- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309025124
感想・レビュー・書評
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最果タヒさんの詩集は読んできたのですが、エッセイに接するのは初めてです。なんだか、生きていていいんだ、と思えました。最近の自分の性格の悪さに自己嫌悪に陥っているのですが、タヒさんのひりひりする言葉にほっとしました。タヒさんの言葉は真摯です。冷たいようで、優しさも感じます。そして潔いです。強いな。わたしもそんな強さを持ちたいです。詩集とエッセイと読んだので、小説も読んでいきたいです。
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こんなにも寛容な言葉ってないね。
遠い世界で育まれた言葉。なのにどうにも近しくて、たぶん、救われている。
透過性がきっと凄くて、フィルムに透かして私を見てる。
もっともっと、見たいなあ -
自分の中にもやもやしていた言語化できない違和感みたいなものが文章になっている……!って感じるくらいの共感があった。
共感できないところももちろんあったけど、ふふ、そうなのね、それちょっとかわいいね、みたいな、人間らしさ、愛おしさが感じられてよい。
感化されてなにか内面を文章にしたためたくなる。 -
初の最果タヒさんの本。
詩の本じゃなくてエッセイ的なそれからのスタート。
図書館で借りましたとさ。
へー!面白い。
自分の自意識過剰なそれ、心の底に悶々と持ってたそれを、「こんな感じよねー?」って言葉にしてくれた感じ。
タヒさんはそんなことしないだろうけど。
今まで思ってたことをすこーし話すと、「は?」みたいなそれではないけど、「何言ってんの?」オーラと共に反応されてきた風に感じてるけど、
そうじゃなく思ってくれる人もいるかもしれんし、自分ばかりが特別じゃないよなーって
思えましたとさ。
いつまで経ってもカッコつけた風に考える気持ち悪い自分がいるなぁ、自分がどんなふうに考えても「ぶってる」だけだよなーっ」のを再確認させられもしました。 -
普通ではなくて、表に笑顔で友達、心には常に孤独な少女は、私なんて居なくても同じでしょう!!羽根まで作り物で地面へ墜落し白赤黒。それでも、そんなことない!!とたった1人泣いて怒鳴ったあの声をあの子を、私は何て呼ぶのかすら解らなかった。愛を知らない孤独な未完成品だった。それでも友達は居なくてもロックがあったし。血糊を好む上辺だけのお友達は腕から血が流れていようが私が死のうが、ごきげんよう。頭振りすぎて失神しても医務室に友達は来なくても、そういうもんか、と私はアイスを食べる。アイスは美味い。冷たいが私の孤独を温めてくれる。なんて言い訳。でも精一杯の強がり。
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主に筆者がブログに書いていた文章をまとめたエッセイ本。
彼女にとって「文章」は発表を前提に書くものだったらしく、つまり彼女の書く文章はすべて作品なのだった。
思考がダイレクトに伝わってくる力のある文章ばかりなので、読むためにも気力がいる。
それは普段誰も言葉にしてくれない、見ない振りをしている部分に彼女がスポットを当てているため、自分の心と向き合うことを余儀なくされるからなのかもしれない。
彼女は望んでいないのだろうけど、私はすごく共感した。 -
さくさく読み進められるようで、中々そうもいかない。言葉がやっぱり踊りながら漂っている感じ。なんて言ったらいいんだろう?
自分が若い事をきちんと把握している感じ -
エッセイっていうジャンルは、さくらももこさんのエッセイしか読んだことがなかったので、日常の出来事を著者それぞれの切り口で書いてあるものだと思っていた。だから、この本は最初からわりと面食らった。
最果タヒさんが、何をしたかは全く書いていない。最果さんの頭の中でその時々で思ったことを覗き見しているようなエッセイ。
頭の中で色々考えてて、なんか我ながらいいこと考えてるな、って思う瞬間あると思うんですけど、それを目の当たりにしている感じ。
大人になって色々考えて、考えても他人がわからなくて、上手く行かせるために迎合しようと自分の気持ちを抑えたり、苦しい思いをなかったことにしようとするシーンが私の人生でよくあるんですけど、そのままでいいんだなと思えました。
嫌なら嫌でいい。
生きてますし。
そんな風に思えました。感謝。たまに手に取る本になります。
詩も読んでみたい。 -
自分と似た考えを持つ事柄が多くあるなと感じた。
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言葉の言い回しや視点が面白くて、最果タヒさんのエッセンスがいたるところに散らばっている。
この本を読んで、より好きになった。
みんなと違う感覚やコンプレックスを自分に感じる瞬間のことや嫌いという感情について、読み終わるとそのすべてが尊いような気がしてくる。
ふと何度も読みたくなる本です。