空棺の烏 八咫烏シリーズ 4

著者 :
  • 文藝春秋
4.12
  • (155)
  • (203)
  • (86)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 1195
感想 : 189
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163903026

作品紹介・あらすじ

シリーズ累計15万部突破! 大人気「八咫烏」シリーズ待望の最新刊はエリート武官を目指す少年たちの成長譚人間の代わりに八咫烏の一族が支配する世界=山内を舞台とする、「八咫烏」シリーズの第4弾。本作の舞台はこの世界を統治する宗家の近衛集団「山内衆」を養成するための訓練学校「勁草院」である。15歳から17歳の少年たちが集められ、全寮制で上級武官になることを目指した、厳しい生活が待ち受けている。前作の『黄金の烏』で突如出現した人を喰う大猿へ立ち向かうため、次の日嗣の御子である若宮へ忠誠を誓った雪哉も新入生の一人。若宮の近習であった経歴や自らの経歴はあえて明かさず、勁草院での日々がはじまったものの、そこに待ち受けていたのは、若宮の母の実家である西家の御曹司・明留を中心とする若宮派のグループと、廃太子された若宮の兄・長束を再び皇太子へと推す南家系統の公近グループの激しい対立、さらに兄弟の父である金烏代の意向を重視する教授陣――間近と見られていた、若宮の即位が神官たちによって延期が決まるという不穏な空気の中で事件は次々に起こる。実力主義が前提の学内で、貴族階級出身の宮烏と庶民階級出身の山烏の身分格差が歴然となるにつけ、山烏出身で雪哉と同室となった茂丸、あらゆる武術で天才的な腕をみせる千早らもこの争いに絡んでくる。果たして身体が誰より小柄な雪哉は、頸草院での争いを勝ち抜くことができるのか? そして若宮の即位はなるのか……。 雪哉、明留、茂丸、千早という四人の少年たちのビルディングス・ストーリーとしての要素も強く打ち出し、友情あり、冒険ありの一冊!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 雪哉が中心となり、ますます面白くなってきました。先が気になります。

  • シリーズ4作目。
    武官の養成所での訓練がストーリーのメイン。
    個性の異なる4人の少年が、時にぶつかりながら切磋琢磨していく様子が生き生きと描かれていて、今作も引き込まれた。
    それにしても、雪哉の頭の良さは際立っている!若宮との今後の関わりが楽しみ。

  • 安定して面白い八咫烏シリーズ。
    今回は学園モノ一辺倒になるかと思いきや山内の根幹を揺るがすようなストーリーもある。タイトル回収もされるのでそれを楽しみに読むのも良いと思う。
    生まれも境遇も違う4人の青年たちが時にぶつかり合い、時に助け合い成長する姿にはとても感動する。
    雪哉のできすぎ感がちょっと行き過ぎているようにも思うけれど、彼は天才肌なのだろう。
    次作は“現代”とも繋がってくるようなので、そちらも楽しみである。

  • これまでと同様に猿の存在にハラハラする展開は後半にありますが、雪哉がけいそう院で修行に励む?中、若宮を守る得難い同士を得てゆく過程は、今までになく痛快で楽しく読めました。相変わらず、雪哉は何を考えているか読めないのはもちろんですが、謎が謎を読んで先が気になる展開です。

  • が、学園モノだ〜〜!?
    桜花宮、招陽宮、辺境…と巻ごとに舞台が変わるので、話の軸は変わらずともまるでそれぞれが別ジャンルの物語のような印象を受けていたのですが、今巻の実態はもはや学園モノと呼べるのではないでしょうか(??)
    学園モノの良いところは、幅広い人間が会することで異なる価値観を知ったり同じ目標に向けて切磋琢磨したりする姿が見られるところですよね。まさに雪哉くんも同世代の子供達と触れ合い、高め合い、団結することで、私刑暴力折檻搾取等々が蔓延る山内をフルパワーで戦い抜く覚悟を固めていて…子供たちの活躍する姿は爽やかで良いですね。ちょっと雪哉くんの覚悟の固まり具合が想像以上でしたが……雪哉くんの働きぶりのおかげで若宮殿下のための環境が着々と整えられていて、スゴイ。これが忠誠心…?
    お気に入りポイントを挙げるなら、傲慢を押し通すことを決めた宮烏がいる一方で、喧嘩を仕掛ける野蛮さを捨てない山烏たち(自認含む)がいたのが良かったです。中途半端に寄り添おうとするよりも、己の使える力を出し切れるやり方を貫いたほうがかっこいいんだなぁと思いました。

  • 978-4-16-390302-6
    c0093¥1500E

    空棺の烏(くうかんの からす)

    八咫烏シリーズ 1章4巻

    2015/07/30. 第1刷
    2015/10/20. 第3刷発行

    著者:阿部 智里(あべ ちさと)
    発行所:株式会社 文藝春秋

  • これは八咫烏版の「教場」だな。

  • 今作も面白かった。
    山内衆の養成所・勁草院での物語だったが戦いの様子は迫力があった。
    戦闘力にもたけて、策略家な雪哉に惚れ惚れしてしまう…。
    次巻も楽しみ。

  • 烏シリーズは面白い!
    これは、外れないね

  • 日本神話にも登場する三本足の伝説の烏「八咫烏」…人間の姿に変身することもできる彼らが支配する山内を舞台にして描かれる異世界ファンタジー「八咫烏シリーズ」の4作目『空棺の烏』です。

    宗家を守る山内衆と呼ばれる上級武官を育てるための養成所「勁草院」に入峰した雪哉のお話。今回はなんと学園もの⁈一作目は後宮ものだったし、ひとつのシリーズでいろんな趣向が楽しめるなんて、すごいですよね。

    いやぁ〜今回もおもしろかった!一作目から確かにおもしろいとは思ってましたが、三作目から見事にハマりました。次巻へ続く伏線や予告が気になります、早く続きが読みたいです。

全189件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞受賞。デビュー作から続く「八咫烏シリーズ」は、松崎夏未氏による漫画化、中台翻訳など進行中。19年『発現』(NHK出版)刊行。

「2023年 『烏は主を選ばない(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿部智里の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
辻村 深月
辻村 深月
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×