容疑者Xの献身

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 10499
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163238609

感想・レビュー・書評

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  • ガリレオシリーズはトリックが難しくて具体的に理解出来ない話もあって得意ではありませんでした。
    この本は評価もいいので読んでみましたが、ラスト思った以上の展開に涙が止まりませんでした。
    読み終わった後もかなりの余韻が…
    人を愛すことの意味、愛されることの意味、生きることの希望、いろんなことを改めて考えました。
    読んでみてよかった♪

  • 石神さん。登場シーンではパッとしなかったけど、読み進めるうちに惹かれてしまう。久しぶりに本を読んで泣いたわ。

  • 隅田川のほとりに住んでましたので、懐かしく読みました。内容も当然面白い。

  • すべては、最終シーンに向けてパズルのピースがはめられていく。ガリレオの活躍を期待していると期待はずれになるかも、この物語の主人公はガリレオではないのだから。

  • 最後の数ページは、えっ?!...ページを めくり直し一語一語ひろう...。あぁー、 なんてこと...と胸迫る思い。 主人公湯川教授は、その物理学的才能を 発揮し、理論的に不可解な事件の核心に 迫る。そして最後に読者をすっきりさせ るのがこのシリーズの醍醐味。だが、今 回は異色の展開だった。

    大学時代の同窓生、石神は天才数学者。 冴えない風貌と人付き合いの下手な、ま さに数学しか興味がないであろう彼とあ る事件で再会する。昔から言葉を交わす ことは少なかったが、この天才数学者と 天才物理学者はお互い尊敬しあう仲。久 しぶりに再会した石神がすでに殺人に関 与しているところから物語は始まる。彼 はマンションの隣に住む女性の元夫殺害を知 り、彼女を助けたい一心でその頭脳を駆 使していた。 完璧と言えるほどのアリバイ工作。だが そこには想像を超える真実があった。友 人の真相に迫れば迫るほど苦しむ湯川。 庇う・信じる・疑う・愛する...それぞれ の『情』が深く交錯し、ただの推理小説 では終わらない、心を揺さぶる一冊だった。さすが、東野圭吾。

  • 気持ちよく騙されました。

    ストーリーや登場人物にのめりこまずに読んでいたのに、トリックにころっとひっかけられると、時々こんな気持ちになります。ぽーんと、晴れ渡ったところに投げ出されたみたいな、爽快な気持ち。

    たぶん、作中の草薙と同じような気持ちで読んでいたと思う。ああ、これはトリックだ、ここが伏線だ、って読んでいてちゃんと感じている。でも、それが何を騙すためのトリックなのか、何の伏線なのかがわからない。だから解けない。草薙のが刑事の勘なら、読者の勘とでもいうやつか。

    石神先生の気持ちって、本当に純愛なのか。あんなことをしてまで、靖子をかばおうとするのは深い愛情のなせる業なんだろうと思うけれど、石神先生には、自らの隠蔽工作(の完璧さ)に自己満足する部分もあったんじゃないかとも思うのです。むしろ「純愛」は動機(とはいえありえないほど強烈な)でしかなく、「天才」ゆえの、そういう、論理に殉ずるところというか、強烈なプライドみたいなのがあるという方がわかりやすい。だから、留置所で数学の理論に没頭する石神先生の姿は、とても納得がいくというか、幸せそうだなぁとまで思ってしまいます。これでこの人は、「生活に費やす時間」もすべて、数学に費やせるようになったんだなぁ、と。

    しかし、靖子という人は石神先生がそこまで思い入れるほど素敵な女性だとはどうしても思えません。それから、石神先生は堤真一じゃないよね。ガリレオシリーズはドラマから入ったので(でもこの映画は観ていません)、湯川は福山雅治のイメージなんだけど。

  • 映画をテレビで観たけれど、原作に忠実だったのかな?一番大事なところを観ていなかったらしく、石神のしたことにかなり驚いた。。

    ただ肩代わりして、母娘を守っている頭のいい数学教師の話。
    …それだけではなかった。

    なんとなく、原作を先に読みたかったな。

  • 石神がどのようにして追い詰められていくのかと
    作中に散りばめられたヒントと思える文を気にしながら読んでいましたが、真実はガツンとくるものでした。

    登場人物が、それぞれ悩み苦しみを抱えて迎える結末は、「後味が悪い」とはまた違ったなんとも言えない読了感でした。

    先日テレビで映画版が放送されていたので見ればよかったなぁ。

  • 初めてのガリレオシリーズ。石神があのガリレオかと思ったが、どうやら天才なだけ()の冴えない数学教師で、隣に住む花岡靖子に恋をしているらしい。

    彼女と娘につきまといだした元夫を殺して母娘の前にヌルッと現れ、完璧に練り上げられた計画で刑事草薙を翻弄する。草薙が相談した相手、助教授湯川がかつての友人石神に興味をもち、嬉しそうに交流を再開するが、そのきっかけが殺人事件なのでわわわーとなりつつ…。

    ガリレオ先生から聞かされた推理が思ってもみなかったもので、さすが湯川も認める天才数学者だと舌を巻きつつ、恋とは無縁そうな彼が、深い愛情だけでそこまでのことをしたこと、嫉妬に焼かれながらも彼女に最後の手紙で書いたことが切なかった…!

  • スッゲー泣いた。
    映画見た後に読むといいかも。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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