仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492555552

感想・レビュー・書評

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  • 【どんな本?】
    問題解決の名著。大学生の時に読了したが、現在のアナリスト仕事が社内コンサルに近いと感じたため、仕事のヒントを得るために10年ぶりに再読。自分の周りのシゴデキな人たちや、面白いと思ったビジネス書の著者は漏れなくこの本に書いてあるようなストーリーライン設計と仮説構築を重要視していて(そういえばこの本に「論点」という言葉が覚えている限りでは一度も登場しなかったことに今気づいた。著者は論点思考も提唱しているのに。)、この考え方があらゆるビジネスシーンに浸透していることを実感したとともに、畏敬の念が深まった。
    一度読んでいる本だし、これだけいろんな人にこすられているにも関わらず、内容は本当にシャープ。提唱者の言葉・ロジックは迫力が違う。
    学びは後述するが、筋の良い仮説を立てるには経験からの学びを増やすしかない→経験を増やすにはとにかく仮説を立ててぶつけるサイクルを数多く回すこと→その過程で仮説の甘さに突っ込まれたり詰められたりする→いかにそれを恐れないマインドを持つかが成長の鍵。「社内の恥はかき捨て」「知的にタフになる」 というロジックは、「防御率4点台でも良いからど真ん中に良い球投げまくって勝ち星を得よう」と思っていた転職直後の自分が考えていたことと同じで、勇気が出た。
    問題解決のスキルと、それを磨くためのマインドセットの両方で貴重な武器を得ることができた。

    また、10年前の書き込みと比較すると気づきが多く深くなっていたのが興味深い。本は自分の成熟度合いによってまた違った顔を見せてくれる。

    【こんな人におすすめ】
    ・企画系のビジネスパーソン全般。特に抽象的で大きな問題を解決する役割の人
    ・仕事が早くなるコツを手っ取り早く知りたい人
    ・一定量の仕事の経験があり、一定量のビジネス書を読んだ人

    【おすすめ度】
    ★ ★ ★ ★ ★(いきなりこの本を読むというよりは、自分が今まで仕事や本から得た学びをこの本によって抽象化する、みたいな使い方がおすすめ)

    【学びのメモ】
    追ってnoteのリンク記載

  • 仮説思考により、問題解決のスピードが格段に早くなる。それはその通りで、先日読んだISSUEにも通じる(同じ?)ものがある。手先を早く動かすことはまあまあ極めたを優先順位も常に見直した。仕事に対する向き合い方も学んでいる。尽くしたと言えるほどではないが、これからしばらくは問題の再定義(仕事のやり方)を研究してみる。
    Audibleで視聴

  • 「仮設思考」自体は自然と行なっていたものだったが、より体系的に学べた。

  • 仮説から物事を考えることの必要性や頭の鍛え方を平易に述べている。仮説を洗い出すプロセス、そこから選択するプロセス、いずれも最終的には経験だということがよくわかった。若手の社会人向け。

  • ■目的
    クライアントとディスカッションを通じた問題解決が得意な感覚があり、その内容を検討すると「仮説思考」だった。その中身を体系的に理解するため・

    ■本質
    仕事の質と量を上げるには、「仮説思考」を持ち、早期に動き出すことだ。

    ■感想
    「気持ちよく人を動かす」の中でも述べられているが、ディスカッションを通じていかに議論の解像度を上げていくかというのが大切であることがわかった。常に自分だけにとどまらず、他人の脳みそも借りることでより正しい意思決定をすることができるのは納得だった。

    ■ポイント
    ・実験する前に論文を書くというやり方が象徴している。(仮説をもって、それを証明するために実験をするということ)
    ・ディスカッション、インタビューなどが仮説が湧いてくる瞬間。一次情報を聞くことで仮説が思い浮かぶことが多い。
    ・仮説を立てるためには、「反対側から考える」「立場を変えて考える」「競争相手から考える(顧客の競合会社)の立場で考える」「両極端に振って考えてみる」
    ・分析については、「比較・差異から考える」「時系列で考える」「分布による分析で考える」「因数分解で考える」
    ・「SO WHAT」「なぜ5回」で思考を掘り下げる
    ・知的な壁打ちで思考を深める。

