- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087713008
感想・レビュー・書評
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彼氏と別れた翌日に高校時代の彼氏と高校時代の自分の親友の
結婚式の招待状が届いて、そこから主人公梨香の葛藤が
書かれたお話。甘酸っぱい青春とそこから少しおとなになった
今のじぶんの複雑な心の動きがうまく表現されていた。
自分は30代前半だからかなり冷静に読んだけど、20代後半の
女性だったらぐっと入り込んで読めるかも。この人の作品は
全部読んでいるけど、一番シリアスだった。
主人公の梨香が少し悲劇のヒロインにおちいりすぎている感が
多少否めなかったけど恋愛にはまっている時の感情はこんな
感じかもしれないな。なんか昔の懐かしい色々を思い出させて
くれるおはなしだったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
彼氏と別れ悲しみに沈むところへ届いた一通の手紙。
それは高校時代に付き合っていた彼と、高校時代の親友との結婚式の招待状だった。
……という、どん底からスタート。
恋と青春と思い出と今と、いろんなものが混じり合って、悲しい色だった青が別な青に少しずつ変化していく物語。
何となく昔を思い出してジタバタしてしまった。
表紙に惹かれて何気なく読んだけれど、自分にとって「今が読み時!」な本でした。 -
すごく共感できるところとできないところと。
心の揺れ・動きが細やかに描かれていて、せつない。 -
最近結婚ブーム第一弾!?って思えるくらいの結婚ネタくを元同期のMちゃんからメールで聞いた。
私はまだまだだなぁ~(現実的にも、気持ち的にも)って思ってたけど、いざ自分と同じ年齢の人が結婚となるとあせってくる。少し。まだ大丈夫だけど。
一番心に残ったフレーズ
「何の曇りもなく心からおめでとうって思える結婚式なんてない」
でも
「行きたくなかった式でもさ。新郎新婦入場とか、スライドとか、花束贈呈とか。どんな式でも一回ぐらい、ツボ押されてうるっと来ちゃうのよね。それで、おめでとう、幸せになってねって、心の中で唱えてるの。」
「式の間で、一回でも、おめでとうって、心の中で唱えられたら、それで十分、心からお祝いしてあげられたことになると思うの。」
っていうとこ。
これからどんどん結婚のニュースが入ってきて、第一回目の結婚式参加は誰のになるかはわからないけど、そのたびに「あ~なんか焦る、僻んじゃう」って思うことが増えてくると思うけど、そんな時はこの言葉を思い出してみようと思う。
結婚式って一大イベント。そのイベントが私の人生にはまだ残っている。楽しみが、残っている。楽しみは後にとっておいた方がいいじゃないか。
話の内容的には高校生時代の淡い恋のお話もあって、(根底はそれなんだけど)なんとなくせつないような、あ~なんでもっと積極的な恋愛をしなかったんだろって気持ちにもなった。でもそれは仕方ない。それも含めて今の私。
今後の教訓になりそうなフレーズに出会えたということで、
★5つ。
って書き終えたところで、一つ前のレビューを見て驚いた。私ちょっと浮気心が出てたんだなぁあのころ。
今はやっぱり彼が一番って思う。
私のすべてをさらけ出せる。おとなしいから好きって言ってくれた。私の短所も受け入れてくれてる。
あとは、彼がちゃんとした職についてくれるのをただただ祈るだけ
2009/10/18・日記で紹介・編集・削除 -
大好きだった彼とギクシャクした数ヶ月後にやってきた別れ。
それはあまりにもあっけなく、現実を受け入れるゆとりもない失意の中にある翌日…高校の同級生の結婚式の招待状が届く。
しかも…新郎は高校時代の彼。初めてのひと…。
そして彼女は…親友だと言えるほどにいつも一緒に過ごしていた友人。
何故?どうして?いつから?
そんな二人をお祝いしようと10年ぶりに集まった、実行委員会の懐かしい6人(男3・女3)、高校時代の回想とともに、物語は進む。
最初は「そんなに引きずるかな?」と思いながら読んでいたのだけど、高校時代の出会いからエピソードを知ってしまうと、忘れていた自身の淡い思い出もよみがえり「ああ、やっぱり整理つかないかも。」と思ってしまいました。
これは…辛いな。
失恋から再生のゆっくりだけど優しい物語。 -
いいなぁ。優しくしてくれる友達も、何かを一生懸命した思い出も、別れて泣き暮らしてしまうような元カレも私にはないからう屋やましいです。
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2010.11.24
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読みやすい。恋愛小説というより青春小説かも。イラストレーターの話は途中で予想がついてしまうのがもったいなかった。
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ヨーロッパに伝わるおまじないで、結婚式の日に身に着けると幸せになれるという【サムシング・フォー】(オールド⇒古いもの、ニュー⇒新しいもの、ボロウ⇒借りたもの、ブルー⇒青いもの)その中で「サムシングブルー(何か一つ青いものを)」を中心に話が展開されます。主人公の義妹が言った「悲しみって、ちゃんと底があるんですよ。」の言葉が印象的。
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ありえない。恋人と別れた次の日に、昔の恋人と昔の親友の結婚式の招待状が届くなんて―。今の私に、この結婚は祝えない。小説すばる新人賞作家が丹念に描き出す、幸福を探し求める私たちの物語