白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451580

感想・レビュー・書評

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  • 何となく腑に落ちない物語。真犯人は別にいるだろうとは確信していたがこれまた意外な人物で、ただ、週刊誌騒動があまりにも盛大だったからか結末はあまりにも呆気ないし真犯人の影が薄過ぎた。自分は登場人物に感情移入しちゃうタイプなので、性格がひん曲がってるキャラクターとかはズタボロに制裁してほしいから、終わり方は「イヤミス」って感じで不快だった。

    インタビューとチャット、週刊誌の記事を見比べるのに少し面倒だったが、被害者や容疑者の本性を知る週刊誌の読者としての没入感が良かった。注意をしていたが自分も記事に踊らされてしまうんだなと。
    昨今話題となっている文◯春秋さん読んでる〜❕❔

    一見擁護と見られる主張も異なる視点で見ると悪意になってしまうのだな。(正直自分は城姫の自意識過剰だと思うが)

  • うーん…。
    ストーリーは面白くて、序盤はスラスラ読んでいたんですが、何故か途中からインタビュー形式に飽きたのか、読むのがツラくなりました。最後の掲示板と記事がトドメになって、飛ばしながら読んでしまいました。

  • ミステリーを読む時は壮大な伏線回収を期待してしまうのでわたしにはあまり合わなかった
    構成はあまりない感じで面白かった

  •  全編が、一貫したカメラのない、或いはそれゆえに少し出来事から距離が開き、色々な角度で描かれる、ストーリーテリング(ナラティブ)の手法として、興味深い小説だった。
     物語自体も、視点が変われば見えるものが変わる、ということを体現するように、ある種の語り手の違いによって異なる「事実」が浮かび上がり、二転三転していくのが面白かった。読み味としては群像劇にも似ているが、直接的に人物の心境が語られるのでなく、資料という形で提示されるため、読者との距離は開いている。視点人物が不在にも関わらず、終始主観による歪みに物語が拘束されているというのは、中々に得難い読書体験だった。
     匿名掲示板でなく、ハンドルネームという形で、ある程度のアイデンティファイが成立するSNSで、ここまで赤裸々に、また無責任に発言をするかね、という疑問は読みながら浮かんだが、案外こんなものかも知れないと、読了後、感想をしたためるうちに思い直した。

  • 湊かなえさん、なかなか機会がなく今まで読んだことなかったけど、初めて読んでみました。

    ただの会話なのに序盤からずっと人間の嫌なところを煮詰めたかのような空気感。
    とにかくイヤ〜な感じ。

    犯人はなんとなく想像できたけど、理由はそんなことで?という感じ。でも、実際の事件でそんな風に些細なきっかけで起こるよね。
    ある意味これがリアルなのかも。

    人の善意に隠れた悪意、正義の名を語った悪意が気持ち悪い。
    美姫は、これからどうやって生きて行くんだろう。
    せめてダイアナとの仲だけは元に戻ってほしいな。

  • 有名企業の美人のOLが殺された。
    その噂はたちまち広がり、SNS上では犯人と思われる人物が呼かびあがる。事件真相とその犯人とは!?
    SNSの怖さがよくなかま。湊かなえ特有の人物ごとの物語の構成の仕方がおもしろく、読みやすい。
    ただ、犯人が予想通りで少し残念だった。

  • 絶対犯人が分からない系の小説で最後になんで犯人がこの人ってわかったか〜の部分読んでてそれが作中に書かれてない後出しの理由とかだったら分かるわけないやろってなる
    読者の考察のしようがなさすぎるのに分からなかったでしょ?みたいなのおかしい

  • インタビュー形式で物語が進んでいく。だからこそ、それぞれの主観でしか語られない「真実」。
    勝手に広がり、決めつけ、この人はこういう人だと分かった気になる噂話。
    結局そういう目立つ人の噂話っておもしろいから、なくならないのだろうなと思った。

  • 映画を見ずに読んでみたかった作品

  • 【ミステリーというより社会派小説】
    殺人事件についての証言を様々な人物に語らせるスタイル。真実ではなく証言ベースで語られるため、何が真相か掴めないまま最後の最後に謎解きがされる構造。予想を裏切られる結末自体も良かった。しかしそれ以上に人間が作りだす根拠のない噂話の恐ろしさ、ネット社会の怖さを強く訴える内容に感心した。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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