たかが英語!

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062177634

作品紹介・あらすじ

世界企業は英語を話す。
「英語公用語化」で、日本は復活する。
楽天2年間の実験で確信した、成功のためのマニフェスト

「社内では英語が公用語」 あなたならどうする?
・TOEIC750点ないと部課長にしません
・会議や議事録はすべて英語
・約1年半で全社員のTOEIC平均点は161点アップ
・点数のベスト5部署、ワースト5部署を発表
・英語で仕事ができれば、必ず日本は浮上する
・楽天流・英語トレーニングの秘密
・英語習得は「1000時間」の仮説

僕は予感した。これは、かつて日本で行われたことのない実験になる。7000人以上の日本人が、2年間で英語をマスターするなんてことが、本当に実現できるだろうか。僕は狂っているのかもしれない。しかし、この実験を成功させることでしか、楽天も、そして日本も生き残れないと思った。さあ、実験開始だ。(本文より)

感想・レビュー・書評

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  • 三木谷さんが楽天の公用語を英語にしたことについて、なぜ英語科する必要があったのかどのように進めていったのかその思いなどが書いてある

  • 楽天での社内の公用語を英語にする取り組みを実施した社長の目線から説明してある。たかが英語とのタイトルではあるが、グローバル化が日本企業に重要であることを述べ、そのために世界の公用語となっている英語を話せるようにし、コミュニケーションをスムーズにするということである。決して流暢な英語でなくてよく、片言でも英語を使って意思疎通が行えれば問題ない。
    当時は賛否両論あったと思われるが、日本文化や日本語を否定している訳ではなく、英語を学ぶことで自国にも新たな見方を生み出すと考えている。
    楽天はIT企業で英語化を推進しやすい環境にあったとは思うが、他の日本企業にも広がって行く取り組みだと思う。現に現在の自分の職場で海外に展開する際に書類を日本語から英語に翻訳する作業があり、元々を英語で記載しておけば必要のない作業だと何度も感じた。
    私の英語のレベルはまだ自由にコミュニケーションを取れるほどではないので、一度社内が英語化すると想定して、不自由ないレベルまで身につけたい。

  • 後に頓挫する野心的試みの書。実験の意義はあったと思います。


    【書誌情報+内容紹介】
    『たかが英語!』
    著者:三木谷 浩史[みきたに・ひろし] (1965-)
    編集協力:緑 慎也
    装幀:佐藤 可士和
    発売日 2012年06月28日
    価格 本体1,000円(税別)
    ISBN 978-4-06-217763-4
    判型 四六
    頁数 194

    世界企業は英語を話す。「英語公用語化」で、日本は復活する。楽天2年間の実験で確信した、成功のためのマニフェスト。

     「社内では英語が公用語」 あなたならどうする?
    ・TOEIC 750点ないと部課長にしません
    ・会議や議事録はすべて英語
    ・約1年半で全社員のTOEIC平均点は161点アップ
    ・点数のベスト5部署、ワースト5部署を発表
    ・英語で仕事ができれば必ず日本は浮上する
    ・楽天流・英語トレーニングの秘密
    ・英語習得は「1000時間」の仮説
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000187520

    【簡易目次】
    はじめに [001-005]
    目次 [007-009]

    第1章 社内公用語英語化を宣言(2012年6月 三木谷 浩史) 013
    第2章 楽天英語化プロジェクト・スタート 045
    第3章 英語は仕事 075
    第4章 楽天英語化の中間報告 099
    第5章 楽天グローバル化計画 139
    第6章 グローバル化は日本の生命線 161

    おわりに [185-189]

  • 英語の習得は筋力トレーニングに似ているというのはわかりやすい表現だ。どちらも適切な頻度で適切な負荷を維持しなければならない。楽天が社内公用語を英語化すると発表した時、自分もニュースで見て驚いた記憶があるが、その後すっかり忘れてしまっていた。本書で英語化の宣言から移行期間の2年間に取り組んだこと、段階的に切り換えるといった会社の効率性低下を抑制するための運用への気遣い、そして宣言通り英語化した今、楽天が感じているメリットについて興味深く読んだ。自分の会社はまだまだそんな兆しはないけど、個人レベルではいいかげん英語ひとつも使えないのはまずいんじゃ、と内心焦りはじめてきたところだ。そんな心境の自分にはまさにうってつけのタイミングで読んだ本で、楽天社員を見習って英語の勉強を開始することにした。2020年いちばん最初に読んだ本がこれでよかった。

