文庫版 小説 土佐堀川 広岡浅子の生涯 (潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267020001

感想・レビュー・書評

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  • 久方ぶりにどっぷりはまったNHK朝ドラ『あさが来た』。
    その主人公のモデルになった、広岡浅子のことをもっと知りたいと思い、本書を手に取りました。

    読み終えたときの第一印象は、朝ドラはやはりきれいなフィクションだった…ということでしょうか。
    本書もフィクションなのですが、広岡浅子の史実をベースにしている分、より生々しい感じでした。(特に自分の腰元を夫の妾にした話など…)

    嫁ぎ先のお家を守るために奔走した女性実業家の底力には圧倒されます。
    肺結核、傷害事件、乳がんなど、度重なる命の危機を乗り越え、座右の銘である「九転十起」を体現した浅子。
    彼女の未来を見通す眼差しと実行力のおかげで、現在の働く女性たちがあるのだということを改めて深く感じたのでした。

  • いがいとたんたんと進むストーリー。
    ドラマが脚色されているんだなと思いました。
    五代さまの登場がそこだけかい?ってかんじで驚きでした。爆

    そして、ラストはこうなるんだ~と思い、あさこすごいなって女性は強いですね。

  • 丁度現在放映中の、NHK朝ドラ「あさが来た!」の原案本。

    三井家に生まれ、大阪の両替商加島屋に嫁ぐ。加島炭坑、加島銀行、尼崎紡績、大同生命、そして日本女子大学創設。

    三井という名前と、間を飛ばして、大同生命以降くらいしか実在の名前は聞いたことはなかったが、すごい女性実業家だったということでした。

    テレビとは違って、チャラチャラ・ドロドロした人情話はほとんどなくて、ストレートに感動しました。

    ただ、最終章あたりで、別荘や豪邸がバンバンと出てくるようになると、あぁ・・・所詮、上流階級のお話なんやなぁと興醒めの感もなきにしもあらずでした。

    (2015/12/3)

  • 朝ドラ「朝が来た」原案本。ドラマと少し違う部分もあるが、圧倒的な事実に引っ張られて読了。小説としては深みが欠けるが、事実のスケールの大きさにひきづられて読了。凄い人がいたもんだす。

  • 男尊女卑の時代、女性実業家として前に進む力がすごい。銀行に大学に保険、並の功績ではない。存在に感謝。

  • NHK朝ドラ『あさが来た』の原案本。ドラマとは多少ちがうけど、ドラマ同様、面白かったそ、広岡浅子さんという人の凄さに感心。
    花子とアンの村岡花子さんや市川房枝さんとは勉強会で接点があったとのこと。
    明治維新前後の激動の時代の話は本当に興味深いなーと。

  • 朝ドラの原作。
    とにかく痛快!今ならともかく、時代を考えるとこんな凄い女性がいたというのは奇跡的。

  • 朝の連ドラの原案となった本とのこと。面白かったです。こういう女性実業家が大阪にいたとは知らなかった。

  • 何でも初めてやる人はすごいと、当たり前の感想しか出てこない。
    今の時代だったらどうなんだろう…?
    おぼろげに記憶する市川房江さんの生涯に大きく影響を与えたと…

    家業の危機を乗り越え、新たな事業を展開し、基盤を盤石にしたうえで、社会事業や後進の育成を生涯の仕事として最後まで前向きに取り組んできた女性。

    先人の活動のおかげで今の当り前だと思っている自分たちがいることを改めて感じる。
    「志を同じゅうするものが集まって運動を起こすことや。家の中だけやのうて、外側から女性の立場変えていく。女たちのご一新や。」

    今からでも何かできるやろか?

  • 朝子が活躍できた土壌は、三井家の娘、ユルいダンナ、腰元の小藤と羨ましいほど揃ってます。
    しかし!転んでもタダで起きない精神力は真似できませんが、スピーチ力、行動力、自分のビジネスの本意を見失わなかった、、書物を書く、人脈を大事にするなど、商売人として必要な要素は現在にも繋がります。
    女子行員を教育する下りが印象的

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著者プロフィール

東京女子短期大学大学部卒。著書に「赤き心を」「風花の城」「一輪咲いても花は花」「性転換」「炎の河」など。日本文芸家協会会員。ヴィクトル・ユゴー文化賞受賞。潮出版社文化賞受賞。著書「小説土佐堀川」がNHK朝ドラ「あさが来た」の原案となる。

「2017年 『きっと幸せの朝がくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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