空の拳

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.37
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本棚登録 : 610
感想 : 112
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  • Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532171155

感想・レビュー・書評

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  • ボクシングシーンは、読み応えアリ。ストーリーとしては月並み。

  • 女性が書いたボクシング小説ということで、興味深く読みました。内容的な派手さはありませんが、試合の場面にも迫力があり、その一方でボクサーの堅実な日常もきちんと描かれていて面白かったです。
    ただ1つやめて欲しかったのが、主人公が酔っぱらったりすると女性言葉を話してしまうという設定です。せっかく面白い作品なのに、この気持ち悪さのせいで何度も気持ちが萎えました。

  • 空也は異動になりボクシング雑誌の部署へ異動する。興味なかったボクシングだが、ジムに通い出し、ボクサーたちとの交流、試合でボクシングの世界に魅力されていく。
    主に立花という選手を追いかける形で話は進む。
    主人公の空也はなよなよな男だけど、心理描写は私も同調して、共感できた。
    立花の試合の描写では、後半になるにつれて、いけ!いけ!と、近くで見ているかのように感じて応援したくなる。
    角田さんて女性なのに、ボクシングの小説とは意外で内容も臨場感あってすごいなーと思ったが、ボクシングをしていたことがあるらしく、だからと言ってやっぱりすごいなーと思った。
    いやー、面白かった。

    文庫本ではタイトルが変更「拳の先」

  • ボクシングのこと、あまりわからないし、長いので途中ちょっと退屈になったけど、やはり角田さんは裏切らない。どうしてこんな描写ができるのかと思ったけど、角田さん、ボクシングをやっていたのですね。さすがです。

  • 500ページ近いその厚さにたじろいでいたのだが、意を決して読み始めればすいすいととスムーズに先へ進んでいける。扱っているテーマが男くさいからといって「食わず嫌い」ではいけないと少々反省。

    色気まったく抜きで、ボクシングそのものが持つ独特の世界を広く紹介してくれる小説だ。同じジムの練習生たちがプロへと巣立って行き、リングで戦う姿の裏にある外部からでは分からな事情を紹介すると共に、ひとりのへっぽこ編集者が一人前となる過程も描いていく。

  • ボクシングを知りたくて読んでみました。希望していたわけでもないボクシング雑誌の編集部に配属された編集者・空也の視点から描かれる物語。私は、もう一人の主人公・タイガー立花のボクサーとして生きていくための葛藤や成長のドラマに心を惹かれ動かされました。ラスト近く、雪辱試合の場面では、まるでテレビか何かで観戦しているような気持ちで読み、涙が出ました。タイガー立花のこの後の活躍をもっと見てみたいと思ってしまう。架空の人物なのに。

  • 初めは何故ボクシング?と思ったものの、そういえば角田さんはずっとボクシングをやっているのでは...と思い出し、詳細な描写の理由に納得。個人的にはスポーツ物という部分よりも一物語として面白く読むと同時に、男性読者の本作に対する感想に興味が湧いた。個人差は当然ながら、「わかる」派が多いのか、はたまた「全然わからん」なのか。
    また本作はボクシングを軸にしながら、主人公である編集者空也の成長記?でもあるわけだけど、空也の人物像が(終盤以外)もうひとつ魅力に欠けていたかなという感あり。

  • 小説の終わり方が良かった。

  • 那波田空也、立花望、坂本、中神、萬羽、有田、鹿野

  • 知らない拳闘の世界を垣間見えました。

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著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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