烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫) (文春文庫 あ 65-2)
- 文藝春秋 (2015年6月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167903831
感想・レビュー・書評
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シリーズで一番面白かった。オレはハードボイルドが好きなんだな。
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1巻の若宮サイドのお話。
…うん、こんなことになってたらそりゃあ、姫君たちの所に行ってる暇ないわ。権力闘争怖い。
1年という期限付きで仕え始める雪哉が最後に忠誠を誓う流れを想像していたら、またしても裏切られました。いや、タイトル通りなんだけど。
期限付きでありながらも、その間は誠心誠意勤めていたので、里に帰る心づもりだったなら逆によくそこまで仕えたなと感心します。 -
今回も最後にひっくり返される展開でした。
雪哉くんは出来る子ですね~
また出てきてくれることを期待します。 -
前作の表裏となる若宮側のお話。面白く感じるものの、世界がやや小さい。結局国とは関わらない王様後継争いといった所に留まる。政権を握る為に皆さん奮闘されているご様子。庶民の為に働いて下さいね。
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四家の姫君が火花を散らしている裏で、若宮が何をしていたのかを描く物語。
主人公である若宮の近習・雪哉がとにかく可愛い。
地元ではぼんくら次男と評されるが、家族を思うが故のこと。賢く働き者で機転が利いて正直で、でも(だからこそ?)生意気。
若宮を日嗣の継子から引きずり降ろさんと目論む宮烏たちの権謀術数をこの主従が潜り抜けていく様子は、ときに漫才のようでもあり、大立ち回りになるときもあり。面白かった! -
主人公は北家が収める北領、垂氷郷そこの郷長である雪正の次男雪哉。彼は郷長のぼんくら次男と言われていた。雪哉はちょっとした事件に巻き込まれたことから故郷を離れ、宮中で働くことに。仕えるのは次代金烏の若宮、この若宮とんだ曲者だった。
前巻・烏に単は似合わないのアナザーストーリーだが、前巻と交わる部分はほとんどない。だが、裏で若宮がどう考え、どう動いていたかは分かるので四大貴族の姫たちには同情するが仕方ないと思わせてくれる。また前巻と違い、今作は始めからミステリーと分かり、主人公もしっかり雪哉だと分かる。なので雪哉と一緒に誰が味方で誰が敵かを考えられる。ミステリーとしては分かりやすい部分もあるので読みやすいと想う。ただ、前巻であせびがかなり序盤からおかしい感じがするように、今回も序盤で雪哉がとてつもないハイスペックだと分かる。作者は序盤からある特定の人物を臭わせるのが好きなのだろうか?
ハイスペックを隠し、ぼんくらを演じた上で優しく誰にでも共感でき、多くを望まない。終盤で垂氷強化の息子という身分を利用した相手たちに怒りをぶつ、自分という人間を見て欲しいと願う、良いやつの塊な上にハイスペックで共感出来なかった。元々ハイスペックだが、どこか抜けている若宮の方が前巻の冷たい雰囲気がなくなって好きになった。
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いい意味で今回も裏切られたーー!
続きも楽しみ! -
第1作と表裏をなすということと、守り人シリーズの経験上、最初だけで判断すると失敗するから。本シリーズも、この第2作をもって、これは間違いないものと判断するに至る。もともと、同じシーンを別の視点から語るって手法が好きなんだけど、本作は、そこまで厳密に前作の裏を描いている訳ではない。というか、殆ど別の話。でもなるほど、こちらはこちらで大きな流れが巻き起こっていて、まさに激動期って感じで興奮する。こうなると、以降の物語も当然気になってくる訳で。
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一作目で感じた「若宮はどういう存在なの?」の答えがわかります。若宮側の主要キャラが出てくるので、ここからこの先の物語につながっていくのでしょう。なんと阿部智里さんのサインを頂きました!!