魚神

著者 :
  • 集英社
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感想 : 169
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712766

感想・レビュー・書評

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  • 第21回小説すばる新人賞、第37回泉鏡花文学書受賞作。
    なんともいえない艶やかな、そして混沌とした世界であるが、どこか既視感もあり、惹きこまれた。
    北海道生まれであり読んでみた。12歳年下とは思えない。

  • サクサク読めました。閉じられた世界、倒錯性、舞台の小道具からも蠱惑的なマチエールたっぷりなわりには毒性は薄かったです。剃刀男のキャラはかなり好みでしたが最後の陳腐な台詞には苦笑してしまいました。少女マンガみたいで面白かったです。

  • 直木賞候補になったので借りて読んだ。2008年小説すばる文学賞受賞作。

    まあ、好き嫌いは別れるところ。
    私がよかったのは、前半の島に伝わる昔話と、スケキヨの他人に冷たくて賢いところ。
    嫌いなのは、主人公が他人から言われる描写と行動が離れているところ。あと、感が悪すぎるところ。後半の話運び…。
    でも、性の描写とか心理描写、話の流れは小説すばるの青春ものと一線を画していると思う。

  • 本土と時代から取り残された、遊郭を主産業とする島で育った姉・白亜と弟・スケキヨのハリネズミのジレンマ的純愛物語。二人にとっては純愛だろうが、環境、状況がそれを許さず犠牲と悲劇が生まれ、物憂げな気だるい雰囲気と幻想的な御伽噺が彩りを加えている。酔いそうな世界観。スケキヨ視点の物語も読んでみたい気分。

  • 美しい兄弟。。
    残酷な思い。
    でも、読んでいて嫌な気分にはならなかった。
    蓼原が、すきだなぁ。

  • 表紙の女性は白亜?頭は髪の毛?帽子?・・・なんかチョッパーの帽子みたい。 時代も場所も定かでない島に暮らす白亜とスケキヨ姉弟の物語。 話自体は入って行き易かったけど、最後の方の白亜の心境は分からんかった。結局、白亜は何が望みなんやろ?どうなりたかったんやろ?

  • 何もかもから隔絶された島の遊郭で、お互いの心を鏡のように写して生きてきた姉弟。
    二人でいることの安寧の幸せ、歪な孤独。
    「怖ろしいものは美しい」

  • 吉原遊女の世界が好きな方なら気に入ることだと思います。独特の世界観がファンタジックで素敵です。

  • 美しい、残酷な童話のよう。
    美しい孤独な兄妹の愛の話。

  • ウェブ小説的な雰囲気がする。
    蓼原かわいそう・・・。

    最近読んだからか、伴名練の「chocolate blood, biscuit hearts」に出てくる兄妹を思い出させる。

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著者プロフィール

1979年北海道生まれ。2008年『魚神』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。09年に同作で泉鏡花文学賞を、13年『あとかた』で島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で渡辺淳一賞を受賞。他の著書に『からまる』『眠りの庭』『男ともだち』『クローゼット』『正しい女たち』『犬も食わない』(尾崎世界観と共著)『鳥籠の小娘』(絵・宇野亞喜良)、エッセイに『わるい食べもの』などがある。

「2021年 『ひきなみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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