現代語訳 学問のすすめ (ちくま新書)

  • 筑摩書房
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感想 : 672
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480064707

感想・レビュー・書評

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  • 格差論等はひとまず脇に置き、すべての人は学べる存在であると、学びは生きる為に役立てるものであり、これもすべての人に意味のあるものとして、権理を持っているという。

    権威主義に対してもっとも厳しいかのように見えて、実は、学びの停止に対しての厳しさである。同じ水準で、禅のような内向きな自己満足や、あるいは、西洋文明への素朴な信頼も批判される。ルサンチマンへの警戒や、弁論の肯定もこの道のうえにある。

  • 少し自分には難しかったですけど、自分を高めるために学問をすることが必要なことがわかった。
    現代語訳だけど、明治の書物を読めてよかった。

  • 1度読んだあと、お気に入りの14章以降を再読。
    4月から大学生になる身として、『学問のすゝめ』は良い教科書となった。
    例えば、
    「疑うことに真理は多い。だから、何を疑うべきかの判断力を確立するために学問をするのだ。先入観を持たずに鋭く観察し、真実を求めよ。」
    という主張は、大学での学びの姿勢に直結する。
    また、p228の「交際はどんどん広げよ」のパートもとてもためになった。

    斎藤氏の本文中の「権理」がなぜ"権理"という漢字が当てられているかの説明が興味深かった。

    全て読むのは骨が折れるという人でも、好きな章を読むだけで多くの学びが得られると思う。

  • 明治の初期に書かれたとは思えないくらいに現代にも通じる見地がたくさんあり、またお札でしか知らなかった福澤諭吉という人物についても知ることができた。
    なかでも特に平等感が大きく心に残った。政府と国民、男性と女性、西洋諸国と日本など。勉強をして知識をつけることは広い物の見方を得ることでもあり、正しく疑いを持って必要であれば議論するべしというのも理論としてとても明快で、なぜ勉強するのかという問いの答えにもなっているのではないだろうか。
    文語への抵抗のために読まれないのはもったいないと現代語訳をした訳者の斎藤氏におおいに敬意を表したい。

  • 明治5年頃の大ベストセラー書
    開国したばかりの日本が西洋文明に呑み込まれないよう、追いつこうとしていた時代に、日本人に近代化とは何か、独立とは何かを説いた本

    衣食住を得るだけでは蟻と同じ

    ただ生活をするために働くのではなく、社会に貢献するようなことをすべし!

    現代語訳版なので読み易い

  • 勉強をした方が良いという内容かと思っていたが、いわゆる普通の勉強だけでなく、社会や経済、国の仕組みなどさまざまなことに関心を持ち、知っておくべきだという内容だった。

  • 難しい箇所もあったが、比較的に読みやすい本だった。やはり後世まで読み継がれている作品なだけあって、とても学ぶことが多かった本でした。
    わからない部分は軽く見て飛ばしてしまったので、また1ヶ月後くらいに改めてしっかり読もうと思います。
    個人的には最後の章が刺さりました。

  • 最高の一言。
    今の自分を批判されているようだった。
    これを機に頑張ろ。

  •  天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。
    この本を通し、人は生まれながらに皆平等であるが、学ぶか学ばないかによって暮らしや社会的地位に差が生まれることが理解できる。
     文字を読むことだけが学問ではなく、実生活、実際の経済、現実の世の流れを察知するのも学問である。しかし文字を読み、知識を得るのは良いが、そこでの学びを実際に行動として起こさなければ何の役にも立たず本当の学問とは言い難い。
     学問のすすめは明治時代に書かれたものにも拘らず、現代にも通じることが多く書かれている。
     人生とは学びの連続であるが、その"学び"をどのように捉え、人生に役立たせるべきかを教えてくれる1冊だった。
     まさに先代の知恵に触れ、「なるほど、このような考え方はしたことがなかった。」と自分にとって気付きを与えてくれるきっかけとなり、納得できる事が多く書かれているため、1万円のお札の顔ともなっている彼の考えに触れたいのであれば読んでおくべき良書。

  • たしか、大学の教授に紹介されて購入した本。
    学部生の時に読んだのだが、本棚にあるのが目に入って再読。いや、これは非常に刺さる。定期的に読み返したいと思う1冊。

    一番刺さったのが、「独立」と言うワード。私は悪い意味で人の目を気にしすぎてしまう部分があると常々感じているが、それは、価値基準を相手に託していて、自分がその行為に対する善悪や要不要の基準を持っていない(独立できていない)から生じるものだと感じた。自分がそれで良いと自信を持つことができたら、相手の目を必要以上に気にする必要は無いと気づかせてくれた。

    実行は難しく、越えなくては行けないハードルはあるが、前向きに生きていこうと思わせてくれる1冊。福澤諭吉のガンガン偏見の入ったディスりも面白くて、意外とサクサク読める。

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著者プロフィール

1835~1901年。

「2024年 『福澤諭吉 教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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