編集者という病い (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464184

感想・レビュー・書評

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  • 幻冬社社長、見城徹の生き様が凝縮された一冊。暑苦しくも繊細、用意周到に驀進する見城の素晴らしき二面性に、勇気付けられること必至。

  • 2015年10月15日読了。

  • いろいろなところに 書き散らかしたものを
    一カ所に集めると 見城徹が でき上がる。

    編集者とは そうやって 作者を見ているのかと
    その視点の 柔らかさと何が中心点なのかをつまみ上げる能力に 驚く。
    でも、もちネタが 同じで、言葉も つかいまわされる
    感じがあって、年寄りの話を聞いているような気にもなる。
    つまり ネタより先に いいたいことがあるのだね。

    尾崎豊の 小鳥のように震える鼓動、と暴虐さをむき出す。
    愛してほしいと言う願いが 深すぎる。
    坂本龍一と 朝まで飲んだくれて 生活をする。
    芸術家なりの 不安な心に苛まされる。
    村上龍と テニス三昧をする。
    官能の赴くままに 生活する。理論的ではなく 本能的把握力。
    中上健次と 文学的な つきあいをする。
    石原慎太郎の 共同体に歯向かう姿勢を高く評価する。
    ふーむ。
    それが、うまい具合にリサイクルされ 再生される。
    言葉の切れ味が いいのだが、くり返されると
    ありがたみがなくなるのですね。

    それにしても 見城徹。
    そのでき方が なんとなく がむしゃらで 無茶で
    いいなぁ。そんな風にいきながら 時代を変化させる。

  • 大手が牛耳る出版界で絶対に成功しないと言われた独立、その後五年で五冊のミリオンセラーを叩き出し、上場までさせた幻冬舎社長のインタビュー集。仕事観ではなく、生き様、というか死に様。他者に怯えて、自分に怯えて、死に怯えて、絶望して、這いつくばって、のた打ち回って、死ぬ瞬間、その一瞬の為に生きていると気付いた。100か0に振り切り続け、死に向かう。その過程でこそ”今”と”生”が煌々と輝く。

  • 「無から有を作りだす。人の精神という無形の目に見えないものから本という商品を作りだし、そこから収益を上げる」「表現でしか救えない問題を、この世にたった一人しかいない個体としての人間は背負っている」「売れる本には、必ず白と黒の豊かに混じり合ったグレイが存在する。両極を抱えて混交させ、両極を激しく振幅させて初めて、人を無意識に刺激させるものができる」…

    至言の宝庫。幻冬舎の見方が変わる。
    石原慎太郎や小林よしのり、郷ひろみ等の芸能人の本は自分は読みたくもない。でも、そういう「俗物」の方がヒリヒリした感覚がある。誰かにとっては救いになる激烈な刺激があるのはそういう本だ。「出版社は作者と読者の両方の胸の鼓動や息遣いに耳を澄ますことなく本を送り出しているのではないか?」問題含みの幻冬舎の実践に、他の出版社はこの20年、反論できただろうか??

  • 021.43

  • 再読

  • 怒涛の仕事人生。だけではなく、何かと戦い続ける人生。その中には女も酒も入る。天才的編集者の一冊。

  • 021.4
    角川書店から幻冬舎へ

  • 才能と情熱のぶつかり合い、というのはすごいけど
    しんどいね。

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著者プロフィール

幻冬舎代表取締役社長。1950年12月29日静岡県清水市(現:静岡市清水区)生まれ。 静岡県立清水南高等学校を卒業し、慶應義塾大学法学部に進学。大学卒業後、廣済堂出版に入社。初めて自身で企画した『公文式算数の秘密』が38万部のベストセラーに。75年、角川書店に入社。「野性時代」副編集長を経て、「月刊カドカワ」編集長に就任、部数を30 倍に伸ばす。5本の直木賞作品を始め数々のヒット作を生み出し、41歳にして取締役編集部長に。 93年、角川書店を退社し、幻冬舎を設立。五木寛之『大河の一滴』、石原慎太郎『弟』、唐沢寿明『ふたり』、郷ひろみ『ダディ』、天童荒太『永遠の仔』、村上龍『13歳のハローワーク』、劇団ひとり『陰日向に咲く』、長谷部誠『心を整える。』、渡辺和子『置かれた場所で咲きなさい』など26年間で25冊ものミリオンセラーを世に送り出す。著書に『編集者という病い』、『異端者の快楽』、『たった一人の熱狂』、藤田晋との共著に『憂鬱でなければ、仕事じゃない』『絶望しきって死ぬために、今を熱狂して生きろ』、松浦勝人との共著に『危険な二人』、林真理子との共著に『過剰な二人』などがある。

「2020年 『読書という荒野』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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