愛に乱暴

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 248
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104628063

感想・レビュー・書評

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  • 不倫ものなんて、、と思っていたけどこれは面白かった。すっかりミスリードしていましたが、あれ??と思いながらも、タネが分かってからは一気読み。そしてひとすじの希望が残り物語が終わる。
    始めから終わりまで夢中で読んでいました。
    愛は乱暴だなぁ。

  • 旦那がクソすぎる。それに尽きる。
    浮気したからではなく、芯のない生き方が。
    そればかりが印象に残った。

  • なかなかしんどい本でした。
    苛々するし(特に夫に)苦しいし辛くて胸がつまるんだけれど、先が気になって閉じられない。
    最後はなんとか救いが感じられてよかった。

    「さよなら渓谷」につづき二作目なので、まだ吉田作品初心者だけれど、「気にならせる」のが上手だなーと思う。
    ちなみに今読売新聞朝刊で連載中の小説も、気になって気になって、毎朝早く明日にならないかなーと思っている。

    • HNGSKさん
      はじめまして。あやこといいます。いいね、をありがとうございます。
      私も夫にイライラしました。お前、不倫二度目かよ!!いい加減にしろよ!!と。...
      はじめまして。あやこといいます。いいね、をありがとうございます。
      私も夫にイライラしました。お前、不倫二度目かよ!!いい加減にしろよ!!と。
      私も吉田さん作品は初心者です。またおススメがあれば教えてください。
      そして、ふつつかものながら、フォローもさせてください。
      2013/09/25
    • おたねさん
      あやこさん、はじめまして。「いいね」とコメントありがとうございます。
      吉田さん作品は、好きとかおもしろいとかいうより、上手だなーと唸ってし...
      あやこさん、はじめまして。「いいね」とコメントありがとうございます。
      吉田さん作品は、好きとかおもしろいとかいうより、上手だなーと唸ってしまいます。
      映画では観た「悪人」を読んでみたいと思っているのですが、軽い気持ちでは開けなくて、タイミングを計っております(笑)

      わたしのレビューは、あらすじを上手にまとめる才覚がなく(本当は自分のためにもあらすじを書いておきたいのですが)、ただただ感想だけなので、おはずかしいですが、ありがとうございます。
      読みっぱなしの本の感想も、ただただ感想のみではありますが(笑)、追々書いていくつもりです。
      2013/09/29
  • すごい様々の愛の濃度。

    なんで分かってくれない!が重なって、
    どんどんすれ違いが生まれて、
    先が気になるけれど胸がつまる、
    巧みな吉田修一ワールドにどっぷりと浸かった感です。

    なんで大半の愛は報われないのだろう。

    前、悪人読んだ時も思ったけど、
    どんなに思っていても、また思い合っていたとしても、
    環境や立場が原因で、
    自分もしくは関係している誰かが、
    どんどん深みへ悪い方へ流れていく、
    そういうのがあるのはけっこうほんとうのことなんだろうなって、
    しみじみ思います。

    それでもひとは愛することをやめない。
    この本能には狂気すら感じます。

  • うーん、微妙。
    評価が分かれる作品かもしれない。

    不倫の話が、そもそも私は好きじゃない。
    著者は、その本人が自分でもよくわからない混沌とした内面を、あるリアリティを持って描き出すのがうまく、何で?と思いながらもいつも納得させられてしまうのだが、今回は最後までそれがないなあ。
    と言いつつも、一気読みだったけど。

    作中の一捻りは、どうなんだろう、あってしかるべきだったのだろうか。なくても良かった?もしくは、すべて日記形式にしてしまうというのもありだった?

    一気読みはしたんだけど、読了の達成感というか充実感というか、そういうのがあまりなく、消化不良な感じ。
    変な言い方だけど、今まで読んだ著者作品の中で一番好きじゃないかも。
    それでも、それを一気に読ませてしまう著者の筆力に敬意を表して星三つ。

  • やられました。狂気に至るありさまが、日常的に淡々と描かれています。その分怖いです。ゴーグルをして「あるもの」を持って鏡でポーズって、凄くないです?滑稽ですが、そこに潜んでいる狂気を考えると、笑えません。全編を通して、そのような描写で、人の内面をあぶり出しています。さすがです。

  • 例によって、図書館で借りてきました。
    しかーし!まず装丁から「えっ?誰の本予約したんだっけ??」と思うほど吉田修一さんにしてはチョット意外。
    そして冒頭「あ。不倫がテーマなの?吉田修一さんが?なんだか意外~」とまたしても違和感。

    結果、やられましたよ~。
    読み進めると途中からまんまとしてやられた感。
    取りようによってはもはやホラーです。
    夫の浮気によって壊れてゆく妻。
    自分が気付かないうちにこんな風に心が壊れちゃったら恐ろしいなぁ。。
    意外性に★4つ

  • サレ妻が壊れていくやや下世話なはなしなんだけど、 面白くて一気に読んだ。中盤までまんまと騙されてたし。因果応報・・・なのはたぶん妻じゃなくて、同じ過ちを何度も繰り返す夫のほう。

  • 綿密に構成された落しどころでちゃんと落とされる、この気持ちよさ。
    読みはじめでマズイと思ったけど、まさか共感を得るとは夢にも思わず、少しはみ出し始めたあたりの心理描写は著者は男だったはずだけど?とわかりきってる事を改めて確かめてしまうほど。

  • 夫婦と愛人についてのお話。主人公の桃子の視点で展開。途中で物語の景色が一変する所から俄然面白くなる。構成の妙にしっかり騙された。男と女が幸せそうなふりをして一緒に暮らすのは苦痛でしかないに共感。だから、最後の一行の言葉の大切さを思い知る。

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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