- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163721507
感想・レビュー・書評
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今まであった自己啓発本を否定していく本
イメージトレーニングはだめだ!!などを科学的(統計的)に否定して行くのが面白い。
今までに無い別の切り口を知りたい人にオススメ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生きていくうえでの必要が満たされている場合は、収入が増えても幸福度が大きく変わるわけではない。p16
幸福度を高めるためには、①感謝の気持ちを示す文章、②理想的な未来を記す文章、③愛をあらわす文章、を書けばよい。p21~26
物質主義の人は自己中心の傾向がある。これは幸福感という点ではマイナスである。p30
お金を自分のためより人のために使うと、幸福感が高まる。収入の多くを自分のため以外に使う人の方が、自分のために使う人よりもはるかに幸福感が大きかった。p30
自尊心の低さが物質主義の傾向を生み出す。そうした傾向は非常に幼いときから芽生える。p33
買うなら品物よりも体験を。お金を使うなら自分以外のことに(他の人のために使う数ドルは、最高に効果のある投資といえるかもしれない)。p34
背筋を伸ばしていた人の方が、前かがみになっていた人よりもずっと幸せで、算数のテストの成績もよかった。p37
面接の決め手は好感度:好感を与える方法とは。仕事とは無関係だが、自分と面接官が互いに興味を持てる話題で盛り上がる。笑顔を浮かべ、相手と目を合わせる。会社をほめる。この積極性の連続攻撃が、効力を発揮する。p45
面接マニュアル
①面接では学校の成績や仕事の経験よりも、好感度がものをいう。
・就職先について、心から好きになれる点を考え、それをはっきり伝えられるようにしておく。
・面接官には、ためらうことなく敬意を示す。
・自分と面接官が互いに興味を持てる、仕事とは無関係の話題で雑談する。
・会社に対する興味をあらわす。どんな人材が求められており、自分が応募した部門が会社全体でどのような位置にあるか訊ねる。
・その部門と会社に対して熱意を示す。
・笑顔を見せ、面接官と視線を合わせる。
②自分に弱点がある場合、口に出すのを面接の最後まで引き延ばさない。
・代わりに面接のはじめにそれを切り出して、誠実さをアピールする。かたや、長所のほうは謙虚さが肝心なので、最後のほうで口に出す。
③大きなミスをしたと思っても、過剰反応しない。
・あなたが考えるほど、人はミスに気づかない。過剰反応すると、逆に注目されてしまう。誤ったほうがよさそうな場合はミスを認めた後、何事もなかったかのように先へ進める。 p49
簡単で覚えやすい名前の会社の方が変わった名前の会社よりも業績がいい。p51
わかりやすい言葉ほど、書き手の知性が高いと評価される。p51
フランクリン効果:「誰かに親切を施した人間は、相手にもっと親切な行為をしたいと望む」「私たちが人を好きになるのは、相手からしてもらったことによるのではなく、自分が相手にしてあげたことによる」p53
人は食事中に知った人や物や情報を好きになる。美味しい食事が人の気持ちを幸せにし、判断がいつもより早く、衝動的になるためらしい。p60
好意が最大の効果を発揮するのは、与え手と受け手が知らないもの同士で、内容は些細な事ながらも思いやりにあふれている場合だ。p72
先延ばし癖を克服するには・・・「ほんの数分」手を付けてみるよう説得してみる。p92
→「30秒でいいから勉強する」と同じこと
ジムに行かなかった場合、後で自分がどれくらい後悔するかを考えると、ジムにいく弾みがつくという。p101
小さな植え込みがあるだけで、驚くほど世界がよくなる。入院患者の回復率上昇、囚人の罹病率低下。p118
性的興味があまり絡まない環境でも、女性の胸のサイズは男性の脳に大きな影響を及ぼす。p135
人は好きなものが同じ場合より、嫌いなものが同じ場合のほうが、親密になれる。p155
腹立たしい経験から得たプラスの事柄について数分考えるだけで、怒りや不快感を静める効果がある。p164
他の人のために祈る → 健康によい。経済的ストレス軽減。幸福感を高める。p166
人間同士を自然にしかも効果的に結びつける犬の能力が、飼い主の幸せに大きく貢献する。p171
プラシーボ効果:自分が酒を飲んでいると思い込むと「酔っ払い」として考えたり行動したりする。p175
自分たちが毎日消費しているカロリー量を教えられたグループは、大幅に体重が減り、肥満度指数とウエスト・ヒップ比が下がり、血圧も下がった。p177
自分が酒を飲んだと思い込めば、ろれつが回らなくなり、自分が病気だと思い込めば、発疹が出る。つまり、あなたも毎日の運動が自分を健康にすると思い込めば、実際に健康になれる。p177
ほめ言葉の場合は、片方がほめると相手もプラスの言葉を返す。だが、必ずこのパターンが繰り返されるわけではない。プラスの言葉が重なると相手からほめ言葉が何も返ってこない場合が多い。片やマイナスの言葉は、はるかに予測がつきやすい。少しでも批判めいた言葉を口にすると、相手からマイナスの言葉が山ほど返ってくる。p195
