発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152084262

感想・レビュー・書評

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  • 「プロトタイピングを徹底したらこんなに楽しいことになるのか」と思えるような事例が沢山掲載されている。
    著者の語り口(日本語訳)も軽快で楽しい。
    チームづくりやオフィスの環境づくりのことなど、是非そのエッセンスを自分の会社にも活用したいと思う。

  • 「発想する会社」という題に恥じない本だった。IDEOがどのような考えで商品を企画し、今まで出ていた商品の常識を破ってきたかという具体的事例が豊富に書かれていた。そして、IDEOの社員がどのように商品の企画をするのかという方法まで描かれており、得るものが多かった。
    この本を読んで、私たちが使いづらいものを「しょうがないか」と思い使っているということを考えさせられた。言ってしまえば、「しょうがないか」という一言で思考停止に陥っていると言える。日常的に使っている物でもアイディア1つでよりよいものにできるということを感じさせられた。
    日本にもIDEOのような会社が多く出来れば面白いだろうに、と思う一冊だった。

  • 自宅デッキで読了

  • 本書(や、続編)にあるような多様な人材像を認識し、事業に活用している企業がどれだけあるのだろうか?

  • 機能性能に偏った日本の製造業が次に行くべき道は、デザインしかないと思います。
    こういう考え方を組織に広めて、デザイン重視の社風の中で仕事をしたいものです。

  • 働いてみたい!会社。

  • 「2段組みで読みづらい。」という皮肉なデザイン。

    最初の100ページにすごくコアなことが書いてあって、残りの200ページは大雑把な事例の列挙でちょっと尻すぼみ。

    「チームのTシャツをつくる予算は2倍にする」がすごく好き。

  • 内に秘めた想いを、外に発する会社が描かれている。

    会社としての力を発揮するには、
    一つ一つのプロジェクトチームが大事で、
    チームが力を発揮するためには個人が大事だと思う。

    この本に描かれているのは会社ですが、
    個人は個人で別途筋トレが必要です。


    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○イノベーションを可能にするのはまさにこのような観察に触発された洞察である。
     人が本来、どのように振舞うかを見抜くのだ。(P.33)

    ●自分自身の目と耳で物事を見聞きすることは、画期的な製品の改良や創造の最初の重要な一段階である。
     (中略)
     運動をしている娘の足が楕円形を描いて動いていることに気づいた。(P.35)

    ○人とは少しちがうやりかたで物事に取り組む人たちだ。
     そうした人びとがあなたの知らない何かを教えてくれるかもしれない。(P.49)

    ●「中身がこぼれないコーヒーカップの蓋」では限定されすぎているし、
     「自転車用カップホルダー」ではあまりに味気ない。
     「自転車に乗る人が、こぼしたり舌を火傷したりせずにコーヒーを飲めるようにする方法は?」
     目指すのは、参加者がより深く取り込める具体的なテーマ、
     しかも実現可能なソリューションを限定しないテーマである。(P.68)

    ●精神の筋肉をストレッチする
     グループのメンバーがこれまでに一緒に仕事をしたことがない場合
     グループのメンバーの多くが頻繁にブレインストーミングをしちえない場合
     こういった場合にはウォーミングアップが必要で、
     その一つしてテンポの速い言葉遊びをして、チームをもっと外向きの雰囲気にする。(P.71)

    ○すばらしいプロジェクトは、すばらしいチームによって達成されるのである。(P.82)

    ●チャイルドシートの開発の依頼があった。
     志願者を募るとその中の一人は、
     すでに10種類ものチャイルドシートを購入していた三人の子供の父親だった。
     一つのプロジェクトをさらに高い水準に押し上げるために必要なのは、
     こうした熱意だと私は思う。(P.88)

    ●(だから私たちはベルカーブの等級づけに大きな欠陥があると考えている)
     (中略)
     学生たちは従来のように教師からAをもらうためよりも、
     自分自身にA評価を与えるために、
     いっそうの努力を惜しまないものだ。

    ○そしてアイデアの主要な部分をすぐにかたちにした(P.129)

    ○プロトタイプ製作、ブレインストーミング、そして観察。
     これらはイノベーションの基本であり、言わば読み書き算盤である。(P.136)

    ○動詞、つまり行動に焦点をおこう。
     目標は店舗をより素敵にすることではない。
     買い物という経験をよりすばらしいものにすることだ。(P.216)

    ○新しい経験を企画することは、人とつながる方法を見きわめることに近い。(P.230)

    ○シンプルなことはシンプルにし、複雑なことは実現可能にする。(P.236)

    ○バージョン2.0は機能の整理に理想的な機会になりうるのに、
     皮肉にもソフトウェア会社はこの時点でつい機能を加えてしまうことだ。(P.279)

  • 2002年初版だが、今でも色あせることなく通用する内容。

    実際に、IDEO社がデザインし、イノベーションを起こしてきた様々な製品を事例に、デザインの過程とともにイノベーションを起こすための教訓、ノウハウが書かれている。

    一時期、トヨタ式カイゼン関連の書籍がたくさん本屋に並んでいたが、今の時代を生き延びるには、カイゼンではなくイノベーションが必要。メーカーに勤める社員、経営層は、カイゼンよりも、本書からイノベーションを起こすノウハウを学ぶべきだと思う。

    特に感銘を受けたのは以下の点。多くの点が、スティーブ・ジョブズの考えとダブる。

    ・イノベーションは見ることから始まる
    ・企業は顧客に尋ねるべきではない。
    →顧客が「本当の答え」明確に言い表せない、もしくは、言い表せたとしても現製品の改良点。イノベーションを起こすような答えは出てこない。

    ・名詞ではなく、動詞で考える。目標は店舗をより素敵にすることではない。買物という経験をよりすばらしいものにすることだ。
    ・本当のイノベーションは買い物という行為自体をデザインし直すことなのだ。

    ・経験経済という考え。
     要約すると、経済は、製品経済 → サービス経済 → 経験経済という過程を経て進化する。製品が価値を持つ段階 → 製品は差別化要因にならずサービスが価値を持つ段階 → 個々の製品やサービスではなく、それらを通じて提供される楽しい経験が価値を持つ段階

    ・機能のつめこみはイノベーションの敵

    ・バートンのスノーボード、eシュワブ、ヤフー、スウォッチの全てに共通しているのは、ライバルを模倣しなかったことだ

  • ゼロベース社を作る前に読み、大いに刺激を受けました。自分はこういう仕事がしたいんだと。もう何年も再読してないので、「いま読む価値」があるかどうかは分かりませんが、当時のぼくにとっては大きな価値がありました。

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著者プロフィール

共同経営者として兄のデイヴィッドとともに、IDEOをわずか15人のデザイナー集団から従業員600人の会社へと成長させる。広報やマーケティングの面でリーダーシップを発揮し、ベストセラーとなった『発想する会社!』『イノベーションの達人!』を上梓。イノベーション文化を築き、組織の潜在的な創造力を引き出す方法について世界30カ国以上で講演する。UCバークレーのハース・ビジネススクールと東京大学の「iスクール」でエグゼクティブ・フェローを務める。

「2014年 『クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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