名もなき毒

著者 : 宮部みゆき

• 幻冬舎 (2006年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[たななこさんの感想 · 2016年7月21日]

新作を図書館順番待ちしている間に旧作を手に取る。
杉村三郎シリーズは「誰か」に続き2作目。前作よりもインパクトも容量も大きい内容になっている。
毒物で罪のない人が突然命を奪われ、三郎の職場では解雇した元社員が凶（狂？）行に走る。
全く関係のなかった二つの出来事が一つの点につながり意外な結末を迎える。
目に見える毒、いわゆる「毒物」に対し、目には見えない人の心の闇に潜む「毒」。これこそがタイトルにもある「名もなき毒」。
毒物のように解毒できない「毒」に対処できるものは何だろう？考えさせられる事も多い一作だった。

[nogiyunaさんの感想 · 2016年7月10日]

(2016-07-10L)

[bakumon17さんの感想 · 2016年6月14日]

杉村三郎シリーズ。

毒はどこにでも潜んでいる。

日常の恐怖を描いた作品

[Kasuminさんの感想 · 2016年2月25日]

ひとは誰もがその中に毒を持っている。
それなりに長く(というか、分別のある大人として)生きていれば、その事実に出会い、悲しい思いをすることもある。
その悲しさや理不尽さの大小は別として。
そして、そういう私もまた、毒を持っていて、時には誰かを傷つけてしまうこともあるんだろう。

「どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。」

[ひげさんの感想 · 2016年2月22日]

あらゆる場所に「毒」は潜む。その通りだな。
会話のリズムがいいのでテンポよく読めます。流石です。

[keiさんの感想 · 2016年2月19日]

一日で読んでしまった。いろいろな毒がひそんでいることに、なるほどと思った。
ミステリーというより、考えさせられる内容だったけど、それだけ。

[harupinnnさんの感想 · 2016年2月7日]

解雇した派遣とのもめ事で訪れた探偵事務所で、連続殺人の被害者の孫と会いそちらの事件解決に首を突っ込んでしまう。かたや、元派遣の女から嫌がらせを受け同時並行的に進んでいく。編集長、ゴンちゃん、秋山、北見氏、義理の父など個性に溢れた人たちがいて面白かった。

[jyosuienseiさんの感想 · 2015年12月22日]

34/269

[557198さんの感想 · 2015年12月7日]

伏線でもうこわい。ホラー！小ネタが繋がる感じもヤバイ。違和感、演出、読ませる！

[24thstさんの感想 · 2015年12月5日]

ミステリー系にはまったく疎く、著者の作品を読むのは初めて。人物像が丁寧に描かれていたのが少し意外な気がしたけど、考えてみればミステリーであればこそ心理描写は必須なわけで、我ながら疎いにも程がある（笑）

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。