乙女なげやり (新潮文庫)

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感想 : 205
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101167572

感想・レビュー・書評

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  • なんかもうただひたすら女友達の話を聞いてるような、
    そろそろ帰りたいんだけど話が途切れなくて帰れないファミレスみたいな、
    ただただ不毛で楽しいゆるゆるした時間が過ごせました。三浦さんおもしろい。今度はエッセイじゃなくて小説読もう。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ただただ不毛で楽しいゆるゆるした時間が」
      ナルホド、不毛な時間なんだ、、、でも読んでて気持ちがリラックスするのがよく判ります(小説と違って...
      「ただただ不毛で楽しいゆるゆるした時間が」
      ナルホド、不毛な時間なんだ、、、でも読んでて気持ちがリラックスするのがよく判ります(小説と違って緊張感0で読みました)。
      2012/08/30
  • 最近私がハマっていた、清水玲子の「秘密」について、三浦が触れている箇所があるとのことで、この本を入手。
    その箇所はほんのちょっとだったけど…。

    三浦しをんの本て、文楽系、風が強く吹いている、もう25年くらい前に出たBLエッセイ「シュミじゃないんだ」、舟を編む、あたりは読んだことがある。
    正直、シュミじゃないんだ、が一番面白かった。
    作者のBL愛が迸っていて楽しかった。
    ほかはちょっとフワッとしすぎていて、まあまあ面白いけどなんだかなあと思っていた。

    まあ、それはともかく、シュミじゃないんだ、がおもしろかったので、同じ雰囲気?のエッセイかも、とそこそこ期待して読んだのですが、さすがに内容が古かったなあ。
    それは三浦さんのせいではない。
    本書は2008年に文庫発行で、04年に最初の版で発行、雑誌連載自体はおそらく03年後半なので、ええー20年前。
    そりゃあ古い。
    雑誌連載ということで、軽く読みやすくをモットーに作られており、当時の映画やドラマなど共時性に全振りしているので、今読んでもピンとこないんですよ。
    白い巨塔のドラマ、映画キルビル、ロードオブザリング、、、。これ20年前なんだ、とそういうショックは受けました。

    三浦さん自身の価値観も相当変わっただろうなあと思った。
    今読むと、当時のルッキズム横行の描写やら、フェミニズム視点があまりないことが気になった。
    弟の友人と弟をゲイだと思ってハアハアする描写も、今だったら家族とはいえ、プライバシーへの配慮の無さ、そもそも個人嗜好への踏み込みはよろしくないことだ、と思う読者が多いはず。
    (今の三浦さんがエッセイを書いたら、その辺の描写はかなりひっくり返るだろうなあ。)
    そういう変化にびっくりした一冊だった。

    作者と同じく、少女漫画脳としては、「秘密」の話のほか、アラベスクの話が楽しかった。
    唯一、頷けたのは、旅番組レポの出演者に、もっと若い男性を増やせ、かも。今はけっこう改善されたかな。
    温泉レポは女性ばっかりじゃなくていいよねー。

    品格とキュートなところを同時に演出できた向田邦子のエッセイや、語彙と視点のオリジナリティで他の追随を許さない氷室冴子のエッセイは、やっぱり凄かったんだなあと思った次第でした。

  • 少し毒のある表現で日常を語ったり、妄想を熱く語ったりと、この人何言ってるんだろうって声を出して笑ってしまいました。

  •  三浦しをんさん、好きな言葉は「立って半畳、寝て一畳」、それくらい動かないでいたいとのことですw。漫画を読むのが好き。煙草はキャスターマイルド。合コンやホームパーティは苦手、同じ村に住む者同士が歌ったり酒を飲んだりしながら野山でセックスするほうが明朗会計w。外出する予定でもないかぎり、風呂に入らずにいたい。そして、それを実行している。でも、年に何度か無性に温泉に行きたくなる。 三浦しをん「乙女なげやり」、2004.7刊行、2008.9文庫。とても親切な村の郵便局の話は感動しました!

  • しをんさんの妄想に富んだエッセイ、やっぱり面白かったです。漫画のこと、家族のこと、お友達との会話等々、しをんさんのフィルターを通すと見え方が違うのだろうなぁと思いました。読んでいて一番安心するところは、しをんさんがダラダラと一日を過ごすくだりです。実際のしをんさんはそうではないと思いますが、何となく私のダラダラした怠けグセを肯定されたようで安心してしまいます。それは良いのか、悪いのか…(笑)

  • 相変わらずちょー面白い。
    しをんさんちょーツボです。

  • 初めて彼女のエッセイなるものを読んだ。面白い!吹き出したり、クスクスしたり。まるで女性のおしゃべりそのもの。

    それぞれ一応のタイトルは付いてるけれど、女性特有のおしゃべりと一緒で次から次へと話題は流れていき、学校や喫茶店での女同志の会話が書かれているような感じだった。

    好きなものは妄想止まらず、嫌いなものはコケおろすような面白さ。作中で話題になってる作品などは知らないものもあったけれど、それでも充分笑える。

  • しをんせんせい、何故こうも日常を面白おかしく描けるのか……。
    特に秀逸なのが会話部分。
    天才的な比喩表現と、テンポのいい言葉の返しはしをんせんせいならでは。
    頻繁に出てくるオタクネタとBLネタが分かる人間はさらに楽しめるエッセイだと思う。
    それにしてもせんせいの周りは愉快な人間に溢れているようにみえるけれど、これはきっとせんせいの人間描写が巧いせいなんだろうな……
    好みのタイプが“「孤独な将軍」限定”な友人のお話はじわじわきた。

  • しをんさんのエッセイ初。
    ご本人がトイレの中ででも気楽に。。と書いておられたが、面白くって、トイレに収まるわけなし。個人的には弟への姉の一方的愛情に共感しニヤニヤしてしまった。

  • 一生を通して付き合っていきたいな、と思っている友人に勧められたのが『乙女なげやり』だった。彼女が言った通り、ずっと笑いが絶えない一冊である。こうして、わたしは三浦しをん中毒を患うこととなったのだ――。それはさておき、自分の弟が妙に特定の男子と仲良くしていると、妙な邪推をしてしまうのはよくある話らしい。あれから三浦さんの弟さんと、お相手のジロウさんはどうなったのかが大変気になっている。そういえば、白泉社へ対する鋭い(?)考察にも、同じ白泉社漫画を読んできた者として首を縦に振ってばかりであった。本当に、三浦しをんさんは面白い人だなぁ。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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