論点思考

著者 :
  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492556559

感想・レビュー・書評

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  • 仮説思考の著者。
    論点、すなわち課題・問題は何なのかを常に考えることが重要。
    色々な具体例の紹介があるが、フレームワークの紹介とかではなく、本書が伝えたいことの抽象度は高い印象。コンサルタントは実際はMECEやロジックツリーのフレームワークをそのまま実践の場で使うことは稀で、結局経営問題の解決への細かい当たり方の方法は、人によるというところは、当然かもしれないが業務上コンサルタントとの接点が無い自分には意外だった。
    また、論点は議論の中で動いていってしまいがちで、論点を見失わないことは実際難しく、だからこそ重要だということが分かった。

  • 解の質より、問いの質が重要。
    問いが不明瞭であったり、解いても効果が出ないものでは、時間の無駄になる事が多い。
    少子高齢化の例がとてもわかりやすかった。

    ○就活
    「ガクチカ:課題設定や施策設定において論理的思考力が測られる」とはこのことだと思う。問題に対して、論理的で正しい論点を元に課題が設定できているかというのが、問題解決能力に大きく影響してるのを改めて感じた。

    ○チーム運営
    「コロナ禍でチームの勢いが落ちている」
    これは「問題」ではなく、「現象」
    この現象を深掘り、論点はどこにあるのかを分析。論点が無数にある中で正しいものを選択し、それを信じで課題解決を行う。
    こーゆーやり方があったのかあ。
    コロナは社会問題であってイチ大学生が解決できるものではないから、もちろん論点にはなり得ない、、、。etc
    そんな中で「ビジョンの形骸化」と「活動機会の崩れ(再構築可能)」を論点として活動したのは、よかった気がする

  • 探究で言うところの課題設定ですが、これの奥深さを知った意味では、非常に勉強になりました。
    有名なビジネス書なので、知ってる方もいると思いますが、よろしければ読んでいただけますと幸いです。

  • 論点についてあらためて頭の整理をするために読んだ。設計時にMECEではないってのは本当にそうだよなあ

  • 正しい問題に向き合わないと意味がない。その正しい問題を見つけられるようになるために、日頃から与えられた問題をまず疑い、2つ上の視点から物事を考えられるように習慣づける。

  • 論点思考とは思考の構造化をする上で役に立つ考え方である
    思考をツリー型に行えるようになりそう


  • 正しい論点を設定できているか?
    与えられた問題を常に疑い、最善の問題解決に必要な道をゆく

    筋の良し悪しは解決できるか?実行容易か?効果があるか
    時間パフォーマンスの軸で取捨選択する

  • 「論点はどこにあるのか?」を考える際に、どこにでもある問題は論点にはならないという言葉は耳が痛かった。目に見える問題点に私は目が行きがちだなと反省。問題なのは「間違えた答えを出すこと」ではなく「間違った問に答えること」であるとは、本書の重点をよく捉えている言葉だと感じた。事実・現象は問題ではないこと。与えられた課題に「その論点は本当に正しいのか」と疑うこと。論点は動くこと。二つ上のポジションの人の立場になって物事を考えること。など、論点を考える上で必要となる考え方を多く学べたと思う。何気ない会話からでも「何が論点なのか?」を意識しながら考えてみようと感じた。

  • ▼全体
    ・問題点と論点の違い
     <問題点> ※現象・観察事実であって論点ではない
      会社に泥棒が入った
     <論点> ※全てに答えを出すのはナンセンス
      論点1 報告体制に不備がある
      論点2,3,4...
     <論点に応じた打ち手> ※重要論点のみ答えを出して、実行していく
      打ち手1 報告体制整備
      打ち手2,3,4...