  • アクションの前に仮説を立てる。
    仮説の精度を上げるには経験値を高めること。
    経験値を高めるには失敗を恐れてはいけない。
    社内の恥はかき捨て。
    IQの高さよりも知的タフネスの高さが必要。
    新しいチャレンジをする自分にとってエールをもらった気分。

  • 言うは易し行うは難しの仮説思考を分かりやすく解説する良書。仮説思考と実行力を身につけて質の良いM&Aを成し遂げたい。

  • 最初に全体像をつかむことから入り、仮説を立て、その仮説に沿って検証や調査をしていくことの大切さが分かった。いろいろな例示も分かりやすく、とくに実験データをそろえる前から論文を書き始める、といったところは、スピード感があってインパクトファクターが高い論文を出すところはどこもやっていたので、納得。自分もまさに最初にしらみつぶしに調べてから正しそうなところを…と進めてしまうタイプだと思う。本書で言われているように、たとえ最初は気持ち悪くても全体像を捉えて仮説を立てた方が正解にたどり着くスピードは速くなることは理解できたので実践していきたい。

  • 問題解決を行うときに、仮説(ゴールまでのストーリー)を立てることから始める。

    良い仮説は経験がものを言うことが多いため、情報収集に力を入れる人が多いが、100点の仮説でなくても70点の仮説を早いうちに一回立てたいな

    ○卒論
    卒輪執筆の時、情報収集を行なった上で結論までのストーリー(構成)を一度立てた。その後そのストーリーに沿って研究を進めながら、修正を行なっていた。このように、一度仮説を立てる癖がついているのはいいことかなと思った。

    ただ、「悪い意味での完璧主義」と言う自分の性格がネック。
    仮説を立てるまでに、情報収集をかなりやっちゃう。悪いことではないんだけど、スピード感で言えば他の人に劣りそう。
    自分に必要なのは、2つかな。
    ◼︎1
    70点でいいから早いうちに仮説を立てることかな。
    情報収集したところで、100点の仮説とか立てれんし
    ◼︎2
    普段から色んな情報に触れておく。
    ※情報屋はおもん無いし、不安要素増やすだけやから注意

  • 企業経営には大きなストーリー、すなわち幹の話が描けると、仕事もスムーズに進むことが多い。
    個別の解決策や戦略を考えるより「我が社はキャッシュフロー経営をしていこう」などと大きなストーリーを作ることが効果的

    「衰退するプロ野球を救う」
    問題発見するには「衰退」の意味を洗い出す

    いきなり仕事を始めたりするのではなく、仮説思考によってストーリーの大枠を先に作っておく(ストーリーの構造化)

    仕事の全体構成を見直す。
    常に全体像を先に考えてから、個別課題の解決を図る。
    もし自分の担当が在庫問題だとすれば、それに関連する生産・調達・営業まで視野を入れた全体像を作り上げてから、在庫の問題に触れるべき。

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著者プロフィール

早稲田大学名誉教授。東京大学工学部卒業後、日本航空入社。在職中に慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。その後、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)入社。同社のパートナー、シニア・ヴァイス・プレジデントを経て、2000 年から2004年までBCG日本代表を務める。
この間ハイテク、情報通信サービス、自動車業界を中心にマーケティング戦略、新規事業戦略、グローバル戦略の策定、実行支援を数多く経験。2006年度には「世界の有力コンサルタント、トップ25人」に選出。
2006年、早稲田大学教授に就任。早稲田大学ビジネススクールでは競争戦略やリーダーシップを教えるかたわら、エグゼクティブプログラムに力を入れる。早稲田会議創設。早稲田大学ビジネススクールと日本経済新聞のコラボレーション企画『MBAエッセンシャルズ』創設。
著書に『仮説思考』『論点思考』『右脳思考』『イノベーションの競争戦略』(以上、東洋経済新報社)、『異業種競争戦略』『ゲームチェンジャーの競争戦略』『リーダーの戦い方』(日本経済新聞出版)、『意思決定入門』(日経BP)など多数。

「2023年 『アウトプット思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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