夜間飛行 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102122013

感想・レビュー・書評

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  • 彼はずっと飛行士であったのだと

  • 外国文学で初めて、「これこそ純文学だ!」と感じた。
    全てが美しい。一文一文を味わいながら読むべし。堀口大學の訳も素晴らしい。
    大自然を前にした人間の脆さと儚さ、それらを超克せんとする人類営為に対する深い洞察と信念を自らの生業を元に見事に描ききった傑作短編。

  • 比喩や例えが激しくて読みにくい上級文学作品
    100年前のフランス情勢がもっと盛り込まれていてほしかった

  • 文学

  • 2018.06.04 朝活読書サロンで紹介を受ける。



  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  • BOOK 読書 夜間飛行
    サンテグジュペリ

    美しい文章。人間への深い洞察。
    感銘を受けることばが散りばめられている。

    ■印象深い言葉をいくつか.
    厳格さは人間に向けられるのではなく人間の持つ欠点に向けられる

    人間の幸福は中の中に存在するのではなく義務の甘受の中に存在するのだ

    貧しさも富の1種だと知って

    あの呼びかけあの光あの不安ありが人間の生活だと知る

    僕の一生もどうやらこれで仕上がった

    何にも考えない人間が、かえって間違った考えを持つ心配のない男

    遅刻を一様に罰することで飛行場の意思を出発に向けて緊張させた

    危険な出発を命じなければならないような事態が起こるやもしれない。
    その時彼は君に服従する必要のある人間だ。彼らが友情のため君に服従するとしたら君は彼らを裏切ることになる。個人として他人を犠牲にする権利なんかないのだから。

    厳格さで事故を減らす
    過誤を見てとったときに見逃す事は罪悪だ

    愛されようとするには同情さえしたらいいんだ

    期待がバラバラになるのを防ぐのは全て僕の意志の力1つにかかっているような気がする

    経験が法を作ってくれるはずです、法の知識が経験に先立つ必要はありません

    夜の深さが横たわっていた

    個人的な幸福よりは永続性のある救われるべきものが人生にあるかもしれない。ともすると人間のその部分を救おうとしてリヴェエールさ働いているのかもしれない

    夜が彼らを敵視させた

    辛いのはかえってささいなことからです、子供の着物が目についたり、

    行動が死滅から救ってくれる

  • 20180814
    サン=テグジュペリの飛行士としての経験をベースに書かれた作品。
    主人公のリヴィエールは、飛行郵便会社の管理職であり、当時危険であった夜間飛行の責任を自身で請け負っている。
    嵐に巻き込まれた飛行士をめぐる、恋人の愛や、リヴィエールの心配、仕事への真摯さを強く伝えている本書である。
    確かに、純真無垢さや、仕事に明け暮れて本当に幸せである事とはを追求する『星の王子さま』とは正反対で実直な内容になっている。
    砂漠に不時着した経験などがベースになっているのか、嵐に巻き込まれようとも運命として受け入れて、前に進んで行くリヴィエールの姿が印象的である。生命を賭してでも、達成したい目標や目的を得たいものである。

    19450806の広島原爆投下を受け、夏は戦争の事を考えるようになる。
    イタリアの飛行士であったサン=テグジュペリ。
    彼が残した、戦争の匂いがしつつ、希望に満ち溢れた作品を読んでみる事で、当時に思いを馳せてみたい。

  • 人生は冒険であるべき。作品中に何度かニーチェの名が出てくるが、そうでなくても、がっつり実存主義。本書での冒険は、南米あるいはサハラの郵便飛行。パイロット視点での飛行中や離着陸の描写が詩的かつ哲学的で美しい。訳者の堀口大学が述べているように、「夜間飛行」より「南方郵便機」の方が、物語としても思想としてもよくできているように思う。

  • 帝王学を小説にした感じ。
    指揮に必要なこと、心の持ちようが夜間の航空事業を題材に描かれている。
    厳しくも美しいセリフが多い。
    制空というシチュエーションも刹那的で生の美しさが表現されている。
    (貴族出身の著者だから帝王学が体に流れているのではないかと思う。)

    愛より義務、そう思います。

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著者プロフィール

アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ。1900年6月29日、フランスのリヨン生まれ。
幼少の頃より飛行士に憧れてその職につく。飛行士と兼業して、飛行士の体験をもとに『南方郵便機』、『夜間飛行』などを発表。
第二次世界大戦中、亡命先のニューヨークにて『星の王子さま』を執筆し、1943年に出版。同年軍に復帰し、翌1944年7月31日地中海コルシカ島から偵察飛行に飛び立ったまま、消息を絶つ。
その行方は永らく不明とされていたが、1998年地中海のマルセイユ沖にあるリュウ島近くの海域でサン=テグジュペリのブレスレットが発見される。飛行機の残骸も確認されて2003年に引き上げられ、サン=テグジュペリの搭乗機であると最終確認された。

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