ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 128
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017804

感想・レビュー・書評

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  • 視点がコロコロ変わって少しこんがらかったが、今まであまり絡んでこなかった2つの作品のキャラが関わっていく過程が面白く謎もよかった。

  • この作品で描かれる「書店大賞」とは、現実でいうと「本屋大賞」のことなのかな?書店大賞に関わる実行委員や書店員、出版社の人たちの想いや内部事情が丁寧に描かれていて、その真剣な熱意に胸を打たれた。
    楽しみにしていた多絵ちゃんと井辻くんの絡みはほとんど無くて残念だったけど、両シリーズのオールスター出演で、どたばた具合がパワーアップしていたので、読み応えはあった。

  • 2019.07.12
    また、ほんわかと面白かった。もう少し続けて読むことにしよう。^_^

  • 最近自分の生活からかけ離れた本ばかり読んていたから、日本の、現代が舞台の本がとてもすんなり頭に入ってきて気持ち良かった。シリーズ物で登場人物をわかっているのもすんなりの一因かもしれない。
    文句なく面白く、感動もしました。本に携わる仕事っていいなあとしみじみ思いました。

  • 舞台は書店大賞。現実の本屋大賞で最近気になっていたことなども取り上げられていて現実に即したドラマを見ているように舞台裏に驚かされたり納得したり、初めて知ることも多くとても引き込まれました。成風堂の彼女たちと井辻くんシリーズのコラボになっていて、いくつかのグループとして行動している彼らが一つの謎について別々にいろいろな情報を断片的に得て、最終的に集まった情報で起こっていることが明らかになっていく様子は慌ただしくも読んでいてとても楽しかったです。印象深かったのは複写伝票です。うっかり泣きそうになりました。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    今日は年に一度のイベント、書店大賞授賞式の日。成風堂に勤める杏子と多絵は、初めての授賞式参加とあって、華やいだ気分でいっぱいだ。ところが朝の業務を終えて出かけようという矢先に、福岡の書店員・花乃が「書店の謎を解く名探偵」に会いに成風堂を訪れる。書店大賞事務局に届いた不審なFAXの謎を名探偵に解いてほしいというのだ。一方、明林書房の新人営業マン・智紀も、全国から書店員が集まる今日を有意義に過ごすべく、準備万端調えていた。そこへ、他社の営業マン・真柴から、今すぐ来いと呼び出しを受ける。書店大賞事務局長の竹ノ内が、今日のイベントに関わる重大問題に頭を抱えているらしい…。“成風堂書店事件メモ”と“出版社営業・井辻智紀の業務日誌”、両シリーズのキャラクターが勢ぞろい!書店員の最も忙しい一日を描く、本格書店ミステリ。


    成風堂書店シリーズ及びひつじくんシリーズが好きなので楽しんで読みました。最近本屋愛を前面に押し出した本がちょこちょこ出ていて、書店物が大好きな僕としては有りがたい限りです。ライダー大集合や東映漫画祭りみたいなものなので内容云々より馴染みの人同士が出会うのはやっぱりわくわくしますね。各々の活躍はちょっと薄れていますが楽しかったです。

  • 守ってみせる,前を向こうとした人の想いを。

    〈成風堂書店事件メモ〉シリーズの杏子さんと多絵ちゃんと,〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズの井辻智紀ほか個性豊かな営業さんたちが同じ舞台へ。書店大賞授賞式で何かが起こる!?

    この賞は割とそのまま「本屋大賞」ですね。詳しい選び方はよく知らないから違うかもしれないけれど,年に一度,書店員の推薦で決まる賞。注目度が上がるにつれて,元々売れている本や作家が大賞に選ばれるようになり,発掘という面が薄れてきている。出版社の戦略もあるのかも,と思ってしまったり。でも,本が売れない,書店離れが進んでいる,そんな状況を何とか打開しようとした思いまで否定することは間違っている。本屋大賞に言いたいことはたくさんあるけど,何とかしようと工夫する人の思いは否定したくなくて。批判を受けながらも,良い方向へ進んでいってほしいもの。

    福岡からやってきた花乃ちゃんの正体も,覆面作家・市松晃の正体も,亡くなった飛石さんの最期のことばの真意も,全然推理せずに読んでしまったけど,今回も楽しめました! 書店の世界も,出版社営業の世界も,現実はこんなに励まされることばかりではないだろうけれど,親しみのもてる世界だと。そう思う私はやはり本好きなのかな。

  • 京都水無月大賞は2008(平成20)年に始まった模様。京都府下に店舗を持つ書店の書店員さんが参加資格を有し、参加の表明として文庫本を1冊推薦します。参加者は推薦された作品をすべて読んだうえで順位をつけて投票。

    大崎梢は私のわりとお気に入りの作家です。書店の勤務経験がある彼女は、書店を舞台にした爽やかミステリーも著作にあり。“成風堂書店事件メモシリーズ”と“出版社営業・井辻智紀の業務日誌シリーズ”がそれ。この『ようこそ授賞式の夕べに』は後者とのコラボで、両者の登場人物オールキャストでお送りしますという感じ。

    で、ちょうどここに出てくる賞が京都水無月大賞の審査方法と似ていました。審査方法は似ているけれど、京都水無月大賞がそれと異なって面白いのは、書店の棚で埋もれている文庫本のうち、好きな本、もっと売りたい本を選ぶというという点。だから、いわゆる新刊本は無し、すでに売れっ子といえる作家は対象外。大手5社(新潮・文春・講談社・角川・集英社)の注文書SやAランクを除き、そのうえで、絶版が近くて入手しにくい本は駄目なのです。

    売れっ子かどうかの定義は難しいところかと思いますが、「掘り出し本を売ろう」という企画は面白いじゃないですか。

  • 今回は、作者のもう一つの書店が舞台のシリーズ「出版営業・井辻智紀の業務日誌」とリンクしていた。だからかもしれないけど、ちょっとぐっちゃっとしていた印象はある。しかし、いつも通り楽しく、わくわくしながら読めたので良かった。

  • ミステリーな部分は残念ながらピンとこないが。

    「本屋大賞」のできた経緯や
    本屋がどんどん減ってきている現状や
    その中でも頑張っている書店員の気持ちや
    全部が全部、事実ではないかもしれないが
    よくわかった

    ついついネットで本を買ってしまうが
    本屋さんに行って買いたくなった

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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