慟哭 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-1)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488425012

感想・レビュー・書評

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  • やっちまった!
    あれ、なんとなくこのプロットって?
    あれ、この先の展開想像できる、
    これって...
    そう、前に読んでた(笑)
    衝撃の最後の展開が読めてしまっていた。もったいない(涙)

    ストーリとしては、
    連続幼女誘拐事件の捜査を行う捜査一課長の佐伯、
    失ったものを埋めるために新興宗教に嵌り、教団の儀式を信じ込む松本、
    この二人の視点が交互に語られていきます。

    佐伯の捜査は行き詰まり、警察内部・外部からも批判をうけ、厳しい状況へ
    一方、松本は教団の儀式から、幼女殺人を犯すようになります。

    事件の真相は?

    といった展開ですが、ネタバレになるので、あまりかけません。
    ただ、ただ、切ない
    慟哭

    お勧めです。

  • 貫井徳郎、作家デビュー30周年に惹かれて購入。

    幼女連続誘拐事件を追う捜査一課長・佐伯。
    娘を亡くした拠り所を求めて、新興宗教に嵌っていく松本。

    無関係と思われる話が交互に。
    どう繋がっていくのか…
    捜査は一向に進まない…
    新興宗教の信者による犯行なのか⁇

    つながるのだが…

    娘を想う親の気持ちはわかるが、そう思うなら、親のことは考えないのか…
    新興宗教に縋ってしまうとこうなってしまうのだろうか…
    彼を救うことはできなかったのか…

    不幸すぎる結末…

    結局、最初の4件の幼女連続誘拐殺害事件は未解決のまま…
    せめて解決して欲しかった。
    やるせない…

    何かモヤモヤが残る…





  • すっごい昔に読んで再読。
    ちょっと硬っ苦しい文章で苦手かなあ
    話はわかりやすくてどんでん返しもいい感じ

  • いろんなネットの小説ランキングで紹介されててきになって読んだ小説。

    2つの話が交互に展開していくので、だんだん話が一緒になるのかなと思っていたが全く違った。

    話の内容も面白いが、話の時系列?展開?なんて言ったらいいかわからないが、最後まで読まないと話全体の内容がわからないという楽しめた小説でした。

  • 刑事パートと宗教パートが細かく交互に切り替わっていくスタイル。

    刑事パートが全然進まなくて飽きるのと、宗教パートが思いのほかおもしろいのとで温度差が凄かった。

    結末は…、まぁ予想出来てしまったのがちょっと残念。

    ☆3.4

  • 新興宗教にハマった男と捜査一課長の男。ふたつの話が交互に進んでいく流れが読みやすかった。

    トリックミステリーと知っていて読んだので、途中で何となく流れが分かってしまったけれど、それでもおもしろかった!
    『慟哭』というタイトルの意味。計り知れない深い悲しみは、こんなにも人を狂わせてしまうのか。

  • 面白くて一気読み。

    犯人はもしかして?の思いはずっと頭にありながら読むのだけど、ラストこう来ましたかぁ!と嬉しかなった。

    ほんと面白かった!

  • ずっと気になっていたものの、積読になってて遂に読んだ本作。

    純粋に面白かった!!

    叙述トリックと言えば叙述トリックなのでしょうが、よくある年齢差系トリック(と、定義していいのか不明ですが、「葉桜の季節に君を思うということ」や「殺戮にいたる病」的な作品)と比較すると、時間差系トリックというか。

    しかもその時間差が絶妙で、すごい近い未来↔︎過去とか、何十年とか遠い未来↔︎過去という訳でないのでみんな惑わされるというか。
    恐らく多くの読者が大分最初から犯人がわかった気がするのに、中盤に行くにつれ「あれ?勘違い?」となって、最後の最後に「やっぱりか...!」となる感じで、飽きずに一気読みできます。

    また、嫌煙されがちな信仰宗教の話にもスポットライトが当たるので、宗教にはまっていく人の思考(決してこの作品に出てくる人が大半という訳じゃないでしょうが、少なくとも一定数はこういう感じではまっていく人がいるんだろうな、と)が順序立てて描写されていて、勉強になりました。

    普段ミステリーは一回読んだら終わりな本がほとんどですが、読むたびに新しい発見がありそうな本です!

    • りさん
      色々とギリギリネタバレな気がします……ネタバレ表示にした方がいいかもです( ; ; )
      色々とギリギリネタバレな気がします……ネタバレ表示にした方がいいかもです( ; ; )
      2024/02/25
    • natsunoniwaさん
      失礼しました、ご指摘ありがとうございます。設定しました!
      失礼しました、ご指摘ありがとうございます。設定しました!
      2024/02/25
  • なかなかエンジンがかからず、少し時間がかかってしまったが、途中からは一気読み!
    どうして最初の犯人は捕まってないんだろう。
    そのことが重苦しい。
    犯人はだれ!とか考えずに、ひたすらその世界に入り込んで読んだ。
    なので、ラストは悲しくてショックだった。
    誰も彼の心を分かってくれず、責めるばかり。
    別人になるほど、彼の心は壊れてしまい。
    たった一人、丘本さんだけが始めから終わりまで気にかけてくれていて。
    本当に悲しくなった。

  • タイトルどおり、最初から最後まで暗くて思い感じですが、最後のページまで面白かったです。

    「幼女誘拐殺人事件を追う刑事」と「自分の娘を誘拐、殺害され、新興宗教に走り堕落していく男」のこの二つの線が、この作品の要となり、この二つの線の時系列を考えながら読み進めていくのですが、どんでん返しがクライマックスでやってきます。「えっ!」ここでこの線が交わるんだ!と。見落とし泣く読み進めていたにもかかわらず。

    どうしたら、堕落していく男は幸せをつかめたのだろうか、どこで間違ってしまったのだろうか。悲しみに耐え切れず声を上げて泣いても変わらないものは変わらないけれど、親としては抑えきれないものがあるのだろう。

    慟哭というタイトルどおり、慟哭する場面がはっきりしていないのと、子供を殺され堕落していく男性の子供へ対しての愛情がそこまであったのかが曖昧に感じたところがちょっとだけモヤっとした部分として残りました。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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