現代語訳 学問のすすめ (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064707

感想・レビュー・書評

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  • 福沢諭吉の名著「学問のすゝめ」を、今の時代に即した表現で書いた本。
    机上で行ういわゆる勉強や読書を勧めるというよりも、徳がある人間になるためにすべきことを解説している。
    前半は「国と国民」の関係性など規模の大きな話であるが、「会社と自分」などの身近なものに置き換えて考えることができ、
    実生活に役立てたいと思う内容が満載である。
    後半はより具体的な指南となっており、学問や仕事への取組み方や考え方を説いている。
    ビジネス書として評価されるのも納得できた。

  • 全然古くさくない。齋藤先生の現代語訳の妙も素晴らしい。福沢諭吉の物事の捉え方も先鋭的。二つあっての傑作になってるような感じがした。

  • 少々難しいところがあったり、耳が痛い内容もありましたが、全体的な印象としては、いい話を聞いた感じでした。内容はほとんど現代にも通じるもので、福沢諭吉の物事の本質を見抜く力に圧倒されます。
    この時代に西洋の文化の凄さを認めつつも、すべてを肯定してはいないところが凄いです。
    ぜひ今後の人生の参考にしたいです。

  • 初めて全部を読みました。冒頭の部分はあまりにも有名ですが、そのあとを読むチャンスはなかったです。

  • 福沢諭吉さんってなんてなんて先見の目をもたれた公平なお人なんだろう、なんでもっと早くによまなかったんだろう。って。孔子の教えにも女子供を低く見ているところなどあり、なんてなんて素晴らしい。

  • 学問のすすめというタイトルから堅苦しめに学ぶことの意義について説いた本かと思っていたが、実際は現代にも通づるビジネス書であり道徳書だった。

    明治に書かれたものとは思えない、今の時代でも十分に通じ習うべき内容が多い。

    定期的に読み返して自身の日々の振る舞いや物事の考え方や向き合い方の指南書として持っておきたいと思った。


  • さすが一万円札になっただけの人、と言ってしまうとかなり上から目線になってしまうが、率直にそう思った。
    まだ江戸時代の価値観が多く残っていたであろう明治の初期に、民にも独立の気概が必要、男尊女卑の批判など現代においてもなお色褪せていない事を説いていたからこそ、今の文明があるのだろう。

    現代語訳にした齋藤孝先生も「解説」で述べていたように、昭和初期に福沢諭吉がいたら太平洋戦争は回避できたのではないか、確かにそんなふうに思ってしまう。
    そして、現代にいたら今のこの日本を見てどう思うだろうか。

    より理解を深めるために再読したい。

  • 明治時代に書かれた本だが、今でもハッとさせられる内容が多かった。

    また、福沢諭吉がどのようにな日本を目指したのか、その当時の日本がどのような状況だったのかわかる内容もある。

    〈メモ〉
    「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
    学問とは、知識教養の領域を広くしていって、物事の道理をきちんとつかみ、人としての使命を知ることだ。
    知識教養を広く求めるには、人の話を聞いたり、自分で工夫したり、書物を読むことが必要だ。

    人皆平等=人が集まって作った政府も平等
    ⇄強い・弱いや大きい・小さいはある
    →学ぶべき

    P.125
    われわれの仕事というのは、今日この世にいて、われわれの生きた証を残して、これを長く後世の子孫に伝えることにある。

    P.156
    見識、品格を高めるためには
    物事のようすを比較して、上を目指し、決して自己満足しないようにすること。

    第17篇人望と人付き合い
    人望を得るには、
    活発な知性の働きと、正直な心と言う徳を持って、次第に獲得していくものだ。

    正しい自己アピールの方法
    1.言葉について勉強
    演説の技術
    2.見た目、人に嫌な感じを与えない
    3.交際をどんどん広げる

  •  明治になってすぐの時代に福澤諭吉さんはあの赤穂浪士をこの本のなかで「大間違いだ」と言ってます。そもそも浅野内匠頭が、一時の間違いで無礼な態度をとった上野介を、怒りにまかせて斬ろうとしたのがイケナイ。暗殺なんてのは自分の見解で他人の罪を決め、政府の権限を犯して好き勝手に人を殺し、それを恥じないだけでなく、かえって得意になるようなヤツがやることだ。この類の人間は、性質は律儀であっても、物事の道理はわかっておらず、国を憂えることは知っていても、どのように憂えていいのかがわかっていない者である。古今の世界に、暗殺でうまく事をなし、社会の幸福を増やした例などないのだ、と、まぁ、コテンパンです。
     もちろん、コテンパンにしておわりではありません。そこから始まります。そうならないために判断力が必要なんだ、そのためには学問がいいよと、赤穂浪士だけではなく、様々な例え話で呼びかけてきます。

     人間は自分が思ってるよりもバカなことをしてしまうものだということ、どんな悪人だって、生涯一生懸命悪事だけをやっていこう、と思うものはないだろうということ、衣食住に満足して生まれて死ぬだけの人生ならアリと一緒だ、みんながみんなそうだったら、住んでる村に橋がかかることもなければ船ができることもない、自分の心身を使って、もっと達すべき目的を果たしていこう、次に伝えられる何かを残そう、そのために学ぼう、しっかり学べば世界が広がる、広がった世界には、あなた自身をぐぐっと活かせる道が必ずある、そこまで行け!!そう、強く、心を揺り動かしてくれる本です。

  • 大学に入学する初めに読むべき本と感じた。実生活に役立つ学問を学べという指摘は現代にも通ずることであり、もっと早くに読みたかったと後悔した、という感想。

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著者プロフィール

1835~1901年。

「2024年 『福澤諭吉 教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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