嵐が丘 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (707ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102097045

感想・レビュー・書評

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  • ヒースクリフは毒、関わった人は澱んでいく。ネリー、余計なことばっかして!と思ってたら物語の触媒とのこと

  • 人物相関図がややこしくて最初は少し入り込みにくい。話のほとんどが家政婦ネリーによる語りで進行。主人公が誰か明確でないかんじも斬新。ネリーの主観や見解が間違っていたり小ずるかったりするところもリアルで良い。運命的な要素があり純愛とは言えないけど重苦しい恋愛小説。

  • 古典小説の感じ方が変わった。
    古典小説はとっつきにくく、わかりにくい。

    この小説は絶妙なバランスにあると感じた。

    どこか登場人物の語り方、物語の重厚さはハリーポッターを思わせるところがあった。それはイギリスの作家というところもあるのだろうか。

    世界観としては小さく、登場人物も多いわけではない。しかし、心揺さぶられるシーンがあり、惹き込まれた。

    主人公は決してヒーローではない。そして、救いもないようにも感じた。人間離れしたものも感じるが、人間臭さも感じる。そこが絶妙なのか。

    4にしたのは、感動はしたが、やはり自分の求める結末ではなかったから。胸えぐられる心かき乱される稀有な小説。

  • おもしろかったのかもしれない。
    ヴァージニア・ウルフの自分ひとりの部屋を読んで、それから気になっていたので手に取った。

    人の忠告に耳を貸さない者と過去にネグレクトされた成人、復讐のため人を操り騙す者など、どの登場人物のことも全く好きになれないし、その言動に不快感は増すばかりなのに、どんどん読み進めてしまうのは、その表現力の力強さ、描写の細かさによるのだと思う。魅力的ではない描写をされている登場人物に対比して、自然の描写が美しかったのも印象的。

    エミリー・ブロンテは閉じた人間関係の中でこの作品を描いたそうで、並外れた力を感じる。

  • ブロンテ姉妹は、まだ恋を知らない私の幼少期の楽しみだったなあ

  • ヒースクリフとキャサリンの悲恋。ヘアトンとキャサリン・Rの恋。第1世代は、身分・教養・性・(身体)の柵を乗り越える事ができなかった。「(略)1人の人間の中に二つの真実がある。第一の真実は二つ目の真実の圧力に耐えきれない-戦争は女の顔をしていない-スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ-」幸か不幸か、ヒースクリフの嵐のような復讐がありえたはずの身分の柵を完全に破壊し尽くした。そして、教養の柵をキャサリン・Rが乗り越え、ヘアトンが性の柵に無視を決め込んだことで、恋が成就する事になる。二人の恋の成就は、復讐の因果に囚われたヒースを救済した。現世の恋は悲恋で幕を下ろしたヒースとキャサリン。ヒースクリフの死後、彼らの魂もまた、最後の柵である身体を捨て結ばれたのかもしれない。自ら死に近づいて行ったかのようなヒースクリフの姿は、体を捨て薔薇の元へ帰った小さな王子の姿に重なる。

  • I remember learning about Emily Bronte when I took a class about English literature three years ago. And now I finished reading it at last!!! "What were the use of my creation if I were entirely contained here? My great miseries in this world have been Heathcliff's miseries, and I watched and felt each from the beginning; my great thought in living is himself. If all else perished, and he remained, I should still continue to be; and if all else remained, and he were annihilated, the universe would turn to a mighty stranger. I should not seem a part of it. "

    That's what Catherine said when she told Nelly how much she loved Heathcliff. I can't wait to visit Yorkshire, and to see the view in Haworth thinking of Bronte sisters someday.

  • 何年経っても不朽の名作
    ドロドロした人間劇と美しい雰囲気のギャップが癖になる。
    登場人物の名前と関係ややこしいけど、性格や行動がめちゃくちゃ鮮やかに描かれてるのすごいと思う。
    長いけど読む価値あった

  • 古典の王道。

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