本のしばらく愛する人のことを考えるだけで、魅力的なほかの異性への関心が大幅に減る。写真、結婚指輪、思い出の詰まった旅先で買ったネックレス、そんな品々が浮気を防いでくれるだろう。p203
したことに対する後悔は、起きた結果のマイナス点が比較的目に付きやすい。だが、起きなかったことに対する後悔は、それとは全く違う。突然自分が、限りない可能性を失ったように思えるからである。想像力が及ぶ限り、あなたはあれこれ思い描いてしまう。17世紀のアメリカの詩人ジョン・グリーンリーフ・ホイッティアー「すべての悲しい言葉の中で、最も悲しいのは、「あの時、ああしていたら」という言葉」p219
大事なのは努力をほめること。p241 -
いかにして成功を引き寄せるかというテーマは自己啓発本の王道だが、本書は自己啓発によく書かれるネタを統計や実験データを参照して本当に効果があるかどうかを検証している。
AmazonにあったFreshAirさんのレビューから抜粋すると
否定または疑問視されているのは
・成功をイメージする
・やる気をおこさせるために報償を与える
・マイナス思考をしないようにする
・気を引きたい相手にわざと冷たくする
・集団で考えると個人で考えるより良いアイディアが浮かぶ
・意志決定を集団でおこなうと良い決断ができる
効果がある、またはその可能性が高いのは
・目標を具体的にしてメリットをはっきりさせ、ノートを付ける
・面接のときは、最初に自分の弱みを後半に強みを話すと良い
・自分から相手に興味を持てば、相手も関心を持つ
・集団の創造性を高めるには、一人でもいいから時々メンバーを入れ替える
・むかつく経験から得たプラスの面を、あえて考えてみる
・しゃべっている相手の言葉を、別の言葉で言い換えたり相槌を打つ
・相手に少し触れることができると、協力的な態度を引き出すのに効果がある
・人間は「したこと」より「しなかった」ことを後悔する
この中で特に気になったのは以下の3つだ。
×・集団で考えると個人で考えるより良いアイディアが浮かぶ
×・意志決定を集団でおこなうと良い決断ができる
○・集団の創造性を高めるには、一人でもいいから時々メンバーを入れ替える
『群れのルール』という本でも集団についての法則が書かれていたのだが、多様な(局地的な)知識が集まるところに個人を超えた発想が生まれるのだという。つまり、ただたんに集団が集まるだけでは烏合の衆に過ぎないのだ。同じような環境で同じような教育をうけた人間が集まっても多様性は生まれにくいということがわかってる一部企業では、社員採用の際に出身大学や学部を分散させるというのも、その一例かもしれない。
メンバーを一部入れ替えると良いというのも実体験からなるほどと納得できた。 -
・無力感が成功率を下げ、精神と肉体の健康を保ちにくくする。
・幸福には有形無形のメリットがあるというが、幸福とはなんだろう?
・幸福感の50%が遺伝で決まるならば、幸福を感じるための遺伝子が自分のDNAではかなり欠落しているのだろう。
・弱みは前半に、強みは後半に
・人に好意を求めることが、その人のさらなる好意を呼び起こす。人に何かを求めること、それ自体が悪だと考える自分としては大変気持ちの悪い実験結果である。
・ときどき失敗する人間の方が好まれる。完璧に見える人間にあこがれを抱く私には、これもまた心情に反する実験結果。
・社会的手抜き 1人あたりの生産性が集団作業では、個人作業のそれよりも小さくなる。ブレインストーミングにはあまり意味がない。
・植物、緑色で創造性を高める。
・レストランで注文を繰り返すこと、あれには確認だけではなく、真似ることで親近感を抱かせる効果がある。
・決断の前に、全く関係の無い作業を行い、無意識領域を働かせる。
・作業時間の見積もりは、過去の事例にかかった時間を参考にして各段階について求めそれを積算する。 -
自己啓発の方法について、科学的な裏付けもとに具体策が語られている。例えば「マイナス思考を締め出そうとするとかえってマイナス思考に傾く」など。一見?だが、それに対する実験結果が添えられているので説得力がある。読みやすい。
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成毛眞が2010年のベスト本に選んだ本。
一見、自己啓発本の様だが、話は自己啓発を科学で否定していくという内容で進み、科学的にみて成功する確率の高い方法はどのようなものか、ということまでに及ぶ。
自己啓発本にハマって自滅する人が増えないために、この本を読むことをオススメしたい。 -
ブログのネタになる内容。とってもおもしろい!アメリカの本はおもしろいな。原書で読みたい。英語の本が読めるようになりたいと思わせる本。
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アンケート、サンプリングの実験を元に推察した行動指針。
論理は明快でわかりやすいですが、各個人個人に当てはまるか
のジャッジは難しいところです。
読み物としては面白く、当てはまる部分もありますが、
本書を参考に行動するという使い方はしにくいかもしれません。 -
書かれている内容が自己啓発っぽいのに、その根拠は科学的に説明されている。
具体的にどうすれば良いのかが書いてあるのが良い。