樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 1030
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150505318

感想・レビュー・書評

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  • 樹木について知らないことがたくさんあった。これから見る目が変わると思う。

  • 自然科学と生命科学そして作者の自体験からの裏づけと調和。そして時間を。地球の誕生から今日までの生命とそれ以外、生命とは何なのか?など近年俄にサステナブル運動に人類悪玉説などに傾倒し過ぎると懸念する私には表面的ブームに乗りやすい方に是非読んで頂きたいものです。
    今後森や林、原生林と植林などお教え頂いた視点で植物の中を歩きたいです♪
    良書に出会えた歓びを、有り難う御座います。

  • 地上の「見える世界」では太陽光を巡って熾烈な争いを繰り広げる木々が、見えない地中では協力し合っているというのだから驚きだ。人間社会はといえば陰で足の引っ張り合いをするのが常だ。「支え合う」関係性は1990年代のリストラ(整理解雇)や派遣法改正(2004年)などを通して完全に廃(すた)れてしまった。
    https://sessendo.blogspot.com/2020/06/blog-post_87.html

  • honz書評をみて、いつか読むリストにいれていた本。
    https://honz.jp/articles/-/45134
    もともとの文体か翻訳の文体かが、私には少しあわなかったようで、読むのに時間がかかった。本の内容は新鮮で、いますぐ森林散策に行きたくなった。切り株をみたり、木の凸凹をみたりする楽しみができた。

    ・ドイツの樹木葬
    ・植物電位
    ・ファーブル植物記

  • タイトルと表紙の写真に魅かれて手にした本。
    実家の裏に大きな山があり、森林との縁は切っても切れないものだと思っている。土の香りや、葉がさらさらと擦れ合う音を聞くと、子供の頃に走り回った裏山と寂れた神社の記憶が一瞬にして蘇ることも多い。
    そのようなこともあり、この本は本当に興味深い内容でした。これまで知られていないような森林の性質や特色が何章にも分けて書かれている。読んでいてとても楽しいし、実家の裏山の森を思い浮かべ懐かしい気分になり癒された。
    木々同士が実はコミュニケーションを取り協力しながら生きている、という著者の説もなんとなく理解できる。2年前の台風で、裏山の樹齢数百年と思われていた大木がなぎ倒されてしまったが、驚いたことに真ん中が空洞になっていたという。どうしてそんなことになってしまったか??この本を読んでその理由に納得できてしまった。森林を良くしたいと考えて行われている手入れが実は逆に森林を傷つけている可能性がある。動物とは違い木々は生長がかなりゆっくりなのでその影響に人々が気づけないこともある。木々は強くてタフだけれど実際はデリケートなので、共存はなかなか難しいと思われるが、自然崩壊が進む現在こそ誰もがもっと森林について考えなければならないのではないかと思う。

  • 寒冷地の森の生態系を、学術的な興味深い情報を交えながら、わかりやすく伝えてくれる。いつも周りにあったものが、突然「見える」ようになる記述はスリリング。ただ、主観的・擬人的にすぎるきらいや、その前提として自然林が最も素晴らしいとする哲学には賛同しかねるので、その部分は私にはちょっと合わないかな。

  • もくじがおもしろい
    森林の生態を人間社会に例えるとこんな感じとまとめてくれている
    ペーターさんは樹木と人間の通訳さんですね

    森林、母なる自然の仕組みは深くて人間がやることは上手くないと弾かれちゃうんだな、と思う

  • ●タイトル通り知らないことが多かった。森の樹木たちは別種同士であろうと互いに助け合って生きていることなどを知り、感嘆しながら読み進めた。

  • 自然科学の入門書に分類されるのだろうが、ともすると森林管理官をストーリーテラーに、異世界がテーマのフィクションを読んでいる錯覚におちいる。
    それ程に森という空間、植物の体内、地中深くにまで及ぶ映像の各シーンが頭の中を流れる。
    何度読み返してもその時々の美しい森林の風景が浮かんでくる文章。

  • 環境保全最先端をいっているドイツで、森林管理管をされている方の著作。ドイツの森は気温と湿度が低いため、虫が少なくシダ植物が生えないので日本よりも身近な存在らしい。木は密集している方がお互いが根っこで助け合うので、均一に育ちできが良いというのは驚き。今まで光合成のために適度に間引いたほうが良いと思ってた。あと樹木葬というのがあるのを初めて知った。ペットとも一緒できるらしいし、かなり興味を惹かれた。

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