現代語訳 学問のすすめ (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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感想 : 672
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064707

感想・レビュー・書評

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  • 現代でも通ずる内容です。
    日本人として、一度は読むべき本ですね。
    現代語に訳されてあるので、高校生でも理解できるでしょう。
    40代の私が今読んでみて、
    もっと若いうちに読んで行動していれば、人生が違っていただろうなぁ…
    と少し後悔を感じました。

  • 福沢諭吉のいう「実学」がどういった意味のものなのかよくわかった。
    明治初期に、基本的人権、男女平等、学問の意味などを、素晴らしい洞察力で語りかけている。現代にも通じる点もあり。
    比喩も面白いものがいろいろとあり、すらすらと読めた。

  • 欧米列強に、ともすれば飲み込まれ植民地とされるかもしれない。そんな、文明開化まもない日本人によく読まれた本ということだが、そのメッセージの多くは現代でも通用し、心がけなければならないものである。
    人間が明治の文明開化から変わっていない、国、国民の成熟度も当時と変わらないから、多く、ああそうだな、と読めてしまうのか。
    とにかく、よき国民となるためには…、ということに限らず、生き方に関するヒント(交際、のくだりは改めて大事だと思った)が満載で、おすすめできる一冊です。

  • 本書の中で「実際に生かせない学問は、学問でないのに等しい。」「学問本来の趣旨は、ただ読書にあるのではない。精神の働きである。」とあるが、知識を吸収する事に集中して実際に活用する事を疎かにしてしまう事はだれしも経験するように思える。
    読書や論文、web等を通して知見を持ちながら、それを交換して「内側と外側の両面」に学問を広げていく事が重要であると再確認した。

  • 慶応義塾創始者で、紙幣に印刷されていることでも知られる福沢諭吉の著書の現代語訳。

    「天 は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」という有名なフレーズから本文が始まるこの本の読者へのメッセージは、タイトルの通り「学問のすすめ」である。

    では、本書の言う、「学問」とは何か?
    それを説明するため、次のような内容の例が描かれている。

    あ る男性が、数年かけて孔子の本をたくさん書写した。そのコピーした書類をもって、田舎に帰ろうとしたが、船が転覆し、その書類が全て川に流れてしまい、彼のもとには、文字通り何も残らなかった。このようなことを学問とは言わない。

    つまり、家の中で黙々と励むもののことを、「学問」とは呼んでいない。”学問と は社会のために役立つ実学”のように、本書では定義している。

    では、何のために「学問」を学ぶのか?

    平たく言えば、本書で提示しているのは、”人としての生き方”である。出版された時代背景を考えれば”近代国家の人民 としての生き方”と言った方が適切かもしれない。

    まず、政府と人民の付き合い方から始まり、家族の在り方、学者として生きる者の義務、鎖国体制への問題提起、女性の社会進出、教師としての生き方、人の持つ欲との付き合い方、など。様々なことに言及されている。

    その様々な内容の中にに、貫かれていると感じられたことが1つあった。それは、訳者のあとがきにも触れられているが、「公と私が常に矛盾なくつながっていること」である。「滅私奉公」のような個人を殺し、公に仕えるような生き方を激しく批判しながら、”社会のためになれ”と、社会のためになる生き方を推奨している。

    西欧の「個」としての生き方を取り入れながら、「公」の視点を忘れない、そのバランス感覚が、この本の魅力かもしれない。

    現代にそぐわないと感じた内容や表現もあったが、多くのことが、少なくとも自分にとって、現代で生きる「ヒント」に繋がる内容だった。原本を読むのはハードルが高いと思い、現代語訳を手に取ったが、自分の語彙能力では訳でも読破するのに時間がかかった(笑)一度読んで損はない良書。

    最後に、自分の頭に残ったフレーズを抜粋する。
    「一杯、人、酒を呑み、三杯、酒、人を呑む」
    「人望とは(中略)その人の活発な知性の働きと、正直な心という徳をもって、次第に獲得していくものなのだ」

  • 明治時代の教えが現代にも通じている。すごい。

  • 誰もが知っている福澤諭吉氏。恥ずかしながらあまりにも有名な『学問のすすめ』を読んだことがなかったため、斎藤さんの現代語訳なら読めるかなと思って購読。
    正直、こんなに「使える」本だとは思わなかった。目から鱗の連続。
    福澤氏が二代続いて一万円札を飾るのはさもありなん。
    中学、せめて高校の教科書に載せてほしいと思った。
    読んで良かったです。

  • 正論過ぎて耳が痛い。
    フリーライダーですいません。
    スナフキンに憧れてすいません(汗)。

  • とても読みやすく、読んでためになる。人間としてのふるまいを一から教えてくれるいわば、
    さあいまから人間になる話をしよう という内容。
    またどこか人生の迷路に迷った時に、読みたくなる

  • 大分県民として読んでおかなければならない本
    もともとかなり読みやすい文体だったそうだけど、斉藤先生の現代語訳のおかげもあって難なくさくっと読めました。

    明治初期に書かれた本なのに現在にも通用する先見には、単純にすごいと思うしかない。小さい政府・技術・国民への義務と権利・法治国家など・・
    んで面白かったのが、隣の2国を何気にどうしょうもない国として批判していたこと(笑)、
    そしてあの時代を考慮したらしょうがないのかもしれないが、「国家」を守るために「ナショナリズムの気風」を問うていた。

    今現在に福沢諭吉先生がいたら「右」なのか「左」なのか聞いてみたい。

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著者プロフィール

1835~1901年。

「2024年 『福澤諭吉 教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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