- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087450897
感想・レビュー・書評
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ナツイチ本。2020/7/26再読
凛と神谷さんのムニャムニャはいるか?というのと、途中まですごく面白いのに結末が微妙、というか、逮捕で終わったので、もっと続き読みたい!という気持ちになりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんかの続編思ったら
解説読むとどうも単独作品みたい -
堂場さんらしい警察小説です。今の状況には似合わない優秀な刑事さんが、事件を追い詰め、ほのかに恋心もあり、挫折から立ち直っていく。
いろいろ仕掛けもあり、事件もスカッと解決するので爽快感があります。 -
警察小説が大好きな私。
特に、警察というとてつもない大きな組織の中で、足の引っ張り合い愛や、不祥事のもみ消し。
そんなことはあってはならないはずだが、あるような気がしてならない現状。
全てひっくるめて、この小説には詰まっていました。
主人公の左遷にあった警視庁の刑事をはじめ、心に傷を負った仲間が、チームとして団結していく様は、なんだかちょっとホッとする場面でもありました。 -
死刑→一転無罪評決の事件の捜査
そこに強引な手法はなかったのか?
検証捜査…とはいうものの、訳ありの面々、主人公の屈折や、恋愛感情や、元同僚との…やら。
色々盛り込み過ぎて、かえって散漫なイメージの作品になってしまった感あり。 -
意外な人が犯人だったけど、その意外さゆえに納得感もあまりないというか…。
冤罪になった柳原かわいそうに。 -
・主人公が短気。見ていて腹が立つレベルの短気ではないのでいいが…。
・チームの面々が…。キャラが立っていた神谷・皆川・保井・永井・島村と違い、全くキャラが立っていない桜内。いなくても話の展開は変わらないとさえ感じる。
・終盤に近付くにつれ山田に触れなくなる。そもそも山田の死に皆ほとんど衝撃を受けていない。神谷や皆川はもうちょっと落ち込んだりしていいのでは。
・長い、中々話が進まない。長い割話があっさりしてる。
・そこそこ面白かった。 -
人の心はわからない
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『検証捜査』。いわゆる「警察小説」である。
いつからだろうか。いや、最初からか。僕は「警察小説」とは、イコール「ミステリー」であると誤解をしていた。つまり、「警察小説」といえば、誰もが憧れるような「刑事さん」――ドラマになったとき、誰が演じるかを想像するのが楽しい――が登場し、誰もが見落としていた手がかりを武器に、犯人を追い詰める、というプロットが当たり前だと思ってしまっていたのである。
本書は、「警察小説」ではあるが、決して「ミステリー」ではない。これが僕の感じた本作への印象である(奇しくも本書の「解説」には「明らかにミステリーでない作品はすべてミステリー」という何某の説が紹介されており、なんとも悩ましい)。
本作には、「解説」で田口さんが述べているように、「謎」がふんだんに盛り込まれている。もちろん、そこに注目して本作を「ミステリー」と判断することもできるだろう。
しかし、いわゆる「ミステリー」にあるような「華麗な推理」は本作にはない。「警察小説のニューヒーロー」と謳われる本作の主人公「神谷悟郎」も、どうにも「抜けた」部分が多くて、今ひとつ魅力を感じない。
思うに、本作は「神谷悟郎」という人間の成長を描くストーリーなのではないか。たまたま「神谷」が「刑事」であったというだけで、たまたま成長のきっかけが「捜査」だったというだけで、それらの要素は物語の中心とはなりえない。ここが、いわゆる「ミステリー」と本作との間に一線を画する所以である。
だから、「ミステリー」と思って本書を読むと、どうにも「事件」とその「真相」には釈然としないものを感じてしまう。はっきり言えば、物足りない。
しかし、その一方で読後にこんなにも爽やかさを感じるのは、既に述べたとおり「神谷」の成長を喜べているからだろう。
【目次】
検証捜査
第一部 一時帰還
第二部 チーム
第三部 タレコミ
第四部 撤収の日
第五部 逆襲の朝
第六部 裏切り
解説 田口俊樹