クライマーズ・ハイ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1995
感想 : 323
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  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163220901

感想・レビュー・書評

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  • 感動した。日航機墜落事故を取材する新聞記者の格闘を描きながら、人間ドラマを展開させ、命の重さ・ジャーナリズムのあり方、家族、仲間とのかかわり と2重3重になったテーマを高密度に盛り込んでいる。流石の一言。

    • ようちんさん
      映画よりも、私はNHKのドラマのほうが好きです。
      松尾たいこさんの挿画が大変印象的で、忘れられない1冊です。
      映画よりも、私はNHKのドラマのほうが好きです。
      松尾たいこさんの挿画が大変印象的で、忘れられない1冊です。
      2011/09/24
  • 新聞記者のプライドがこんなにも激しいのかと、心に打たれました。

  • 舞台は、日航機墜落事故の地元の新聞社と、そこから何年か経ったあとに、山に登っているところとが交互に書かれてます。
    下りるために登る。
    てっきり山のことだと思ってましたが、それがそうでも無いようで。
    物語の最後の方にその答えがあります。

  • 横山作品の長編では一番好きかもでふ。
    一気に登頂するかの如く、一気に読了してしまいまふ。

  • テレビの特集でしか耳にしたことがない、『日航ジャンボ機墜落事故』。
    現場となった群馬の警察や新聞社は尋常ではないほどの大騒ぎだったのだろうと、読めば読むほど伝わってくる。


    時代もあるのだろうが、この舞台となる新聞社が本当に腐ってる。
    地元じゃ大企業だろうけど、ただの地方の新聞社の醜い内部争いに潰されていく若手記者たちがいたたまれない。

    主人公の悠木は熱い男だけど、ここぞというところで決断できず、読んでてヤキモキする場面が何度もあり、もやもやした。

    登場人物が多いが、それぞれ個性が強くて魅力的。
    悠木を疎ましく思う人物が多い中、亀嶋と稲岡の存在は悠木の数少ない理解者に思えて安心感があった。

    安西はあのまま息を引き取ったのだろうか、、、

    結局、北関はなにも結果を出せないまま墜落事件を終わらせたようだけど、その後はそれぞれ幸せになったようで(社長の失脚はよかった)、とりあえずはハッピーエンドかな?

    映画も観てみたい。

  • 面白かった。そして読後感「は」最高に良い。
    日航機墜落事故を取材する新聞記者の話、と聞いて読み始めたけれど、これはむしろ「新聞社の話」でした。
    でこの新聞社が酷くて、社長含め役職者にロクな奴がいない。主人公は日航事故の全権デスクとして、ロクでもない奴らにぶつかっていく。(8割方物理的に)
    半沢直樹みたいに主人公が主人公主人公してない。この人が上司だったら自分は嫌だなと思う点も多々あるし、家庭は顧みないし、(というか激務がすぎて途中家族の存在が空気)、暗い過去はあるし。
    でも主人公が休みなく駆け抜けるうちに、救われる部下がいたり、ロクでもない上層部のロクでもなさが若干薄まったり、過去を清算することができたり。家族のことも最後は良いところに収まって。
    しかし長いお話なので途中で下山してしまう読者もいたのでは、なんて。
    私は最後まで読んで良かったと思った一冊でした。
    堤真一演じる悠木が見たいので映画も近いうちに観よう。
    最後に、、燐太郎くんめっっっっちゃ良い子。

  • 日航機墜落事故を題材にした横山秀夫作品。映画化もされておりまず間違いない作品!なんとなく知っていた事件の裏側をフィクションながら知ることができ、よく裏取りされていることを感じる。

  • 1985年8月12日 群馬県御巣鷹山に墜落した日航ジャンボ機
    その惨劇を伝えるべく奮闘する地元紙 北関東新聞の記者達

    上司の圧力に屈することなく、地元紙であるからこそ「詳報」にこだわり続けた墜落事故全権デスク 悠木和雅の熱い闘い

    毎日のように御巣鷹山に登り、現場を伝えた佐山と神沢

    34年前、テレビに釘付けになって、日本中の人々が、事故の詳細を追ったあの緊迫した日々を思い出した

    同僚 安西が最後に残した言葉 「下りるために登るんさ」の意味を考え続けた悠木は、安西が北関東新聞をやめ、山の世界に戻る事をその言葉に込めたことを知る
    しかし、悠木は、敢えて「下りない 」ことを選択し、草津の片田舎に追いやられても、記者であり続けた
    その生き方も、かっこいい

  • 星5つでもいいかなと思いますが。ほぼ2日で読み(読め)ました。
    企業戦士の我が儘で強圧で図々しくてそのお腹黒さにむなくそわるくなりながらも信念を守り通す男たちに胸がすく思いもしました。
     でも、ここまで腹の探り合いというかつぶしあいというか、そんな一つにまとまれない企業がいい仕事できるのかな?と思ったり。
     あまりそういう会社で働いたことがないからわからないけど。ゾッとしつつもここまで熱くなれる仕事というのもすごくうらやましく思います。
     何よりもこの本の一つの舞台は私が30歳の時に起こった大事件でした。520人が乗った飛行機が山中に墜落という、とても強い衝撃でした。絶望的で悲惨。そんな中で生存者があったことに驚喜もしました。それはこの本の中でも描かれています。
     どこだか忘れてしまったけれども、読みながら歓声を挙げた部分もありました.あの参事の裏側で体を張って真実に迫り、おのれの職務を全うしようとした男たちに“あっぱれ!”です。

  • 人間模様を描くのは上手い。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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