- Amazon.co.jp ・本 (570ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167705732
感想・レビュー・書評
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ビブリオバトル紹介本!
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「あなたが会う人は誰でも何かを怖れているし、誰かを愛しているし、何かを失った人なのだということを憶えておきなさい」
以前ネットで目にした引用そのままといった作品。
50代になったら、人はどんな事を考えて生きているのかなとふと思って買った文庫。ティム・オブライエンの「本当の戦争の話をしよう」も読んだ事無いし、村上春樹ファンという訳でもない。30年ぶりの大学の同窓会でのあれやこれやを描く群像劇、というのもこれといって新鮮ではないし。きっと20代の頃に読んでいたら、つまらなかっただろう。中年の醜さ、みじめさが我慢ならなかっただろう。でも最初はいけ好かなかったキャラクター(特にドロシー)も、エピソードを重ねるうちに全員愛おしくなった。人はみんな複雑だ。しかしそれこそが魅力なのだと、胸をはっていきたい。エイミー、ジャン、マーラの女同士の友情が優しかったな。 -
【購入】アメリカンなショート・カット。大学の同窓会に集う53歳たちの人生のそれぞれ。面白いけれど、ちょっと冗長か。
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中年の同窓会の話。中年の方は読まない方が
よいのかもしれません。寿命が1日縮まるかも。
つのだじろうの「恐怖新聞」みたいに。 -
なんともいえない後味が残る。それは心地よいものか不快なのか、読んだ直後の今はわからない。
誰しもある「過去への情動」をこれほどじんわりと感じさせながら、未来への温かな希望を思わせてくれる。とっつきにくいアメリカ群像劇だけれど、なんだか心に残る作品だった。 -
1969年、アームストロング船長は月面に最初の1歩をしるした。その一方でアメリカは、ヴェトナムで不毛の闘いを続けていた。そんな年のミネアポリス(ミネソタ州)のダートン・ホール大学(架空のものだと思われる)の卒業生が30年ぶりの同窓会に集う。この30年間に彼らが得たものや、勝ち得た成功もけっして小さくはないのだが、すべての男女に、なにがしかの喪失感がつきまとう。53歳という年齢は、もはや不可能ではないものの、全き再出発は、もはや無理であろうから。この作品に巡り合えたのは、ひとえに村上春樹のお陰。感謝!
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1969年大学卒業生の同窓会。
卒業後30年で手に入れたもの、失ったもの。
転機や挫折、後悔も。全て一人ひとりの人間個人の大切な歴史。
人生のハッピーエンド。終わるにはまだまだ早い。 -
初めて読んだ時、第一章の途中でやめた。ニュークリアエイジの作者だったので、あのいかれた調子を期待して手にしたものの、なんだかどうにも、なにを言いたいのかわからなくて。
それから十年近く本棚に眠らせておいたけれど、あまりの面白さに一気に読んだ。
歳をとるからこそわかる感覚というものが、どうやらあるみたいだ。