- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150105686
感想・レビュー・書評
-
佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB07003733?caller=xc-search詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヒューゴー賞受賞の歴史改変SF。2015年からAmazonビデオでドラマ化もされたディックの代表作。
第二次大戦において、ドイツや日本が、アメリカなどの連合国に勝利していたら……という設定の、架空歴史な世界観の中で描かれる人間群像劇。「易経」が物語の背後に大きな位置を占めており、単なる占いとしてだけではなく、形而上学・哲学的な意味合いを大きく持たせているのが特徴。
架空歴史ものに慣れていないのもあり、現実と異なる歴史を語られるだけで楽しめたが、この作品で印象に残るのはやはり、勇気や誇りといった人間性にフォーカスが当たる箇所だろう。特定の主人公はなく、何人かの登場人物を入れ替えながら物語は進むが、各々心の描写が細かく、どのキャラクターにも感情移入してしまう。人間ドラマ的な面白さを味わい、パラレルワールドについて思いを馳せる時間を堪能できた。「易経」について興味がわくが、難しそうで尻込みする。アマプラのドラマ版を見ようか迷い中。 -
途中までめちゃくちゃ面白くなりそうなんだけどな…。
「日本とドイツが勝ったWWⅡ後の世界」って設定だけで面白そうだもんな。
うん…。 -
着想は良かったけれど、書かれた時代が古過ぎて校正さんが機能していなかったのだろうというところが、日本人のわたしにはかーなり違和感を感じるような内容になってしまっていた。書かれた当時のアメリカならまだまだ戦争に行った世代も元気だっただろうし、日本やアジアのこともよくわからないだろうからウケたかもしれないけど、今の時代にはないなぁ...
-
電気羊〜も実はあんまり刺さらなかったのだけど、『高い城の男』も発想は面白いのだが、自分好みじゃなかった、残念....!
日本とドイツが第二次世界大戦に勝利していたらという世界で、『イナゴ身重く横たわる』というアメリカとイギリスが勝利した世界の小説が流行っているという構造は面白かった。ひとひねり。
易経は全然ピンと来なかったので、ちょっと勉強してみたい。 -
第二次世界大戦で枢軸国側が勝利していた世界を描いた作品。その世界では連合国側が勝利していたらという内容の小説が出版されており、いろんな登場人物が考察を加えるので面白い。
-
登場人物がやたらと易経にはまって、やたら重要な決定や、行動指針をほぼこの占いにあっさりとなんの省察もなく全面的に頼っているという世界が気に食わない上に、まったくわけが分からない。なんなんだ。
プロットとしての、もし第2次大戦でナチスと日本が戦勝国となり、アメリカ合衆国を分割統治してた世界だったら、しかもその世界観の中で現実同様連合国がナチと日本に勝っているという世界を書いた小説がベストセラーになっている、というのは非常に魅力的な舞台設定ではあるものの、肝心の登場人部が誰もよくわからない思想と、意味不明な行為を続けているので感情移入できない上にさっぱり面白く感じられないのだ。 -
第二次世界大戦でドイツ・日本が勝利し、日本がアメリカを、ドイツがヨーロッパ、アジアを支配している設定のSF。
日本とドイツの冷戦的な関係も描かれる。
物語の舞台は日本に支配されたアメリカ。
「わかりやすいストーリー」はなく、映画「マグノリア」に似た、多数の登場人物による群像劇的な作品。
それぞれに共通するのは『易経』『虚構』、そして「高い城」に住むという作家の「第二次世界大戦で連合国軍が勝利していたら」という設定で書かれた『イナゴ身重く横たわる』という小説。 -
難しかった、、、第二次世界大戦で枢軸国が勝利した世界。本物と偽物の曖昧さ。そして自分が信じたものが本物。