- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102122013
感想・レビュー・書評
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彼はずっと飛行士であったのだと
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外国文学で初めて、「これこそ純文学だ!」と感じた。
全てが美しい。一文一文を味わいながら読むべし。堀口大學の訳も素晴らしい。
大自然を前にした人間の脆さと儚さ、それらを超克せんとする人類営為に対する深い洞察と信念を自らの生業を元に見事に描ききった傑作短編。 -
比喩や例えが激しくて読みにくい上級文学作品
100年前のフランス情勢がもっと盛り込まれていてほしかった -
文学
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2018.06.04 朝活読書サロンで紹介を受ける。
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¥
mmsn01-
【要約】
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【ノート】
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20180814
サン=テグジュペリの飛行士としての経験をベースに書かれた作品。
主人公のリヴィエールは、飛行郵便会社の管理職であり、当時危険であった夜間飛行の責任を自身で請け負っている。
嵐に巻き込まれた飛行士をめぐる、恋人の愛や、リヴィエールの心配、仕事への真摯さを強く伝えている本書である。
確かに、純真無垢さや、仕事に明け暮れて本当に幸せである事とはを追求する『星の王子さま』とは正反対で実直な内容になっている。
砂漠に不時着した経験などがベースになっているのか、嵐に巻き込まれようとも運命として受け入れて、前に進んで行くリヴィエールの姿が印象的である。生命を賭してでも、達成したい目標や目的を得たいものである。
19450806の広島原爆投下を受け、夏は戦争の事を考えるようになる。
イタリアの飛行士であったサン=テグジュペリ。
彼が残した、戦争の匂いがしつつ、希望に満ち溢れた作品を読んでみる事で、当時に思いを馳せてみたい。 -
人生は冒険であるべき。作品中に何度かニーチェの名が出てくるが、そうでなくても、がっつり実存主義。本書での冒険は、南米あるいはサハラの郵便飛行。パイロット視点での飛行中や離着陸の描写が詩的かつ哲学的で美しい。訳者の堀口大学が述べているように、「夜間飛行」より「南方郵便機」の方が、物語としても思想としてもよくできているように思う。
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帝王学を小説にした感じ。
指揮に必要なこと、心の持ちようが夜間の航空事業を題材に描かれている。
厳しくも美しいセリフが多い。
制空というシチュエーションも刹那的で生の美しさが表現されている。
(貴族出身の著者だから帝王学が体に流れているのではないかと思う。)
愛より義務、そう思います。