  • ふぅ~
    読んだ。

  • 楽天三木谷社長が、英語社内公用語化をするにあたっての考えを述べたもの。実施にあたり、かなりの反対と困難があったことが理解できた。英語に関する話は、よく耳にすることがあるが、今後グローバル化する世の中で不可欠となる能力であるとの意見は皆同じである。成功している著名人の取り組みとして、興味深い。
    「(ハーバードのニーリー氏が楽天の取組を評して)野心的なグローバル化戦略のために「先回り」の意味合いの強い、準備としての施策であるという点。そして英語の能力を向上させるのに、一部のグループを選ぶのではなく、全社員で取り組もうとしている点。特に、eコマースをプラットフォームに、テクノロジーを基盤としたビジネスを展開する企業が、全員で取り組んでいるという点に私は注目しています。なぜならこの分野では、将来どのグループ、どの個人が一緒に仕事をすることになるか現時点で予測できないからです」p72
    「コンピューターサイエンスの専門書が「英語以外」で読めるのは、恐らく日本だけだろう」p121
    「日本企業にとっては英語を使うことで欧米企業に対して不利を感じることもあるかもしれない。ただ、不利だからといって日本語で貫き通していても何とかなった時代は終わった」p160
    「パソコンやインターネットを使いこなせる人と使いこなせない人の間にある待遇や機会の差として、デジタルデバイド(情報格差)が知られているが、英語を話せる人と話せない人の間にも似たような格差が生まれつつあるのだ」p177

  • 社内公用語を英語にすると発表して話題になった楽天の、その方針を決めた張本人による本。そもそもきっかけは、世界経済におけるGDPの日本のシェアが現在の12%から2050年には3%程度まで低下するというゴールドマンのレポートを見たのがきっかけだという。

    楽天がグローバル企業への道を歩むのは選択の問題ではないということだ。その覚悟の元に行われているのだから、報道当初に見られた、やり過ぎといったような外部からの批判は大きなお世話だろう。

    そもそも、日本は事実上の単一民族国家で、国民全員がなんの疑問も無く日本語を使っている。しかし、日本語を使わなければならないという義務を負っている分けでもない訳で、言語は必要に応じて、最適なコミュニケーションを行うための手段である。タイトルのたかが…というのは、そういうことであろう。

    グローバル化という潮流が誰も止める事が出来ない現実である中で、日本語というコミュニケーション手段化は明らかに世界の異端であり競争上の劣位と言えよう。国民全体の英語力が脆弱な中、この位の事をしなくては、その不利な状況を解消する事は不可能だろう。楽天には頑張ってほしい。

  • 「たかが」と「されど」を都合よく使い分ける詭弁の典型みたいな論法はまあ置いといて、いろいろストレートな思いは伝わってくるし、「ああ、自分も勉強しなきゃなあ」とは思わせてくれる本ではある。

  • 楽天が社内公用語を英語にすると発表した時はずいぶんと話題になりました。

    この本が書かれてから5年。

    楽天の英語公用化は今現在どのような形になっているのでしょう。

    「日本人同士が英語で話すなんてばからしい」なんて意見もあるようですが、楽天が英語の公用語を目指した目的はそこではりません。

    英語脳を作る環境づくりを組織全体で取り組んだのはさすがだと思います。

    大変面白かったです。

  • 国家の品格でしたか?藤原正彦氏がこの楽天の取り組みを手厳しく批判していました。読んでみて三木谷さんの信念が伝わりました。彼ほどのそれこそグローバルビジネスマンが、何故ここまで日本という国の輪郭に拘って語るのか、寧ろ疑問でもありましたが、確かにそこも捨ててしまった後のバランスには確信が持てない自分にも気づきました。お二人とも本当に高い品格をもって国を愛しているのですね。

    5つのブランドコンセプトの英語対訳が知りたい。あっ、対訳は捨てろでしたね。

    大義名分 Keep higher principal.
    品性高潔 Seek good moral.
    用意周到 Be fully prepared.
    信念不抜 Get things done!
    一致団結 Fight as one.

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著者プロフィール

三木谷浩史(みきたに・ひろし)
1965年神戸市生まれ。88年一橋大学卒業後、日本興業銀行に入行。93年ハーバード大学にてMBA取得。興銀を退職後、96年クリムゾングループを設立。97年2月エム・ディー・エム(現・楽天)設立、代表取締役就任。同年5月インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を開設。2000年には日本証券業協会へ株式を店頭登録(ジャスダック上場)。04年にJリーグ・ヴィッセル神戸のオーナーに就任。同年、50年ぶりの新規球団(東北楽天ゴールデンイーグルス)誕生となるプロ野球界に参入。11年より東京フィルハーモニー交響楽団理事長も務める。現在、楽天株式会社代表取締役会長兼社長。

「2014年 『楽天流』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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