    ・問題解決のプロセス
     <問題発見>
      論点設定(仮説) ⇒ 論点整理・確定 ⇒
     <問題解決>
      ⇒ 解決策(仮説) ⇒ 解決策検証 ⇒ 解決策 ⇒ 実行


    ▼論点
    ・論点思考とは、「自分が解くべき問題」を定義するプロセスである。

    ・<論点設定> 
      STEP1:論点候補を拾い出す
      STEP2:論点を絞り込む
      STEP3:論点を確定する
     <論点整理・確認>
      STEP4:全体像で確認する

    ・論点は動く
     ①論点は人によって異なる
     ②環境とともに変化する
     ③論点は進化する

    ・筋の良い論点とは、かなりの確率で答えが出そうな論点であることが必要条件。そして、その解決策を実行したら、企業として成果が上がりそうなもの、ここまで満たしていれば十分条件といえる。

    ・論点の仮説を立てる三つのアプローチ
     (1)質問して相手の話を聞く (相手の視点に立つ)
     (2)仮説をぶつけて反応を見る
     (3)現場を見る

    ・論点思考を的確に行う能力を身につけるには、日ごろから「本当の課題はなにか」と、とことん考える姿勢を通じて、経験を積む必要があるからである。こういう姿勢があるかどうかで、ものの見方・考え方がまるで違ってくる。自分の仕事に対するオーナーシップを持つ。

    ・三要素で論点思考を高める。
     (1)視野:普段あまり見ていない方向に眼を向ける
     (2)視座:二つ上のポジションに就いているつもりで仕事をする。
         (一つだけ上のポジションから見ようとすると自分自身のことと関連付けて物事をみてしまう、あるいはどうしても自分の利害が絡む。二つ上で考えるメリットは、自身の将来像が描きやすいということである。)
     (3)視点:着眼点、目の付け所のこと。切り口を変えてみる
          (例:逆から考える、現場目線で考える、ロングレンジで考える、顧客視点で見る、鳥の眼・虫の眼で考える)



    ▼問題解決
    ・問題解決力が高い=論点設定が上手
     ビジネスにおいて本当に大事なことは、やらないことを決める事だ。解くべき問題を設定し、それに取り組み、成果をあげなければならない。成果を上げるには真の問題を選び取ることが大切だ。この真の問題を「論点」と呼ぶ。

    ・優秀なコンサルタントは、自分の経験と勘、顧客(上司)の問題意識、起きている現象の解釈、こうしたものを全て照らし合わせて論点を設定する。

    ・問題解決が速い人は、「何が問題なのか」「それは解けるのか」「解けるとどんないいことがあるのか」を考える

    ・聞く力とは極論すると問題意識だ。問題意識を持って聞くと、相手が何気なく言った言葉が自分のアンテナに引っかかる。問題意識がないと聞き逃してしまう。引っかかった言葉をもとに決定的な質問もできるし、向こうの何気ない一言でヒントを得る事もある。それで論点に気付くことも実に多い。

  • 図書館で借りたが購入したい本

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著者プロフィール

早稲田大学名誉教授。東京大学工学部卒業後、日本航空入社。在職中に慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。その後、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)入社。同社のパートナー、シニア・ヴァイス・プレジデントを経て、2000 年から2004年までBCG日本代表を務める。
この間ハイテク、情報通信サービス、自動車業界を中心にマーケティング戦略、新規事業戦略、グローバル戦略の策定、実行支援を数多く経験。2006年度には「世界の有力コンサルタント、トップ25人」に選出。
2006年、早稲田大学教授に就任。早稲田大学ビジネススクールでは競争戦略やリーダーシップを教えるかたわら、エグゼクティブプログラムに力を入れる。早稲田会議創設。早稲田大学ビジネススクールと日本経済新聞のコラボレーション企画『MBAエッセンシャルズ』創設。
著書に『仮説思考』『論点思考』『右脳思考』『イノベーションの競争戦略』(以上、東洋経済新報社)、『異業種競争戦略』『ゲームチェンジャーの競争戦略』『リーダーの戦い方』(日本経済新聞出版)、『意思決定入門』(日経BP)など多数。

「2023年 『アウトプット思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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