なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478600535

感想・レビュー・書評

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  • ひとりよがりすぎ。
    文章がだめ。

  • これは数ある株本の中でも最高峰の一冊のうちのひとつと言ってもいいでしょう。
    殿堂入りの一冊ですね。
    じつは自分にとって本を通じて新しい何かを学んだというのはそれほどなくて実際は前からある理論を書いてあるだけでした。その部分は著者も認めています。
    それなのにこれほど素晴らしく思うのは著者の藤沢さんの書き方が面白おかしくて内容につい引き込まれるからに他ならないからである。
    そうして難しい理論も誰にでも理解できるように易しく説明されるのだ。
    個人的にDCFモデルや有効フロンティアあたりの説明で「モデル自体は完全に正しい」のくだりで「実用上使い者にならない机上の空論」とバッサリ切り捨てるのは痛快です。
    そして190Pにも及ぶ正しい真実を教えながら最後に「一生懸命働くのが一番」のオチは面白すぎです。
    まぁそれでも投資をしたければとインデックスファンドを薦めてはいるけれど…
    もし株式投資を始めたい人が最初にこの本に巡り合えたらその人はある意味、宝くじに当たったようなモノですね。
    だから入門としては最高の一冊であり、上級者には物足りない部分もあるだろうけれど
    それがこの本の批判になることはあり得ない話でこれほど理解しやすく説明された本は稀である。
    世の中、易しい話を易しく、難しい話を難しく、易しい話を難しく話すのは簡単だけれども
    難しい話を易しく話すのは難しいのである。

  • なんだかんだいって誰も教えてくれないお金の仕組み、のみならず、投資のプロがサルに負ける理由、それでも投資のプロが存在し続ける理由、マネーインテリジェンスのない人が経済を面白くしているという事実、などをわかりやすく、藤沢氏独自の鮮やかな切り口で説いてくれて、結局サラリーマンやってるのが一番というオチも含めて、投資には今は興味ないけどクソ面白かった。

  • 結局素人は投資するなと

  • これほど合理的な本も珍しい。語り方がきらいな人は多いだろうけど、素晴らしい内容だった。だいたい初学者用の体系的なファイナンス基本書。

  • 2011/11/20 No.28
    基本的なお金の仕組みを、分かりやすく書いてある。現代に生きる我々は最低限のファイナンシャル・リテラシーを持つ必要がある。

  • 新刊への布石として読んだ。平易な文章で書かれているので理解した気になったものの、簡単に理解できる内容ではないらしいので、そういった意味ではまだ甘いのか。

  • ・理論値を計算して有利な方を買う投資家・・アートビラージャー
    ・借金をして何かに投資すること・・レバレッジ、信用取引
    ・正規分布では66%の確率で期待リターン±標準偏差に収まる
    ・投資とは、期待リターンとリスクの形を考えて書けるかどうか、そして書けるならいくらとすればいくら儲かるのかを決定するプロセス
    ・国債のリターンよりも高い部分を、株式リスクプレミアムと呼ぶ
    ・信用リスク・・倒産等で債務不履行におちいるリスク
    ・株式市場の平均期待リターンは5%程度
    ・個人向けはリテール(外資系投資銀行はやらない、証券会社業務)
    ・金融商品の適正な価格を計算する方法・・DCFモデル
    ・ゼロクーポン債(クーポンは利息)満期がきたらこれだけ返しますというもの。
    ・国債の利回りよりも高い部分をクレジットスプレッドと呼ぶ。
    ・コールオプション(証券をある額で買う権利)
    ・プットオプション

    ・事業が稼ぎだすCFからそれを継続するために必要な投資額と税金も引いて、その投資する人に帰属するのは、FCF
    ・企業価値EV(Enterprise Value)は、将来のすべてのFCFを現在価値に割り引いたもの
    →あまっている現金は、借金を返したものと考えて、正味の融資利負債を計算する。
    ・益周り=EPS÷株価
    EPSはEnterpraise per shareで1株当たりの利益
    ・PER=株価÷EPS
    <理論株価=PER×EPS>
    ・効率的市場
    ・活発なマネーゲームのおかげで、正しい企業に正しく資金が供給される。
    →インデックスファンドの投資家は、市場参加者の血のにじむような多大なコストとどじょくにただのりできる。
    ・セルサイド(証券会社)・・仲介
    ・バイサイド(アセット、ヘッジファンド)・・株式を買って運用を行う。
    ・ポートフォリオ
    ポートフォリオを組むと個別銘柄のみときと比べて動きがなめらかになった。
    分散効果は、連動性が弱い銘柄動詞を組み合わせるときによく効く
    ・アセットアロケーション(資産配置)

  • ファイナンス理論を分かりやすく論理的に束ねて、いかに投資がペイしないかを語る本。この著書の中では理論は完結しているので、非常に説得力はある。まあこれ一本で投資を理解出来るわけはないけれど、これ以上懐疑的に精読しても意味無いかな。
    結論は「投資は泡銭で行うべし」ということ。そりゃそうだと思う。

  •  金融日記の藤沢氏の本。物理か何かで博士号を取得して,のちに金融の世界に転身した人で,読みやすく分かりやすい文章には定評がある。毒舌も多々。最近は原発を擁護していろいろ批判もされているが,そんなにおかしなことは言っていないと思う。
     本書は,2006年に書かれたもので,ファイナンス・インテリジェンスを養おうという趣旨。経済や投資に関する本は,かなりトンデモな内容のものが堂々と書店で売られている特異な分野だそうで,そういうのに騙されることのない基本的な素養が大事。結局のところ,「うまい儲け話などない」ということなのだが,そのことがかなり説得力をもって書かれている。
    「効率的市場仮説」というのが一つのキーワードになっている。自由な市場の価格決定メカニズムと,超優秀な金融のプロの競争によって,株価は適正な価格に保たれているという仮説。そのために,逆説的だが実力より運が支配的になって,誰が投資をしても半々の割合で損したり得したりする。本書のタイトルにあるように,ノーベル賞受賞者の設立したヘッジファンド,LTCMでさえ大失敗をした。サルに任せておいた方がましだった。
     皆が効率的市場仮説を信じてしまうと,適正な株価を模索するコストを誰も払わなくなるので,市場は効率的でなくなってしまう。効率的市場仮説を信じない人々が,相手を出し抜こうと熱心な分析を行なうことで,効率的市場仮説が正しくなっていく。
     文章表現が上手で,「適切な金利を決めることにより、お金は自由に時空を飛び交うことができるようになる」(p.95)とか,うまいこと言うなという感じ。別に詩的な表現というわけじゃなく,ホントに時空を行き交うし。もっとも,人を食った言い方も目立つので,好き嫌いは分かれそう。シグナリング効果について,「高い年会費を払う経済合理的な理由はありませんが、ゴージャスな色のクレジットカードを持っていれば、女性にモテるというのであれば話は変わってきます。」(p.29)とか,よく女性とか恋愛を引き合いに出して茶化したりしてる。「競馬や宝くじは期待値の意味が理解できないひとたちからお金をむしり取ることで運営されています」(p.85)って真実かもしれないけど身も蓋もない。「競馬というのは愚か者が払うテラ銭によって運営されてはいても、やはりすばらしい文化だと思うのです」(p.70)と一応フォローも忘れない。

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著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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