検察側の罪人

著者 :
  • 文藝春秋
3.73
  • (117)
  • (264)
  • (218)
  • (27)
  • (6)
本棚登録 : 1509
感想 : 248
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163824505

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 映画化されるということで読んだ作品。弁護士の仕事の現状を映し出していると同様にある事件の動きと弁護士と被弁護人との関係、裁判に関する証拠と何が正義なのかを問うことに関する検事の思いの違いと心情が描かれている。事件に対する証拠から見える検事の弁解の食い違いが生じて対立するシーンなど、正義とは一体何か、そこには歪んでいるだろうものや果たしてその正義が影響されることは何か、検察側、事件の証拠、それらから下される判決によって被告人、検事らの人生が大きく左右しかねないだろう。沖野は救われて欲しいと感じた。

  • 人が人の罪を裁く事は出来るのか?
    正義とは、誰の為のものか?
    一石を投じる読み応えのある作品だった。

    映像化されるとの事で手に取ったが、配役には些か不満が…。最上役はもっとこう、もっと、…あー。

  • 内容紹介

    検事は何を信じ、何を間違えたのか。

    東京地検のベテラン検事・最上毅と同じ刑事部に、教官時代の教え子、沖野啓一郎が配属されてきた。ある日、大田区で老夫婦刺殺事件が起きる。捜査に立ち会った最上は、一人の容疑者の名前に気づいた。すでに時効となった殺人事件の重要参考人と当時目されていた人物だった。男が今回の事件の犯人であるならば、最上は今度こそ法の裁きを受けさせると決意するが、沖野が捜査に疑問を持ちはじめる――。

    正義とはこんなにいびつで、こんなに訳の分からないものなのか。
    雫井ミステリー、最高傑作、誕生! (Amazonより)

    ~~~~~~~~~~~~~~~

    木村拓哉と二宮和也の強力タッグで映画化!!!!
    ってこれは楽しみすぎるでしょう!


    二人とも、演技には定評あるし、何より見たことのない組み合わせだし


    ストーリーも面白そうだったので手に取ってみたよ。
    けっこう一気に読んでしまった...


    <ネタばれありますので注意>


    前半は最上が自分の恨みを晴らすための工作を終えるところで終わります。


    後半は、その工作はなかなか表に出てこないんだけど、
    読んでる側としては最上の行動を見てるから、
    なんとも不思議な気持ちにもなるんだよね~。


    でも、それがいつ明らかになるのか...
    沖野が真実を知るのはいつなのか...?


    ってのが楽しみで、後半はもうノンストップ!


    何よりこの最上と沖野を木村さんと二宮さんとに置き換えたらもう、
    読みが進んでしょうがない(笑


    でもな...
    沙穂ちゃん出てくるんだよね、映画でも...


    この子、いる?(苦笑


    いや、吉高さんは大好きだけども。
    あの声も含めてめっちゃかわいいと思うけれども。


    なんてか、沖野と沙穂って組み合わせがしっくり来ないんだよね...
    この物語に恋愛要素いらないでしょ...


    なんか沙穂ちゃんも、初めの方は仕事に生きるかっこいい賢い女性!って感じだったのに、
    後半はなんか、文句も言わず察する...みたいな昭和の奥さんみたいになってたし
    (結婚はしてないけど)。


    沙穂ちゃん、頭が良すぎてストーリーテラーになってたね。
    彼女が賢くてよく気が付く、って設定だからって、急に彼女が謎を解き始めた時はびっくりしたわw
    それを聞いて沖野も「まさかそんな...いやでも...」ってw


    作者にとって都合がよく、またストーリーを進めるのに
    必要だったんだと思うけどちょっと唐突過ぎてアンフェア感


    なら最初っから沖野の可愛い恋人としていてくれた方が良かったな~。


    映画化のときはあのシーンどうするんだろ。
    忍びの国でも、結局原作にはあったお国とのあのシーンはなかったしねぇ。
    (かわいく土下座して頼みこむだけになってた)


    個人的には見たいような...
    でも吉高さんと後半の昭和な沙穂ちゃんが合わないような...


    完全な肩入れ雑感になってごめんなさい!
    ストーリーに話を戻すと、やっぱりちょっと無理があるかな?


    最上の工作にも、最後の沖野の叫びも。


    たとえば元恋人とかね。
    愛し合ってたのに奪われたとかね。
    んー、でもそうじゃない純粋な存在だったからこそ、なのかな?


    でも今は、罪深きエリート検事を木村さんがどう演じるのか、
    フレッシュで一生懸命で熱い沖野にニノさんがどう迫るのか!?


    ほんとに楽しみな作品です

  • 読み終えて、、、
    モヤモヤっていうかドーンとかズドーンっていう重さしか残ってない。

  • 前半、最上がどんどん冷静さを欠いていきついには殺人まで犯してしまうことに全く共感できずもどかしく離脱しそうになってた。
    後半から、その罪が徐々に明らかになっていく流れは躍動感あってはまって読んだ。

    この事件においては最上は間違いなく悪だし裁かれるべきだけど、なんとも釈然としないラスト・・
    沖野にとっても最上にとっても、正義とは、守りたいものはなんだったのか・・
    現実には、法律だけでは捌ききれない色んな感情がある・・

  • ”めちゃくちゃやん”思わず叫んだね。
    真犯人の弓岡を銃で殺害してしまうとこで。
    現役検察官が、昔住んでた寮の娘を可愛がっていてその子が殺害され犯人が目星がつくも徹底的な証拠がなく不起訴になり、新たな犯罪で容疑者になったから、でっち上げでもいいから検挙し、その時の罪を償わせようとし、真犯人は自分で殺して裁くって。
    そこまでの憎しみが、たとえば自分の子どもがっていうならまだわかるけど、自分に懐いてた寮の娘。
    うーん、動機が弱すぎるからこの最上には共感できない。
    映画化になるらしいけど、キム拓とニノ。

    ニノはあの最上を慕ってたけど陰謀に気づき結局、検事を辞めて最上の策略にメスを入れる大事なまぁある意味主役だよね。なんかイメージ違うな。
    私の中での配役は、最上が唐沢さんor渡部篤朗
    沖野が今、引っ張りだこの菅田将輝

  • 最初は催眠薬が入ってるのかと思うほど、なかなか進まなかったけど、どんどん面白くなっていった。映画になるらしいけど、このままキムタクがやるなら、かなりの冒険、かも。

  • 2017_05_21-044

  • 読み終わった…。気持ちはわかる、わかるけどそれはダメだ~と思いながら。ううう。
    さて、どんなキャスティングされるのでしょう?

  • すっかりレビューを書き忘れていましたが、とても面白く読み終えた印象は強いです!
    最初から犯人が明確でありながら(タイトルの通り)現役の検事が犯罪を犯してしまう心理模様が面白いミステリーでした。

全248件中 91 - 100件を表示

著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

雫井脩介の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×