死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309207445

感想・レビュー・書評

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  • ディアトロフ峠事件にハマりすぎてカリフォルニアからはるばる冬の現場までいくクレイジーさよ。
    でもわかる。あの事件は惹かれてしまう。

  • 良くある謎は謎のまま、ではない。

  • 山岳遭難にはまりしった事故。ネットで冒頭だけ試し読みをして、ぜひ読みたいと思って読んでみた。最初は人の名前を覚えるのが大変ではあったが、読んで満足できた。
    最後の真相もこれが正しいのかどうかは別として、色々な不思議な部分が、納得できるストーリーで読めた。また、著者が色々な説に対して理由を説明して却下してくれているので、今ではこの説が正しいと思えた。

  • 2020年11月4日読了

  • 残された写真の、普通の青春感、がまぶしい。当日の朝までの様子が残されていて、日本の学生と変わらない旅の空気。彼らの結末を知っているからこそ、胸の奥が押される気分になる。
    著者の安易に陰謀論をほのめかしたりしない冷静な視点がいい。

  • 何かと話題だったので読んでみた。
    読み進めるうちに
    ・現代(著者の調査旅)
    ・過去(ディアトロフ一行の行程)
    ・過去(捜索隊、事故調査、葬儀の過程)
    の三部が交互に記述されていることに気づき(そんなの目次で気づけ)、悲劇と真相の解明に向けての緊張感が高まっていった。

  • 1959年にソ連(当時)ウラル山脈で起きた、大学生ら9名の亡くなった謎の遭難事件を、アメリカ人映画監督が追ったドキュメンタリー。
    3つの時系列を章ごとに取り混ぜながら追っている。
    1つめは、出発から遭難前夜に至る学生たちの様子。残された写真や日誌から、旅の出来事が生き生きと浮かび上がる。写真が豊富なのは、資格審査に備えて頻繁に撮影していたため。ロシアの人名は馴染みが薄いが、冒頭の顔写真一覧やエピソードのお陰で、ひとりひとりの個性が際立って、楽しげな旅の様子に親しみを覚えるようになる。結局ほぼ全員が亡くなる結末を知っていると心が痛むけれども。
    2つめは、遭難直後に救助に向かった人々の様子。捜索隊、学友、地元部族のマンシ族など、色々な人が登場する。最初に空テント、次々に発見される遺体の様子など、事件の不可解な点が当事者の視点にそって説明されていく。いわば当時の視点から「謎」の部分の提示。
    3つめは、著者が実際に遭難現場に足を運び、生存者や有識者へのインタビューにより調査をしていく「謎解き」の部分。
    読む前は、3つめが本書のメインテーマで、陰謀論や憶測をばっさり否定して真相を提示するのかと思っていた。内容は確かにそうなのだが、記述はもっと落ち着いている。事件当事者(トレッキングチーム唯一の生存者)にインタビューをしたら、当人が陰謀論を強く信じているため証言にバイアスが掛かっていたり、一番筋のとおった説明に見える雪崩の可能性が、実際に現場に立ってみると否定されたりという調査上の小さなどんでん返しが興味深い。
    最終的に著者は、独特の地形が原因で生み出された超低周波が原因と結論づける。要は自然現象による事故というわけだが、オカルト的な説明よりも、この説の方がずっと面白い。もちろん仮説の一つではあるけれども。

    確かに謎めいた事件(事故)ではあるが、むやみと陰謀論やオカルトと結びつけて語られたのは、やはり冷戦下のソ連に「そういうことがあってもおかしくない」という空気があったのだろうと思わされる。たとえば国家に禁じられた詩人の作品は出版されないため、人々は暗唱で楽しんでいた(p165)というエピソードや、かつてあった強制労働収容所と拷問に思いを馳せる場面(p228)など。また実際に、犠牲者の葬儀は遺族でなく地元の共産党が強制的に取り仕切ったということもあり、著者の会いに行ったロシア人たちにも強い不信感が残っていた。

  • 新聞でこの本の書評を読むまで、ディアトロフ峠事件のことは聞いたこともなかったが、確かに不気味な遭難事故だ。カルマン渦列という現象は知っているが、それに伴う超低周波とは、どんな感じがするものなのだろう。2018年9月23日付け読売新聞書評欄。

  • ラスト涙が止まらなかった。
    またいつか読み返すと思う。

  • 翻訳と意識しないほど表現に違和感なく読みやすかった。
    ホラーが極端に苦手なので、途中は色々想像して夜に読み進められなくなったが、読後感は全く異なったのがまた面白かった

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著者プロフィール

フロリダ生まれ。映画・テレビの監督・製作で知られる。新しいところでは、MTVの画期的なドキュメンタリー・シリーズ『The Buried Life』を製作。カリフォルニア州マリブ在住。

「2018年 『死に山』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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