キャリアデザイン入門 1 基礎力編

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  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532110963

感想・レビュー・書評

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  • キャリアというものに関して記載した基礎の本。
    <気になった事項など>
    シャインの3つの問い
    ・自分にできることは何か(能力・才能)
    ・自分は何をやることに価値を感じるか(意味・価値)
    ・自分は何をやりたいのか(動機・欲求)
    30歳をにらむ時期のキャリアデザイン
    ・このまま会社に残った場合、10年先のキャリアイメージはどうなるか。ロールモデルとなる上司はいるか。その上司の社会的なポジション、年収はどうか。
    学びなおし
    ・MBAなどの社会人大学院に行く人が多いのは30歳前の時期。一定期間仕事の経験を積んでから学びなおすということは学習効果があがりやすい。
    ・基礎力は「親和力」「協働力」「統率力」対自己能力-「感情抑制力」「自信創出力」「行動持続力」、対課題力-「課題発見力」「計画立案力」「実践力」からなる
    ・親和力とは他者との間に豊かな関係を築く力。親しみやすい、気配りができる。他者に興味を持つ。多様な価値観を尊重する。人脈形成、相互信頼を構築。愛嬌とは人を引き付ける柔和な表情や態度。高い地位につき、人の上に立つ人ほどこの愛嬌が重要。
    ・協働力とは目標に向けた他者と協力しながら仕事を進める力。役割を理解し、情報共有し、相談にのり、やる気にさせる
    ・統率力は場を読み、組織を動かす力。
    他者の意見を聞きつつ、自分の意見を主張する。他者の意見の上に自分の意見を積み上げていく。異なる意見を調整する。他者を説得する。優位な結論を導き出せるよう交渉する。力。自分の意見を主張しつつ、他者の意見に耳を傾けることがキーテーマ。
    ・感情抑制力とは気持ちの揺れを制御し、ストレスとうまく付き合う力。
    ・自信創出力は前向きな考え方ややる気を維持する力。他者と事故の違いを認め強みを認識する独自性理解にはじまり、やればできると感じる自己効力感、学習視点。言い換えれば自分を知ること。
    ・行動持続力は主体的に動き、よい行動を習慣づける力。
    対自己能力を高めるには安定した生活のリズムが大事。
    ・課題発見力は課題の所在を明らかにし、必要な情報分析を行う力。情報収集、本質理解、原因追究。
    ・計画立案力は課題解決に向けた計画を立てる力。目標設定、シナリオ構築、計画評価、リスク分析。段取りを組むこと。やるべきことを手順とスケジュールに落とす。シナリオ構築。誰を巻き込み、誰にどの仕事を割り振るか。
    ・実践力は計画に基づき、実行する力。
    ・思考力には論理的思考力と創造的思考力がある。新しいものを創造しようとする態度と思考するための思考技術からなる。

  • 「働く人のキャリア・デザイン」という本のついでに借りた本。文庫でササっと読める。
    「働く~」でいう”ドリフト”と”デザイン”と表現していたのを、この本では”筏下り”と”山登り”と言っているが、基本的な考え方は同じ。違いがあるとすれば、末筆で筆者が言っている「キャリアの問題を内省の問題と捉えず、能力を高める行動の問題と捉えれば、自分探しの罠にはまることもなく、視界が晴れた状態で前に進むことができるのではないだろうか」という主張。
    その通り、この本はその”能力”の定義の辞書的に使える本。
    能力=
    ・対人能力~親和力、協働力、統率力、
    ・対自己能力~感情制御力、自身創出力、行動持続力、
    ・対課題能力~課題発見力、計画立案力、実践力
    +(動機・価値観)
    ってな具合で、それぞれの能力について丁寧に説明されている。

  • 「30歳をにらむ時期のキャリアデザイン」。章立てがリアルすぎる(笑)。
    そうだよなあ。とにかくがむしゃらにやってきたけど
    もう5年目だし。(みたいなことはこれまでもずっと言ってるけど)
    本書を読んで、長期計画立案中です。

  • 後半のつけなければいけない能力の部分は役に立つ!

  • キャリアとはなんなのか?
    キャリアアップとはなんなのか?
    誰もが当たり前のように使うこの言葉
    実際の意味知ったかぶりで今まで使っていたことに
    正直疑問を持っていたので読んでみた。
    とても分かりやすくキャリアを認識できた。

  • キャリア前半の俯瞰図。

    感想

    10代、20代は基礎力を養い、
    30代で挑戦することになる山登りに備える時期である、
    という本書の主張は、
    既に30代になった私には腑に落ちるものでした。

    基礎力を示すフレームワークも素晴らしく、
    10代、20代の当事者だけでなく、
    彼らを指導する立場の30代以上の方にも
    有用な指南書になると思います。


    私的「メモっ得」ポイント

    ・キャリア前半は筏下り:
     ときどき来る障害を凌げばよいステージ

    ・キャリア後半は山登り:
     登る山を決めて、自らの力で登頂を目指すステージ

    ・成功したキャリア:
     自分の仕事に納得し、これを職業とすることに幸福感を感じること
     出世することでも、お金持ちになることでもない

    ・基礎力:
     対人能力(親和力、協働力、統率力)
     対自己能力(感情制御力、自信創出力、行動持続力)
     対課題能力(課題発見力、計画立案力、実践力)

    ★★★★ = 80点以上 = I like it.

