となり町戦争 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 6011
感想 : 853
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087461053

感想・レビュー・書評

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  • 個人的にあまり記憶に残らなかった作品。
    評価見ても分かれている模様。
    本棚の奥に眠ってしまった。すまん。

  • タイトルのインパクトはすごい!しかし実態が掴みづらい戦争がすぐ近くで起こっているという状況。スリルよりも不安感が強い。読後感も考えさせられる。
    要所要所で出てくる、書面の作りもどこか現実離れしている設定をリアルに感じさせるエッセンスになっていて面白い。

  • 忘れられない痛みがある。
    挿入される文面が、現職公務員から見てもなかなか雰囲気が出ている。

  • 中学生の頃に読んで、偶におぼろげながら思い出します。
    読んだ時は面白いという感想は持てなかったけど、10年たっても記憶の隅に引っかかって、目に見えない社会的な出来事とか、誰かのこととか、ニュースを読んでいると思いだす。

  • 設定に興味があったので、購入。
    周りでは壮絶な状況なのに淡々とした文章で物語は進行している。不思議な世界だなと読んではいましたが、よくよく考えてみると、現実でも似ているなと思うところがありました。
    現実でのニュースでは、「◯人が死亡」や「◯人がケガ」などと報じられているが、実際に目撃したわけではないのにその情報を信じて、「あー可哀想」とか「お気の毒に」などと思ってしまいます。何故信じてしまうのかというと、その報道やテレビ局などに信用性があるから。これを聞いたことのない所が報道しても信じられるかどうかはわかりません。
    日常に戦争という非日常な世界が加わっていますが、事務業務ばかりという何とも言えない世界観に引き込まれましたが、そんなに盛り上がりがなく、疑問を持ちながらも読後しましたので、モヤモヤ感は当時あったように記憶しています。
    一言では語れない様々な思いがこの本には詰まっていました。淡々としている分、不気味さもありますし、不条理さがあったり、違和感が生まれたりと良い意味でモヤモヤ感を醸し出してくれます。
    そういう意味では、結構昔に読みましたが、後を引く面白さがあるなと思いました。

  • 自分が実感のないまま戦争に加担し、知らぬ間に戦争が終わる。この蚊帳の外感が現実のメタファーの様だった。

  • 「戦争」という人の死をも合理化するイベントが行政事業として、当たり前のように、淡々と進められていくことに、「偵察」という形で関与しながらもリアルを感じられずにもがく「僕」。戦争という名を借りているものの、不合理であっても目的のために強引に進めている行政と、それを無批判に受け容れている現代社会を強く映し出している。

    文庫版の「別章」は蛇足に思えるが、上手く内容を咀嚼できない読者を代弁した話であり、P259の「関わっていようがいまいが、誰かを間接的に殺している」、P272の「「現実」に生きているつもりで、全く見ていなかった」という表現が印象的。

    心情描写のレトリックも巧みで、P114のチーズの味気なさ、P166のブラックコーヒーの苦さは、戦争を実感できていない「僕」の心情を表す表現として非常に面白い。

  • これは、ワクワクする

  • 小説すばる新人賞
    となり町との戦争がはじまる◆偵察業務◆分室での業務◆査察◆戦争の終わり◆終章◆別章

  • 第17回小説すばる新人賞受賞作。最後ヒロイン、私的に大ドンデン。でも、そこがいいのか。

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著者プロフィール

1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。2004年『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞しビュー。同作は18万部のヒットとなり直木賞にもノミネートされた。著書に『廃墟建築士』『刻まれない明日』『コロヨシ!!』『決起! コロヨシ!!2』など。

「2021年 『博多さっぱそうらん記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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