樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150505318

感想・レビュー・書評

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  • 動物(人間を含む)を「生き物」として
    語った本は山ほどある
    それに比して
    植物を(感情、思考する)「生き物」として
    語っているモノはそう多くない(気がする)

    当然のことだけれど
    「樹木」たちは
    我々人類などよりも
    ずっとずっと昔から
    何十億年も前から
    この地球上に存在していたのだ

    山の木に関しては
    むろんのこと
    すぐそばの身近な木たちに
    対しても
    ーよく そばにいてくれました
    と 思わず思ってしまう

    そんな気にさせられる
    一冊です

  • ドイツの森林管理官ペーター・ヴォールレーベンの書いた樹木についてのお話。

    木って本当に生き物なんだなと認識させられた。
    書かれている内容が本当に驚きの連続で、自分がいかに樹木と森林について知らなかったのかを思い知らされた。
    樹木同士が根を介して繋がっており、弱い個体や一見切り株にしか見えない木に栄養を分け合って生かしている事、明らかに経験から学習するというような能力を持っている等、読んでいて驚きの連続であった。
    また、種の違う樹木同士の長い年月をかけた日光をめぐる熾烈なゼロサムゲームなんか、ほんとに動物と変わらないサバイバルの世界が繰り広げられている感じで目からウロコだった。

    自然や科学に興味のある方は読んで間違いのない一冊だと思う。

  • 植物が会話したり、友情があったり。本書を読むと、身近な木々の言葉を聞いてみたくなる。
    「謎めいた水輸送」、木が根からどうやって葉まで吸い上げているかは、わかってないなんて!たしかに、維管束を習ったときに、どういう力って運んでいるかは、説明なかったなぁと、思い返してみたり。

  • 知り合いの編集者の方に紹介してもらった。
    僕は、編集者の方々によくおすすめの本を聞く。
    大体かなり面白い。たくさん本を読んできて、本を作るプロがこれぞ!というのは面白いに決まっている。
    この本もその1冊。
    木々が音をだして会話をしている。
    キリンに食べられると葉っぱに苦味を発生させ、その木は他の木にも匂いで伝えている。ワクワクする森の知らない話がたくさん。
    ああ、知らないことを知ることがこんなにも楽しいなんて。

  • 「樹木は子供を教育し、会話し、ときに助け合う。ドイツの森林管理官が長年の経験と科学的知見をもとに語る、まったく新しい森の姿」

    著者等紹介
    ヴォールレーベン,ペーター[ヴォールレーベン,ペーター] [Wohlleben,Peter]
    1964年、ドイツのボンに生まれる。子どもの頃から自然に興味を持ち、大学で林業を専攻する。卒業後、20年以上ラインラント=プファルツ州営林署で森林官として働いたのち、フリーランスで森林の管理をはじめる。2015年に出版した『樹木たちの知られざる生活―森林管理官が聴いた森の声』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)はドイツで100万部を超えるベストセラーとなった。2016年、さまざまな活動を通じて、人々に森林と樹木のすばらしさに気づいてもらうため、「森林アカデミー」を設立した。同年発表の『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ―動物たちは何を考えているのか?』はドイツで27万部を突破した

  • 木々の見方が確実に変わる本。
    木に社会性があるとは!

    森の中を歩きたいなあ。

  • 今まで樹木にはさほど興味はなかったが、素晴らしい生き物であると実感。 原生林へ、森林浴しに行きたくなる一冊。森林と共存していくために、できる事を実践していく。

  • 森にかんして、知らないことが多すぎると気づかされる読書だった。菌類との共生は、ほかの本でも読んでいたけれど、ゾウムシたち微生物についてはまったく考えにも入っていなかったため(おそらくだが、「目に見えず『うつくしくもない』」という偏見のせいだ)、驚いてしまった。森に入るときは靴を拭ってからという金言があるのに。
    ただ、ーー個人的な考え方の過渡期にあるからだろうか。それともまだ物知らずに、森に夢を見ているのか?ーー私は、蒙を啓かれた気持ちにはなるけれども、本著の内容に、どうしても完全に賛成はできない。樹木たちの自浄作用に期待しすぎて外来種を持ち込んだり、かれらを待ち続けることでしか再生が待たれないというのは、なんというか、人間もまたいきものであり森林に「お返し」がなにかしらできるのではという、レスポンシビリティーの考えに欠けているように思われてしまうからだ。
    森が、美観に左右されないように見守るというスタンスだけが、著者に、わたしたち人間にとっての「お返し」であるとは、甘いかもしれないが、まだ思いたくない。

  • 一言、素晴らしかったです。
    木も生き物であると、子供の頃から散々教わってきていたのに、この本を読んでみたら全く理解してなかったことに気が付きました。
    木に関して、知らないことが多すぎました。久しぶりに読書をして常識が覆る感覚に陥りました。

  • 興味深い内容でした。
    植物は社会を作る…
    木は隣にあら同じ高さの木の枝先に触れるまでの範囲でしか自分の枝を広げない。(ブナ、モミ、トウヒ、ベイマツ)
    害虫が来ると、天敵がすかな匂いを発散する。樹木なはコミュニティが必要である。
    「へーそうなんか!」という内容ばかり。
    こーいうこと、小学校の教科書とかで知らせてあげたいよ。

    調べてみたら、
    日本の国土の67%、2/3が森林。
    そのうち5割が天然で4割が人口林。残りは無立木か竹だそうだ。
    国土の森林率は、フィンランド、スウェーデン、日本と3位の森林率だ!!
    もっと、樹木のこと知っておいたほうが良いよね。大事にしないと…

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