  • 「Ⅰ」とついてるので「Ⅱ」もあります
    ⅠとⅡでワンセットのような本です
    今、Ⅱを読んでますので、感想はしばしお待ちを・・・

    もうね、この本にもっと早いうちに出会いたかった
    この記憶をもって小学生に戻りたい気分
    そしたら、もっと自分のキャリアについて、人生について真剣に考えるのに・・・

    自分のキャリアについて考え出したのは、いつからだろうか?!
    ただただ漠然と自分のやりたい事を、その場的にこなして生きてきた気がする
    そこに何も計画性なんて無かった
    それが無駄になってるとは思わないけど、気づくのが遅かったかもって思う、最近

    日本の教育制度では「キャリア」について考える場はない
    将来何になりたいかなんて、ほんと夢物語的なものだった気がする
    教師の家の子は高い確率で教師になり、医者の家の子は兄弟全員医者になったりする
    そして商売をやってる家の子は、何だかわからないうちに家を継いでるケースが多い
    不思議だけど、そういう環境だったんだろうなぁって思うよ
    自分も望んで医者や教師になったりしたんだろうけど、環境のチカラは大きいと思う

    でもさ、それ以外の子はどうしたら良いの?! いつ「キャリア」について考えるのかな?!
    ちょっと前にやってたドラマ「ハケンの品格」で「働くことは生きること」(だったよね?!)
    って主人公役の篠原涼子が言ってたけどさぁ
    人生の殆んどの時間を使って「仕事」してるけど、その「仕事(キャリア)」について
    考えることって学生時代にはなかった
    とりあえず、どっかの企業に就職して・・・みたいな感じ
    そこからどうしたいってのが無かったな
    どんな能力が必要なのかも明確ではなかった
    そしてハッと気づいたら、こんな年齢になってる

    自分にこの本に書かれている「基礎力」が身に付いてるのか甚だ疑問だな

  • 40歳の今だからこそ、20,30代で考えておくべきだったキャリアの問題が切実に迫ってくる。

    この著者が使っている、「筏を下る」「山を登る」という表現は分かりやすい。確かに、今の私は「筏を下る」段階ではない。この切り替えにずいぶんと(4年ぐらい?)もがいてしまったことは、苦くも意味があったと思える。

    これからキャリア・コンサルタントとして活動していくためにも、示唆をいただいた部分を抜粋する。
    ・早くに職業名を叫ぶ人ほど、早々に希望が変わっていたりする。
    ・「筏くだり」の時期は、激流を選ぶことが大事。
    ・自分は探すものではなく、つくるもの。
    ・学卒時に正社員採用され、そのまま同じ会社に20代いる人は4割。
    ・やるべきことをやったうえでの離職かどうか。
    ・ホウレンソウではなく、上司にはソウレンホウでいく。
    ・山を登る=専門領域を決めることは、それ以外を「捨てる」勇気がいる。
    ・出産を考えたときの女性のキャリア・プラン
    ・「高信頼者は低信頼者に比べ、他者の信頼性を示唆する情報に敏感で、他者の信頼性の欠如をより正確に予測できている」
    ・ディストレスは①あきらめる②忘れる③他人のせいにする④気分転換する
    ・人間は集中力が高まると「フロー」という状態を経験する。それは自分の能力を伸ばす挑戦の機会に恵まれたときに怒りやすい。
    ・対自己効力を高まる基盤は、「安定した生活のリズム」

    全般的に、様々なキャリア理論、心理学理論がさりげなく、実践的に引用され、まとまっている。ただ基礎力身につける、という章のみが私のような世代には分かるのだが、若い世代にはピンとこないかもしれない。

  • キャリアの基盤は、「自分の得意なことは何か?」「自分は何がやりたいのか?」「自分は何をやることに価値を感じるのか?」である。

    「対人」「対自己」とは、自分自身の情動を知る、感情を制御する、自分を動機付ける、他人の感情を確認する、人間関係をうまく処理するの5つである。


    筏下りを30前までに終えて基礎力をつけ、30以後は山登りをしてキャリアを磨きたい!
    そのためにも一生をかけれる夢、なりたい自分を見つけたい。

  • やりたいこと、やれること、価値のあること

    ホランドの六角形 VPI職業興味調査
    シャイン キャリアアンカー
    クランボルツ 計画された偶発生理論

    ジョブシャドウイング、子供参観日

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著者プロフィール

リクルートワークス研究所アドバイザー。株式会社職業能力研究所 代表取締役
1983年一橋大学経済学部卒業。同年株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)入社。人材総合サービス事業部企画室長、地域活性事業部長などを経て1999年にリクルートワークス研究所を立ち上げ、所長に就任。2010年~2012年内閣府参与を兼任(菅内閣、野田内閣)。2011年専門役員就任。2012年人材サービス産業協議会理事就任。専門は、人材マネジメント、労働政策、キャリア論。

「2023年 『一人ひとりを幸せにする 支援と配慮のマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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