その科学が成功を決める

著者 : リチャード・ワイズマン 木村博江

• 文藝春秋 (2010年1月26日発売)

感想・レビュー・書評

[chokusunaさんの感想 · 2010年2月13日]

自己啓発本を読んで、それでも自己啓発本を信じますか？という本を読むのはマッチポンプな所業だと思いつつも手にとる。自己啓発本への反証に援用された実験にも、納得できるものもあったが、○○を食べれば身体にいい！という健康に関する諸説のような危うさを感じるものが含まれてもいた。本当に、そのことだけが原因で、この結果をもたらしたと言えるの？実験の命題以外の条件はすべて一緒だったの？という疑問を抑えられないという点で。巻末の、59秒でできる10のことがら、は興味深かったので引用。・感謝の気持ちを育てる（楽観的、健康状態よくなる）・財布に赤ちゃんの写真を入れる（失くしたとき戻ってくる確率三割アップ）・キッチンに鏡を置く（身体にいい食品を選ぶようになる）・職場に鉢植えを置く（発想力15％アップ）・二の腕に軽くふれる（頼みごときいてもらいやすくなる）・パートナーとの関係について本音を書き出す（たがいにプラスの言葉で話せる効果）・うそを見抜くときは目を閉じ、相手の言葉に耳を傾ける・子どもをほめるときは、才能ではなく努力をほめる・成功した自分ではなく、前進する自分をイメージする・自分が遺せるものについて考える