- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167277208
感想・レビュー・書評
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久しぶりに面白い本に出会えた!薄い単行本なのに、読み始めたら長い物語に感じた。門倉とさと子の関係が良い。
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学校の教科書か何かで一部を読んだことはあるがすべて目を通すのは初めてだと思う。当時は家族という存在がどういう状況であったかは分からないけど、今でこそ家族の在り方が問われる時代で、そこでも感じ取ってしまうような作品ってなかなかないと思う。
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微妙な三角関係が粋に描かれている。映画も観たい。
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向田邦子の代表作。大昔に読んだ時はこの心のひだはわからなかったな、主人公達の年齢に近づいた今、新たな気持ちで読めたかも。そして、この作品は究極の反戦小説という解説に同感。戦前の市井に広がっていたのは、無知と無関心だったのでは。そしてそれが日中戦争へと繋がる一連の動きを許してしまった、と言う見方は正しいかもしれない。今の時代にも通じるよね。
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この薄さで心理描写を巧みに描ききっている様に感動する。汲み取れるかどうかは、読書にも委ねられるかもしれない。
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多くを語らせずして、登場人物達の感情が細やかに描かれています。
書かない美学と言うか、著者と登場人物達がまさに阿吽の呼吸を織り成しているかのような素敵な作品。 -
向田邦子には珍しい物語作品。
情景を描く様はさすが、映像となって頭に浮かんでくる。
家族も良し悪し、友情も良し悪し。それでも付き合いが続くのが人間関係。 -
最後の書評にも書かれてあったとおり、後半にぐっとドラマチックになり、ずばっとした言葉でたたみかけてきてドキドキ、そしてぐっときてなんとなくほろり。
最後まで読んですっかり飲み込めてから、また最初から読みたい感じ。向田邦子の着眼点や表現はすごい。人間のグレーなところ、でも誰にもあるようなことを書いている。 -
男同士の友情。神社の鳥居に対となって並ぶ狛犬「阿(あ)」と「呍(うん)」のように。さすが向田邦子。