すべてがFになる (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3239
感想 : 508
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061819016

感想・レビュー・書評

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  • 綺麗に終わる。ミステリーだからね

  • 【220】

  •  主人公の犀川創平が時々つぶやく言葉の中に、蛍光ペンで線を引きたくなるフレーズがある。森博嗣さんの本音が見える。人間を客観的に見る視点は、むしろ人間の哀しさを直視しているようだ。

     森博嗣さんの本は『自由をつくる自在に生きる』『自分探しと楽しさについて』『孤独の価値』と新書しか読んだことがなかった。最近『作家の収支』を読ことを切っ掛けに小説も読んでみたくなったので、先ず『すべてがFになる』を選んだ。小説は作家のスタイルに慣れないと十分に堪能できないところがあると思うのだが、残念ながら今回は十分に堪能できたとは言えなかった。森さん自身がモデルになっていると思われる犀川と萌絵が、森さんが助教授時代に学生の質問に答えることから得たアイディアで紡がれた思われるストーリーの中で謎を解明しようとする。

     森博嗣さんは、殆ど小説を読まないとのことだったので、スタイルをどのように確立されたのかに興味があったのだが、大学の講師~助教授という仕事から得られたもののようだ。ご自身の疑問を紐解くように進むストーリーが興味深い。

     2013年7月から、池井戸潤さん、宮部みゆきさん、高野和明さん、横山秀夫さん、東野圭吾さん、近藤史恵さんの作品を読んできた。その中にはミステリーと呼べるカテゴリーの作品が多いと思うのだが、私は謎解きよりも罪を犯してしまう人の心理の方に興味があるようだ。そういう意味で『すべてがFになる』は、もう少し特殊な運命を背負った登場人物の心理を描いてほしかったなぁ~と思ってしまう作品であった。もしかしたら、読者に続編を買わせるためにあえて描き切っていないのかもしれないけれど…

  • アニメ化されていたので興味を持ち、原作を読むことにしました。
    端的で無駄のない天才の言葉に感心しながら読み進めました。
    「すべてがFになる」これが意味することは、全く思いつかなかった。

  • とっても難解でした。
    理解を超えたことだらけで、この作品の真相が明らかにされても、私に理解できるのかと不安になりました。
    が、なんとか私の理解可能範囲内でほっと一安心。

    こんな、魔法みたいなことが本当に可能なのか…天才的な理系人間の頭の中は全くわからないので私の想像の外ですが、とにかく鮮やかで素晴らしかったです。

    私もこんな、理想郷で仕事をしてみたいなぁ。
    多分数日で嫌になるんでしょうが…(笑)

  • 2015年の今だからついていけるコンピュータの知識が96年に執筆されていた。
    96年に読んでいたら理解できなかった気がするな。小学生だったし。

    登場人物たちの描き分けがすごくはっきりしていて、よみやすかった。分厚い本だけど一気に読まされてしまうストーリー。

  • 2015.09電子書籍で再読。
    やはりすごい。デビュー作だけあって、作り込んでるなー。不測の事態に対するフェールセーフまで組み込んだトリックって頭よさそうで好き。推理をミスリードする意味ありげな小ネタもたくさんあって贅沢。「四季」で描かれる間賀田博士の設定は、やはりこの段階で決めてあったんだろうか。遠大な構想だ…

  • 天才真賀田四季の動機と殺人の手法が普通のミステリーと異なり面白い。

  • 110415

  • 予想できない展開で楽しめました。
    題名の「すべてがFになる」ってなかなか深い意味でした。

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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