春から夏、やがて冬

著者 :
  • 文藝春秋
3.21
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本棚登録 : 827
感想 : 202
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163809205

感想・レビュー・書評

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  • 推理小説ではないので、こういう感想は不毛かもしれないが、必然性なく話が二転三転しているという印象だ。各登場人物の気持ちの上でも、話の筋の上でも、ある程度の伏線というものが必要だ。それがなければ、まるで作者の単なる気変わりで、話が変わって行っているように思えてしまうことに、筆者は気づいているだろうか?
    目の付け所は面白い、筆者にそれを書く力量が少し足りなかったのだろう。

  • スーパーの保安責任者の男と、店で万引きを働いたDVの被害に遭っている女。
    偶然出会った2人は、驚くべき因縁で結ばれていた!?
    (アマゾンより引用)

  • 切なくて悲しい。。

  • ミステリ

  • 「葉桜の季節に・・・」以来の歌野晶午。
    スーパーの保安員である平凡なサラリーマン平田誠が、万引きをした女性末永ますみと出会うところから話は始まる。
    娘を交通事故で失い、妻は自殺、自らも肺癌に侵され生きる気力もなく治療さえ拒否している平田。娘と同じ年のますみに何かと手助けをする。そして起こった事件。

    歌野さんだから、一筋縄ではいかないだろうと身構えての読書だったからか、帯にあったという「ラスト5ページで世界が反転する」ということはなく、「そういうことか・・・」という印象。

    ただ、全体を通して描かれる平田の苦悩は読んでいて辛すぎる。娘を失くすということは、たとえそれが事故であっても、親はこうして自分を責めて責めて、赦さないんだろうな・・・。自分を責める先に生きる望みはないのだ。
    結末は皮肉な結果に終わったけど、平田が安らかに家族のもとに旅立てるといいなと思った。

  • 最後まで悲しい展開だった。でも当事者たちは、少しだけでも救われたのだろうか・・・真実は違っていたとしても。

  • 本当の他者への思い遣りがスレ違う哀しみ でしょうか。

  • 2017/2/2

    ひき逃げ事故で娘を亡くした平田。
    亡くなった娘と同い年のますみ。

    ますみは賢いのか、賢くないのか。
    平田は満足しているのか虚無感に苛まれているのか。
    ラストもう少しガツンと決めてくれても良かったかも。
    「ラスト5ページで世界が反転する!」という帯。こういうの嫌い。

  • 深いなー。脱帽,という読後感。

  • 淡々とした文章は読みやすいが、内容は重い。
    遣る瀬無い気分にさせられる。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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