逃走論―スキゾ・キッズの冒険 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 34
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480021076

感想・レビュー・書評

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  • 何回読んでも面白い。当時のポストモダン化の予想は当たっていたといえるし、それによって現代思想ブームも終わった。現実には、バブルが崩壊してフリーターの活躍ではなくニート化、つまり指し示されたスキゾキッズではなく、もう一方のコンピューターマザーへの母体回帰の道を歩んだ。小さなコミュニティが乱立するポストモダン的状況となった今でも、未解決の問題として読まれる価値がある。論文調だけでなく、『広告批評』に載った今では死語的な昭和の文体、ドゥルーズガタリの概念入門の今村仁司との対談、マルクスの読み直し、柄谷行人らとの座談、知の最前線なる選書、各種書評など多岐に及んでおり、本書そのものが一人雑誌のような不思議な書物だ。

  • 86年に書かれたものであるので、当時リアルタイムで読んだ人たちのような読み方は出来ないけれど、現代に続くものはある。

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著者プロフィール

浅田彰(あさだ・あきら)批評家、経済学者、京都造形芸術大学大学院学術研究センター所長。1957年兵庫県生まれ。著書に『構造と力』、『逃走論』、『ヘルメスの音楽』、『映画の世紀末』他、共著に『天使が通る』(島田雅彦氏)、『ゴダールの肖像』(松浦寿輝氏)、『憂国呆談』(田中康夫氏)他、対談集に『「歴史の終わり」を超えて』他がある。

「2019年 『柄谷行人浅田彰全対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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