ける。四季の魅力。その犯行手口。どれをとっても一級品で、読み終えた後、凄い体験をしたと感じた。

  • 天才による事件を天才が解いた様子を描いている。細部まで理解がついていけず。

  • 読書は入眠剤代わりなので、ミステリーは避けているのですが、久しぶりに本格ミステリーを読んでみたくて手に取った本。

    最初から飽きずに読めたし、続きも気になって睡眠不足になったので面白かったのだと思う。だけど、気になる点がちらほら。

    探偵役の1人の萌絵の能力がなんだか中途半端。暗算スピードがずば抜けているお嬢様?冒頭の真賀田女史との面談シーンを読む限りはすごい天才なのかと思ったけれど、その後は計算が早い普通に頭のいい人という感じ。だからずっと違和感を持ちながら読むことになったのだろうか。

    女史の部屋に百科事典などの本が15巻までしか置いていない理由が明かされたが、ページ数はそれ以上あるのに?

    プログラミングをかじったことがあるので、謎解きはなるほどと思いながら読めた。

    25年前に読んでいたら全然違う印象だったのだろうと思う。今の時代では想像に難くない技術が描かれているが、当時だったらまさにこれから開発されていく最先端技術が本の中では実現しているのだから、ワクワク感があったと思う。

    単発ものかと思ったら、シリーズがたくさんあるみたいで、読んでみたい気もする。でもこの本を読んで、今の私はやっぱりあまりミステリーは求めていないことが分かったので、続きは心と時間に余裕がある時に読むことにしたい。


  • なんなんだこの本は。一応ミステリっていうスタイルだけど、トリックがどうとか、好きとか嫌いだとか、もうそういう事じゃない。この本自体の存在感がヤバい。登場人物の思考もストーリーもすさまじくクールなのに、この哀感はなんなんだろう。

  • いい奈さんの人生を変えてくれた作品です。
    「右に倣えでなくて良い」ということを教えてくれました。とても気持ちが楽になりました。

  • 素晴らしいミステリーだった。脱帽。

  • 天才プログラマー真賀田四季博士は
    両親殺害容疑で逮捕された後
    心神喪失のため無罪、研究施設のある島で死亡。
    それに関わるのは、助教授犀川と学生の西之園。
    外界との通信が遮断される中での謎解き。
    頭のいい人たちの不思議な感覚が小気味よく
    結末も含めてとても楽しめる作品。

  • 悲しげなトリック。研究所の暮らしをもっと魅力的に描いて欲しかった。閉鎖空間での暮らしに憧れない訳でもないから。閉鎖空間で狂気に到る物語は、到る過程を詳細に描いて欲しい。いや、そもそも狂気として描いてないのか。天才には共感出来ないという物語は、カタルシスが足りないと感じてしまう今日この頃。

  • 既読
    文庫版

  • 冗長だ。
    探偵役が喋りすぎる。
    舞台や用語が非現実的だ。
    語り口調や情景が冷えきってる。
    本筋に関係ない目眩ましが多すぎる。

    こんな作品、ミステリ失格だ。

    なあんて、言ってみたりして‥‥。

    <a href=http://www001.upp.so-net.ne.jp/mori/>森博嗣さん</a>のdebut作です。
    もう、10年近く、前になるんですよねぇ‥‥。
    あのときの衝撃、今でも忘れられません。
    同じ衝撃は味わえないけれど、読むたびに、何かしらの衝撃を与えてくれます。

    ひと言でいえば、奇跡。ま、一般的なnuanceとは異なりますが。
    本当に素晴らしい作家さんだなぁ、と。
    語られる台詞が、もう何とも言えず、完璧に綺麗で深遠。
    冒頭の、西之園萌絵と真賀田四季との会話。そこから既に鳥肌ものです。
    これが俗に言う、「つかみはOK」。古いな。しかも場違いだな。

    この作品と出会えた事で、確実に僕の方向は変わっています。
    それが幸であるのか、はたまた不幸であるのかは、まあ、追々。
    少なくとも、僕の精神は、大喜びで喝采をあげております。

    ミステリ失格?
    そう、それは当たり前の評価。
    だってこの作品は、「ミステリィ」なのですからね。<blockquote> 「死を恐れている人はいません。死に至る生を恐れているのよ」四季は言う。「苦しまないで死ねるなら、誰も死を恐れないでしょう?」
     「おっしゃるとおりです」犀川は頷く。それは自分も同感だった。
     「そもそも、生きていることの方が異常なんです」四季は微笑んだ。「死んでいることが本来で、生きているというのは、そうですね‥‥、機械が故障しているような状態。生命なんてバグですものね」
     「バグ? コンピュータのバグですか?」犀川は一瞬にして彼女の思想を理解した。
     プログラムに潜んでいるミス‥‥、そう、バグかもしれない。神の作ったプログラムのミスこそ、人類と言える。</blockquote>

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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